3.私は予算と、ストーリーと、出演陣とのバランスの取れた作品が基本的に好きである。この作品は、いかにも火曜サスペンスなニオイがぷんぷんしていて、主演は「ツイン・ピークス」でエッチで可愛くてしたたかなウェイトレス役だったミッチェン・アミック。そして男がジェームス・スペイダーなら、低予算のB級サスペンスとしてはいかにもそそるキャスティング。期待に違わず、いかにも低予算かつ非常にありがちな火曜サスペンスなんだけど、イメージ通りの出来であり裏切られた感はない。よってそれなりのものしか期待しないことは強くお勧めしておくが、その程度の満足度をきちんと提供してくれるという意味で配給宣伝サイドの誠実さが感じられた。考えすぎず、奇をてらいすぎない素直なミステリー仕立ても良い。特に他に観たいものがあるのを中止してまで観る作品ではないが、何もひっかかるタイトルがないなあ、と思う時には意外な拾いモノに思えるかも。