8.《ネタバレ》 犯人の特性をつかんだコロンボの推理が冴える。
ダシュラーが暖炉で捨てたとされる被害者の写真を、実際に写真を捨てたカメラマンの犯人に見せて反応をうかがう。
写真としては失敗作だと批評するガレスコに、「ダシュラーは先生並み」に写真がわかるから捨てたのだろうと感心してみせる。
ダシュラーを犯人に仕立てたことを見抜きながら、真犯人にこうしたジャブを打っていくコロンボがいい。
最後の決定打ももちろん大事だが、それまでのジャブの質が作品の成否を占う重要なファクターになる。
犯人との攻防以外でお気に入りなのは、コロンボのキャラを生かしたユーモラスなシーン。
教会で恵まれない人だと思われて施しを受けそうになる場面が笑える。
教習所教官とのやりとりもそうだが、こうしたシーンはメインディッシュに欠かせない付け合わせになっていて、これがないとコロンボじゃないような。
ラストのネガ裏焼きのトラップも決まってニンマリ。