1.《ネタバレ》 台詞が良い。ただ何となく日々を過ごす学生カップル、そんな2人をやきもきしながら見守る姉、時代の流れを容認して教育する父親、人の売買で生活をたてるチンピラ、それを取り仕切るボスっぽい人。このボスっぽい人はなかなか説得力のあること言って、ボスらしい風格あり。
お父さんの戦後直後と復興からの教育論も、今の時代からするとけっこう貴重な意見かも。
しかしダラダラ生活者がここまで“何となく”な気持ちを表現できたのなら、ニートなんて言葉は生まれなかっただろうな。
何十年前の作品だから見た目なんかの古さはあるとして、内容は、文明は変わっても人間の本質は変わってないということを感じて悲しくなった。安保もね。
それこそ地方なんか情報の移行が少ないから、まだまだいるよこういう若者に大人。
好き勝手な言動で周りを巻き込んでいく学生カップル。どうにもコントロールできない感情を抱えてさまようような行動は、あーあったね、こういう時期。なんて思えるんだもん。
何となく借りたら、けっこうしっかり観てしまった。大島監督、ただのうるさいオッサンじゃなかったんだね。