7.《ネタバレ》 『悪の温室』以来となる久々のウィルソン刑事登場がうれしい。
新しいコートに馴染めないコロンボにもニヤニヤ。
二人がコンビを組むとお互いのキャラが引き立つので、作品がプラス1~2点増しに感じる。
ジャック・キャシディが犯人役を演じるのは『構想の死角』『第三の終章』についで三本目。
犯人の存在感が弱いとコロンボとの対決が盛り上がらないので、ジャック・キャシディのアクの強さは犯人としては打ってつけで重用されるのもわかる。
ステージ中に捜査を意図して手錠で挑戦するコロンボの厚かましさとプロ根性には頭が下がる。
飄々と追及を煙に巻くサンティーニも負けてないので見応えがある。
マジックという興味ある素材で、アリバイ作りにもヘッドアクトで利用。
決め手となった当時最新式ワープロの使い捨てリボンは、インクを使ったプリンターが普及した今では見かけることのない代物。
トリックや推理の決め手になるアイテムは、時代とともに使えなくなるものが多い。
DNAや着信記録など科学捜査でわかってしまうことも多いから、昔のほうがミステリーは作りやすかったのかも。