5.《ネタバレ》 純情一筋のポール・ニューマンが良かったですね。悪党をつるしまくったロイ・ビーンをファンタスティックに描いていますが、ひげもじゃでむさ苦しいながらもカッコよくてかわいいロイ・ビーン像はジョン・ヒューストンの実像とだぶるところがあります。ジャクリーン・ビゼットは私にとっての「リリー様」なので、全盛期の美しいビゼット様を拝めて感無量です。それにしてもクマのブルーノ君、信じられないような名演技でした。ブルーノ君のお墓が立派なのも爆笑でした。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-07-03 23:18:57) |
4.《ネタバレ》 「砂漠の流れ者」に似てますね。この時代の「男」を描く映画には「元気」がもらえる。熊が出てきた時点で、この映画は変わってる!と思いました。最後の大暴れで、酒屋の2階のテラスで 馬に乗って、ポーズを決めた時に、やってくれるよ!!と奮い立つような感動を覚えました。僕の感じたところでは、女優のポスターをべたべた貼ってたのは、綺麗な女性だな、くらいは感じてたかもしれませんが、ホントは妻のメキシコ女性が好きだったんじゃないか、と思います。照れ屋のビーンの、素直になれない男心ではないでしょうか?あの一見、やさおとこ風の弁護士にはむかついた。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-07-10 23:35:31) |
3.《ネタバレ》 子供の頃にテレビで見たっきりで大好きな映画だったのですが、ヒューストン生誕100年の昨年、ようやく再見することが叶いました。やってることはかなり残酷なのですが、冒頭で主人公が襲われ、金を巻き上げられる一連のシーンをサイレント喜劇を彷彿させる早送りとコミカルな音楽で見せるというとんでもなくアンバランスな演出を催すことでこの映画の残酷な面、主人公の残虐な面を「映画」と割り切って笑顔で迎え入れることができます。そして会ったこともない一人の女優をひたすらに愛し続ける主人公の無邪気さと正直さが、この身勝手な主人公を愛さずにはおれなくする。どうやったって会えないことがこの男に下された刑罰なのかもしれません。彼がいなくなった彼がいた場所に女優がやってくるといういかにもな、そして安っぽいドラマのようなシーンがなぜか子供の頃は好きでした。一度去り、再び帰ってくる「破壊」のシーンは脚本のジョン・ミリアスならではの容赦の無さがあり、イーストウッドの西部劇にも通じる「主人公の怖さ」を堂々とさらけ出している。数十年ぶりに見てもやっぱり大好きな映画でした。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-01-19 12:04:07) |
2.もうすぐDVD発売されるそうでめでたい事です。偉大なるほら話という感じでとても良い作品だと思います。最後の殴り込みはかなり興奮しました。ジャクリーン・ビセットもきれいでした。ジョン・ヒューストンに(かなりその頃低迷していたにもかかわらず)これだけ好き勝手にさせるという事は制作会社の懐の深さを感じます。 【Dr.H】さん 8点(2004-06-28 00:12:39) |
1.舞台は19世紀末の西部。町の治安を守るため、私刑により犯罪者たちの所持金を巻き上げ、私腹を肥やしていたのがこの物語の主人公“自称”判事=ロイ・ビーンだった。この男、相手を倒す為なら背中から撃つことも平然とやってのけ(S・キーチ演じる悪党のどてっ腹に、デフォルメされた風穴が空くという、劇画チックなシーンが用意されている)、そうかと思えば、未だ見ぬ舞台女優リリー・ラングトリーに憧れを抱きつづけるという、従来の“西部の男”というイメージからは程遠い存在である。このユニークなアンチ・ヒーローとしてのキャラは映画的には格好の素材で、J・ヒューストン監督が珍しくアメリカン・ニューシネマ的手法を取り入れ、エピソードの各シーンごとに演出スタイルを変えるなどケレン味たっぷりに描き、ロイ・ビーンを無邪気で人間味溢れる男として見事に浮び上がらせている。劇中、熊と戯れるシーンにA・ウイリアムズの歌を挿入させるなど、明らかに「明日に向かって撃て」を意識した作りとなっているが、言わんとするところは同じで、古き良き(西部)時代の終焉とそれに対するレクイエムであろう。クライマックス、彼の姿が夕陽に煌めきシルエットとして浮び上がるショットは、映画的高揚感が最高潮に達した瞬間として、忘れられない名シーンであった。 【ドラえもん】さん 8点(2003-12-05 00:09:14) |