ゾンビ/ディレクターズカット完全版のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ゾンビ/ディレクターズカット完全版

[ゾンビディレクターズカットカンゼンバン]
DAWN OF THE DEAD
1978年上映時間:139分
平均点:7.41 / 10(Review 88人) (点数分布表示)
ホラーSFシリーズものゾンビ映画
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2021-01-26)【イニシャルK】さん
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監督ジョージ・A・ロメロ
キャストケン・フォーレ(男優)ピーター
デヴィッド・エムゲ(男優)スティーブン
スコット・H・ライニガー(男優)ロジャー
ゲイラン・ロス(女優)フランシーン
トム・サヴィーニ(男優)ライダー(ヘルス・エンジェルス)
タソ・N・スタヴラキス(男優)ライダー(ヘルス・エンジェルス)
ジョージ・A・ロメロ(男優)TVディレクター(ノンクレジット)
内海賢二(日本語吹き替え版)
林真里花(日本語吹き替え版)
森田順平(日本語吹き替え版)
石丸博也(日本語吹き替え版)
星野充昭(日本語吹き替え版)
脚本ジョージ・A・ロメロ
音楽ゴブリン
クラウディオ・シモネッティ
ダリオ・アルジェント(追加音楽)
ジョージ・A・ロメロ
撮影マイケル・ゴーニック
製作ジョージ・A・ロメロ
リチャード・P・ルビンスタイン(アメリカ)
クラウディオ・アルジェント(共同製作[イタリア])
配給ギャガ・コミュニケーションズ
特殊メイクトム・サヴィーニ
編集ジョージ・A・ロメロ
スタントタソ・N・スタヴラキス
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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88.最近の映画で、競うように加速したゾンビに異議を唱える者としては、ゾンビはゆっくり歩いてなんぼである。たしかに、足を速くすればするほどゾンビは人間にとって脅威だし、恐怖も増幅するのは間違いないだろう。しかし、それは単純に娯楽映画としての面白さを追求しただけであって、そこには論理性も説得力もないのである。何故ならゾンビはそもそも死体である。なのに何故生きている時より超人的なスピードが出せるというのか。足だって腐っているんだし、そんな速度で走っては身が持たないはずだ。 ・・・などといくら声を枯らして叫んだ所で、所詮ゾンビ映画は娯楽映画だの一言で片づけられてしまう。論理性を説いたのがそもそもの間違いなのである。 では何が言いたいのかというと、たまにはゆっくり歩くゾンビもいいものですよ、という事である。遠くに居たり、分散している時は人間にとってそれほど怖くはなく、余裕があるのに、ちょっと油断して取り囲まれるとヤバい、という絶妙な距離感が最高なのだから。  先日亡くなったジョージ・A・ロメロ監督のご冥福をお祈りいたします。
ヴレアさん [DVD(字幕)] 10点(2017-07-21 21:07:25)(良:3票)
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87.《ネタバレ》 今更ながらレビューしていない事に気が付いた。 【以下、長すぎる前書き】 私が小学校高学年位の時は、詳しい背景は知らないがTVで劇場公開作の宣伝番組を今以上に沢山放送していた様な気がする。 色々なジャンルの作品が取り上げられていたけれど、「あなたの知らない世界」等のワイドショーをおっかなびっくり観ていた私に取って、 ホラー映画(後に「スプラッター・ムービー」)は一番楽しみにしていた番組だった。 その中でも何故か、この『ゾンビ』はエレベーターに乱入してくるゾンビ達のビジュアル含め、私の記憶に強く刻み付けられた。 残念ながら初回公開時に劇場で鑑賞する事は適わなかったが、時は流れて1985年、18歳の私は日芸映画学科に入学した姉の影響も有り、 単なる時間潰しでは無く、意識して映画館に足を運び、レンタルビデオ屋にも足しげく通ういっぱしの映画青年になっていた。 そんな中で開催された第一回東京国際映画祭、中でも目玉企画の一つであった東京国際ファンタスティック映画祭の開催は、 日本に於いてホラー映画が初めて正式に認知された記念すべき出来事で有り、私はなけなしのバイト代でチケットを買い、 連日の様に今はもう無い渋谷パンテオンに通い詰めていた。 この流れで過去のホラー映画にも再び焦点が当たり始め、ゾンビのリバイバル公開と言うこれまた記念すべき出来事に至る。 当時、満席(!)のオールナイト上映で本作を3回連続で観たのも、今となっては良い思い出だ。 【やっと本題】 小学校高学年の時にTVで刷り込まれた印象が強すぎたのか、劇場初見時の印象は実は余り良くない。 もっと派手にゾンビ達を狩るシーンや、人間達が食われている描写のオンパレードかと思いきや、どちらかと言うと冗長な、 悪く言うと眠くなりそうな雰囲気の中で物語は進行していく。 これこそがいわゆる「ロメロ節」の一つなのだが、まだ20歳前の私には理解が出来なかった様だ。 更に時は流れ、ホラー映画が映画のジャンルの一つとして成立し、特殊メイク技術の発達に伴い雨後の筍の如くゾンビ映画が 巷に溢れる様になった今、敢えて本作を見返すと、いまこの年代だからこそ判る表現・描写が多い事に今更ながら唸らされる。 本作を評するのに既に使い古されたフレーズだが、本作はそのまま人間社会の縮図であると言える。 表面的に映像を追いかけるのでは無く、このシーン・この台詞にはどの様な意図が盛り込まれているのか?と考えながら 映画を観る様になったのも、私の場合は他でもないこの「ゾンビ」からなのだ。 家族みんなでワイワイ観る映画では無い、馬鹿笑いしたいなら、CGテンコ盛りの走り回るゾンビが大挙して出てくる作品を観れば良い。 本作は、夜一人で酒でも飲みながらじっくりと観たい。そう思える作品なのだ。 自分自身の映画鑑賞史に於ける本作の大きさ、後世の数多の作品に与えた影響を称え、満点献上します。
たくわんさん [映画館(字幕)] 10点(2016-08-05 13:50:02)(良:3票)
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86.《ネタバレ》 腐る程ゾンビ映画を見ても、帰って来る所はやっぱりここ。まるで我が家です。冒頭の混乱しまくったTV局内のリアルさに、訳もわからず映画の中に放り込まれます。有りえない状況なのになぜだか全編を漂う現実感。絶望的なのに魅力的な終末世界。「俺ならこう生き残る!」「私なら○○がしたい!」などのシュミレーション談議だけで、朝まで美味しいお酒が飲めそうです。ゾンビが怖くないとの意見がよく聞かれますが、いいんです。人を襲う意識なんて無いだろうし、ただ人間を食べたいだけの死んだ人なんですから。きっとそんなゾンビだらけの状況でのドキュメント風ドラマなんですよね。私はホラーとしても傑作だと思います。たとえ噛まれなくたって、脳破壊・頭切断されて死ぬ以外、死んだらゾンビ確定です。いくら逃げてもゾンビからは逃げられない。映画のラスト、それでも決断したピーターに「絶望の中の希望」が感じられました。ロメロ先生の人間風刺も、人間もゾンビもたいして変わらんなぁも見事。  このDC完全版ですが、ドラマ度は高いんですが長い分少しダレるとこもあります。でも次作「死霊のえじき」のローズ大尉役の彼がセリフ有りの役で出てきたりもします。  駄文をダラダラとすみませんでした。結局言いたいことは、この映画が大好きってことです。
Ben-zoさん [DVD(字幕)] 10点(2008-07-19 18:31:15)(良:2票)
85.小学生の頃、おばあちゃんの家で昼間からテレビ放映されているのを観て、死ぬ程怖い思いをした。その後、近所のレンタルビデオ屋さんで借りてきて、ダビングしたテープを擦り切れる程観た(正月におせち料理を食べながら観た)。高校時代、ディレクターズカット版が公開されると知り、2時間かけて劇場まで足を運んだ。小説版も読んだ。そして、DVDでディレクターズカット版とダリオ・アルジェント版と米国劇場公開版を購入し、今でも時々観直している。最近、我が家に100インチスクリーンのホームシアターセットが設置されたので、いつでも等身大の彼らに会うことができる。ああ、なんたる幸せ…。
フライボーイさん [DVD(字幕)] 10点(2007-09-11 07:22:24)(笑:2票)
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84.《ネタバレ》 ~DAWN OF THE DEAD~死人の夜明け訳が一般的。“ザ・デッド”の始まり、兆し。ゾンビ=リビング・デッドにわざわざ“リビング”を付ける必要もないくらいゾンビが溢れる世界。新型コロナウイルスにわざわざ“新型ウイルス”って付けない感覚。または人間という種の“死”の始まり。  鑑賞環境の選択項目に『店先』って無いのね。…そりゃ無いか。 当時小学4年生、夏祭りの昼間に、友達3人とクーラーの効いたそうご電器へ。AV家電コーナーで垂れ流されてた映画を見た友人(ホラー平気)が「あ、ゾンビだ」と見出した。きっとビデオかLDの展示だと思う。まだホラー耐性の無い頃だったけど、見栄張って「全然怖くないね」と言いながら見続けた。 「この人殺されるんだよ」とかイチイチ教えてくれる友人は、鬱陶しいというより怖いシーンへの心構えが出来た。 思ったほど怖いシーンもなく、ショッピングセンターで好き勝手する主人公たちにワクワクしたし、彼らの安息をぶち壊した暴走族に怒りを覚えた。そしてゾンビの捕食シーンが怖く、友人は「あれ豚の内臓だよ」とか教えてくれたが、そんな裏事情より、いつかノロノロ歩くゾンビに襲われたらどうしようと、しばらく怖かった。片足の神父さんの記憶があるから、追い出されもせずほぼ全視聴したんだな。緩やかな時代だ。  中学に入り、ビデオをダビングしたものを擦り切れるくらい見た。最近DVDも買った。 私が見てたのは、オープニングからゴブリンの印象的なテーマソングが流れる米国劇場公開版だったようだ。今回見たBSのディレクターズ・カット版とは、音楽の入り方が微妙に違う。ダリオ・アルジェント監修版は、もしかしたら見たこと無いかもしれない。  赤いゴツゴツした不気味な壁から始まるオープニング。心臓の音のような不気味な音楽。説明もなくガヤガヤした現場。役に立たないテロップ、少ない情報、受け入れられない専門家の話、仕事を投げ出すスタッフ、不満を見せながらも働くスタッフ。同僚の「our responsibilities finish(俺たちの責任は果たしたよ)」で終わる音楽…DC版より米国版が最高。このドキュメンタリータッチな臨場感がたまらない。 場面は変わりSWAT指揮官の「your responsibilities!(お前たちの責任だぞ)」に続く。責任。ゾンビが街をウロウロしてる現状、仕事なんかしてる場合じゃない。誰の責任とか言ってる場合じゃないなのに、人間は争いと収束行為を続ける。 牧草地の州軍とハンターの場面も秀逸。記録映画のような撮り方。あの歌、誰のなんて曲だろう?DVDを見出すと、OPとここは何度もリピートしてしまう。 給油所でゾンビに襲われるスティーブン達。「逃げろ!」と言われても逃げないフラン。逃げられない、助けられない、助けを呼べない、叫べない。ただ、ゾンビと格闘するスティーブンと、自分に向かってくるゾンビを交互に見ることしか出来ない、この何も出来ない感が凄い上手い。この世界のゾンビが唸ってノロノロ歩くから出来たシーン。ゾンビに叫ばれて走られたら、こちらも走るし、叫んでしまう。この違い、この見事な世界観。 ショッピングセンターのゾンビを一掃後、悲しげな音楽が流れる。あちこちに散乱する動かないゾンビ。こうなっては人間の死体と変わらない死体の山。言葉が出ない主人公たち。ゾンビを建物外に棄てるのではなく、冷蔵庫に埋葬する心境。 一生観続ける映画なので、続きはまた、そのうち
K&Kさん [ビデオ(字幕)] 10点(2021-02-14 14:19:28)(良:1票)
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83.《ネタバレ》 ゾンビ映画の元祖であり金字塔。  のろのろと動くゾンビに、大したことないけど油断するとヤラレルという匙加減が絶妙で、ちょいと危険が伴うけど何でも手に入るショッピングセンターの件は、初見の子供の頃ホラーでありながら冒険心を擽られワクワクした思いがある。 そう、宝の山の秘密基地状態・・・んだから、暴走族が襲撃しに来た日にゃ、邪魔するなよと真剣に思ったもんですなぁ~。  まぁ、今時のゾンビと比較されちゃ敵わないのは解ってますよ。 でも、いいんです、このゾンビが王道なんです。 
ぐうたらパパさん [インターネット(字幕)] 9点(2012-04-03 14:44:03)(良:1票)
82.《ネタバレ》 ゾンビ映画の源流である本作を初めて鑑賞。ちょっと意外でした。ゾンビの群れとそこから逃げる人というシンプルな構成かと思っていたら、登場人物たちの内面の描写に重点が置かれているから。最初はゾンビの頭を撃ち抜くことに涙していた者も、やがて躊躇が無くなり、逆にハンティングを楽しむような風情になって行く。人間でさえ、自分たちに危害を加える者は撃ち殺す。ショッピングセンターへ暴徒が侵入した段では、ゾンビの存在は背景でしか無くなっていました。本作のゾンビはスローな動きや虚ろな眼つきが特徴的で、凶悪と言うよりは哀れな存在です。車両で蹴散らされ、のろのろと人に縋ってくるだけ。顎の力には目を瞠るものがありますが、用心して行動すれば取り付かれることはことは滅多に無い。だから尚更、ゾンビに対応する人間側の姿勢が浮き彫りになる。つまり、ゾンビをリトマス紙にした人間性の問いかけです。人を描こうとした映画だったのだと思います。また同時に、その後のゾンビ映画の可能性を示している作品でもあります。登場人物の性格や性別や職業のバリエーションをゾンビ群に放り込むだけでいくらでも物語を作ることが出来る。ゾンビの動きや能力も変更可能なので、それこそ順列組合せの理屈でゾンビワールドが拡がります。後出しジャンケンみたいな言い方ですが、本作後のゾンビ映画の拡がりはまさにその通りだったと思います。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-14 01:33:59)(良:1票)
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81.「この期に及んでどうしてそんな事するかなぁ」みたいな行動に明け暮れる4人、確かにショッピングモールでのワクワク感は理解できますが… グダグダな展開にも関わらずついつい欲望と楽天丸出しの人間臭さに引き込まれてしまいます。
ProPaceさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-09-20 17:47:42)
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80.米国劇場公開版は見当たらないのでこちらでレビュー。 ここでの評価が高かったのと、ホラー映画を見るつもりだったので肩透かしされた印象が強い。これはジャンルにコメディを加えるべきでは? 素手でやり過ごせるほど弱いゾンビ達と、そんなゾンビにやられるために馬鹿な行動を取る人間達を見ていると「お前ら真面目にやらんかい」と冷めてしまう。 ショッピングモールに籠るという、終末妄想ごっこをするには良い題材か。「地球最後の男」を観ていなければもうちょっと新鮮味があったかも知れない。
alianさん [DVD(字幕)] 6点(2021-07-24 01:08:30)
79.《ネタバレ》 「哲学的ゾンビ」の立場から見れば、他者とは全てゾンビなわけです。だからこそ、この4人が他者不信感に陥り、仲間割れし、憎しみあうという展開になるのだろうと思ったのですが、中途半端な暴走族の登場も手伝って最後まで結束は固く、キレイな形でエンディングを迎えたというのが拍子抜けしつつも浮世離れした印象を受けました。逆に言えば、ゾンビより恐ろしいのは理性を失った人間であり、最後まで理性を失わなかった4人というのがある意味人間の救いと希望を表しているのかもしれません。
東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-20 22:33:02)
78.怖いのやグロいのが苦手なので今まで避けてきましたが、NHK-BSPでやってたのでとうとう観てしまった。ああ!もっと早く観てりゃよかったと後悔。こりゃ面白い。語り尽くされていることですが、やっぱりシチュエーションが素晴らしい。なんだか社会学の実験みたいな。ゾンビの虚無感や、暗黒面に堕ちていく人間たちの描写も素晴らしい。なぜか観終わった後に、何か気の利いたようなことを語りたくなってしまう不思議な魔力がある。「エイリアン」程度が大丈夫なら、全然普通に観られますよ。
すらりんさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-15 21:55:00)
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77.この後、それこそゾンビそのもののように湧き出てくるゾンビ映画の原点だと考えると、感慨深く観られる。 ストーリー展開は それほど洗練されてるようにも思えないが、やはり核となるプロットが天才的な発明だったと言わざるを得ない。逆に、この映画が完全ではなかったために、プロットだけもらって類似作品を作ろう という動機を多くの監督に与えた、と言えるのかも知れない。 絶対的多数がゾンビになった場合 残された人間はちょっと食われて彼らの仲間になった方が楽なのか、最後まで抵抗して彼らを大量駆逐しなければならないのか。後者が本当に当たり前のことなのか、ちょっと考えてしまった。 エンドロール曲の締まりの無さにも表れているように、観客を怖がらせようという意図はあまり感じられず、不条理な世界に陥った時の「もうどうでもいいや」感を出そうとしてたのかなあと思ったりも。 点数は歴史的価値・影響力込み。
くろゆりさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-02-09 14:57:09)
76.最初、いきなりいろんなことを当然の前提として進んでいくのがもったいない。いや、そこはあえて省略として好意的に理解するとしても、描写の仕方ももったいないんですよね。ドアの向こうでよく見えなかったり、狭い部屋に閉じこもっていたりして。この辺は、「何気なくその辺に当たり前にいる」ことの恐怖を強調してほしいところでした。●ショッピングモールに移ってからも、特に何か作戦があるわけではないし、逆に中で何かがしたいわけでもないし、登場人物が格好良くなっていくわけでもないし、やっぱりだれます。●このゾンビというキャラクター造形の功績は不朽のものがあると思いますので、点数はそこに対して。動きが緩やかであるからこその怖さ、という驚異の発想。
Oliasさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-02-08 00:04:12)
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75.妙に味わい深い作品。グロいけれど目を背けるほどではなく、パニックなんだけどハラハラ感はなく、絶望的だけれど暗くならない。ホラーのようでありながらコメディでもある。この絶妙なのか無計画なのかわからないバランスが、ビックリハウスに迷い込んだような気分にさせてくれます。だいたいゾンビがなぜ現れたのか、まったく説明もないし。 しかし、「我に正義あり」と確信した人間がかくも残酷になれるというのは、けっこうリアル。これは大なり小なり世界の津々浦々で見られる現象でしょう。 余談ながら、他の方も指摘されていますが、ショッピングモールを占拠するというのはある種の夢の世界を描いた感じ。でももし今、自分がどこかの百貨店を占拠できたとしても、〝デパ地下〟以外はあまり魅力ないかなぁという気もします。どうせ占拠できるならアマゾンの倉庫のほうが。いや商品を探すのが大変そうだから、結局ネットで注文したほうが便利か。登場人物たちのまるで緊張感のないモール生活の長い長いシーンは、そんな妄想をするのに十分すぎるほどでした。
眉山さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-05 02:36:40)
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74.ゴブリンのファンなのでダリオ・アルジェント監修版が好きなのですが、意外やBSプレミアムでの放送があったので20年以上見ていないディレクターズカット版を観賞しました。 以前見たときはモールでのドラマ部分で少しダレたように記憶していましたが、改めて見ると退屈することなく一気に最後まで楽しめました。やはりこの終末感とか、70年代の空気とか堪らないですね。 公開から40年以上も経てば粗を探せばいくらでもあるのは当然なんですけど、永遠に愛すべき一本です。
J.J.フォーラムさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-02-01 22:25:15)
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73.NHKが明日、BSプレミアムでコレを平日の昼間っから放送するらしい。どういう視聴者層をターゲットにしているんだろう、と思いつつ、有難く録画させていただこうかと。そういや、私が高校生の頃、民放のUHF局で(奥様映画劇場だっけ?)平日の昼間っから聞いたこともないユーゴスラビア製の戦争映画を放送してたりして、エラく感心した記憶がありますけれども。 ディレクターズカットという響きには、何やら「本家本元」感がありますが、この『ゾンビ』に関しては必ずしもそうとも言えず、ちょっとまったりとしたバージョン。私が最初に見たのもコレなんですけどね。しかし、このまったり感が、まさにこの作品の本質なのかも知れないし、「平日の昼間」こそが、この作品のイメージにあっているのかも。 虚ろな表情でノソノソ動き回るゾンビ、というのは、前作の『ナイト・オブ~』と同様だけど、前作のゾンビが曲がりなりにもその背景に「夜の闇」の不気味さを纏っていたのに対して、今作ではあからさまに明るいショッピングセンターの中を動き回り、日常感の中のゾンビ、といった様相。で、このゾンビ、動きが遅い上に、ガラスドアひとつ破ることができず、SWAT隊員に押し返されるがまま、右往左往するばかりの、いわば最弱クラスのモンスター。SWAT隊員も結構冷静に対処して、こんなにモンスターと人間との距離が近いホラー映画ってのも、なかなか無い。距離が近く、しかしやたら数が多いのが、この作品におけるゾンビ。間違いなく異彩を放った映像となっています。 で、モンスターと言いながら、このゾンビ、見た目は人間と変わらない。ゾンビ退治の構図は、遠目に見れば、無抵抗の人間に対する虐殺と変わらない訳で。実際、ショッピングセンターに現れた暴走族から、ゾンビたちは一方的に蹂躙されたりして。「これは人間じゃない、仲間じゃない」という理由づけのもと「人間そっくり」の連中が蹴散らされ、殺戮される構図。それを見るとき、微妙な罪悪感が伴ったりもしつつ。安部公房が「笑う月」の中の一篇において、「人間そっくりだけど人間ではない(と言われている)食用の生物」の話を書いていて、この話には、ロメロの描くゾンビに繋がるものを感じます。 いずれにせよ、この作品におけるゾンビが何を象徴しているのかは、見る人それぞれ感じるものがあり、例えばもし反共の立場の人なら、無目的に増殖を繰り返すゾンビを「共産主義の蔓延」と見るかも知れません。主人公たち支配層が秩序をもたらすも、他の支配層の登場により、支配層間の争いとなり、結局は革命が起きてしまう・・・。 もちろんこれとはまったく逆に、消費社会に対する批判と見ることだってできるかも知れない。様々なもののメタファーとして見ることが可能だろうけれど、作品を独特の虚無感、終末感が支配していて、これが作品の魅力となっているのは確かでしょう。
鱗歌さん [DVD(字幕)] 10点(2021-01-31 10:24:50)
72.《ネタバレ》 連日のコロナウイルスの報道でうんざりする。映画の世界では、ゾンビウイルスが蔓延しはじめて世の中がパニックになっていくパターンが多いが、これに比べると、コロナウイルスなんて、ましなもんよ。 職場、しばらく閉鎖されないかな~。(笑) 他にも自分と同じ事を思っている人、いるんだろうな・・・
festivaljapanさん [DVD(字幕)] 6点(2020-03-07 15:16:16)
71.《ネタバレ》 何度観ても面白い。ゾンビとの戦いの裏で、誰もが一度は夢見たことがある、「誰もいないショッピングセンター(デパート)で、好き勝手やりたい!」と言うサブテキスト(?)が執行されているのが最高。そして好きなことをやりつくした後にくる虚しさ。。映画が始まった時点でなんの説明もなく「すでにそうなっている」という、ものを言わせない展開も最高だ。※ちなみに自分が持っているDVDは「米国劇場公開版」と言う127分のバージョンなのですが、そちらのバージョンが無かったのでこちらに投稿させていただきました。
rain on meさん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2017-10-15 09:30:22)
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70.今になってみた印象としては、ちょっと弱すぎ&メークも控えめ、という感じでしょうか。 ショッピングモールに立てこもり、外をゾンビがうろうろしている状況が、何となく進撃の巨人みたいでした。 それと、何の前置きもなく、既に出来上がった状況から始まっているのがちょっと不満点でしょうか。
マー君さん [DVD(吹替)] 6点(2017-09-16 11:28:59)
69.《ネタバレ》 ○ショッピングモールを独占する楽しさを備えつつ、人間対ゾンビから人間対人間に派生していくところは良い。○ロジャーがアホすぎて簡単に自滅するのはなぁ。
TOSHIさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-09-03 15:34:54)
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【点数情報】

Review人数 88人
平均点数 7.41点
011.14%
111.14%
200.00%
322.27%
444.55%
566.82%
61112.50%
71719.32%
81719.32%
91213.64%
101719.32%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.66点 Review9人
2 ストーリー評価 6.60点 Review10人
3 鑑賞後の後味 6.11点 Review9人
4 音楽評価 7.22点 Review9人
5 感泣評価 3.80点 Review5人
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