1.《ネタバレ》 泣ける映画なのかな?と思っていましたが、そうじゃなく全体的にとても悲しい雰囲気の映画でした。・・といっても初めて「パパ!」と叫ぶシーンではもう涙涙。なのに運命とは切なく残酷なものです。唯一の肉親であるお母さんに先立たれ、彼は施設に行くしかない。どれだけ寂しかったでしょう。「お父さん」の銃をずっと大切に持っていたのにあの結末とは。
もしかしたら「お父さん」も初めは分からなかったとしても、名前を聞いた時点で気づき感激したのかも。だけどあえて彼を突き放したのではないかと思いました。そうしないとまたズルズルと泥棒稼業に彼をつき合わせてしまいそうな心の甘えがあったから・・なんて考え過ぎでしょうか?
この「父親」と男の子のシーンはどれも好きです。いじめっ子の親を殴った時は私もすかっとしてしまいました。お風呂のシーンも実の親子に見えました。彼がまともに働く気になっていたらと思うと残念でたまりません。だけど現実って結局はこんなものだと思います。もしこれがハリウッド制作だったら、きっと改心した「父親」と再会してハッピーエンドだったんだろうなと思いました。