31.《ネタバレ》 時代設定はソ連(ロシア)がチェコを侵攻していた1980年代後半。ソ連の5歳の男の子コーリャの面倒を見ることになってしまった中年ロウカ。コーリャはロシア語、ロウカはチェコ語しか話せない仲でしたが、しだい二人の間には愛情が芽生えてきます。このまま二人には幸せになってほしい、と思いかけますが、そんなロシアとチェコの二人を当時の世間が認めるわけがありません。それでも、最後ソ連は崩壊し、チェコはソ連から解放され自由の身となります。しかしその結果、二人は離れ離れになってしまいます。コーリャは育ての母親の西ドイツへ、ロウカはチェコに残り演奏家としての生きがいを見つけます。エンディングを悲劇とみるかハッピーエンドとみるか、、、は人によって違うでしょう。当時の時代背景をうまく使った心温まるストーリーだと思いました。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕)] 8点(2019-09-13 10:51:08) |
30.鈍色の空気を醸した映像も好きだが、あざとい悲愴さもなく、淡々と滑稽味も織り交ぜながら、国情の深刻さ、仮初めの父子の哀感がジンワリ伝わってくる。秀作。 【丹羽飄逸】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-06-09 19:36:21) |
29.冷戦終結前夜のチェコスロバキアを舞台にした作品。子供嫌いな大人と子供が歩み寄り本当の親子のようになっていく映画はけっこうある。最近だとフランスの「バティニョールおじさん」「パピヨンの贈り物」、トルコの「少女ヘジャル」、ブラジルの「セントラルステーション」あたりがそうだろうか。この映画も前述した作品同様、ハートウォーミングな作品である。この作品の特徴は何と言っても共産主義の最後の時代を描いた点にある。1989年当時のチェコスロバキアはソ連の衛星国だったわけだが、「プラハの春」に代表されるように独立志向が強く、弾圧と武力侵攻の経緯からも市民レベルではソ連に好意的ではない。(ソ連を支持する人々もいただろうしあくまで監督の視点なのかもしれないが)このあたり、現在事実上アメリカの衛星国になっているわが国と対比してしまった。日本人は比較的アメリカに好意的であるように思うが、対等な戦略的パートナーとして日米関係が構築されているかといえば甚だ疑問である。民族的アイデンテティの問題として、この映画で描かれたチェコ人のソ連への感情と、日本人のアメリカへの感情は随分異なるように思える。 【こまごま】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-02-16 22:36:12) |
28.あら、なんかよくわかんなかった。男の子かわいかった。 【Michael.K】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2007-01-24 00:16:20) |
《改行表示》27.《ネタバレ》 どこかで観たような?と思わせるストーリーです。 でもこのお話しでは国と国との微妙な関係を、幼い子供を挟むことで、分かりやすくストレートに表現しています。 「お前の国はいつも・・・」等々の不平は、大人同士では喧嘩になってしまう。 幼子に愚痴を言って観客に知らしめる表現方法が、とても効果的でした。 外国人の私にもその大変そうな関係が飲み込めるのです。 観終わっていろいろ調べ、ああ、あれはチェコの英雄ラファエル・クーベリック(本人)指揮の楽団なのだと、良く分かりました。 旧チェコの方ならジーンとくるところなのでしょうね。 しかし、エピソードで少し出来すぎだなと思うところがあったので、この点数です。 ロウカがちょっといい人になりすぎかも?とも思いました。 この映画から得たものは、社会主義政権下のそれも政情不安の大変さを感じさせてくれた所が素晴らしかった。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-11-05 21:58:27) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 基本的には、55歳の独身中年と偽装結婚後逃げた妻の連れ子コーリャが心を通じ合わせるストーリーで、それだけでも非常に心温まるのですが、それ以上に、チェコスロバキアが1989年, 民主革命(「ビロード革命」)により共産主義体制が終結し、新しい体制に移行する時代の空気が、旧体制時の宗主国であるソ連から来たコーリャを置くことで凄くわかりやすく描かれていて、面白いです。(たとえば、ソ連に対するチェコ人の嫌悪感等)。 全体的に重いテーマも扱っているのですが、テンポも良くユーモアにあふれ、子役の演技もとても良いです。主人公が奏でる音楽も非常に素晴らしく、最後には名指揮者ラファエル・クーベリック本人が出てきます。 ストーリー自体はシンプルですので、予備知識無しでも楽しめますが、ちょっとチェコの歴史を事前に知っておくと、この話をより深く理解することができると思います。見た後、幸せな気持ちにさせてくれる映画です。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 22:33:50) (良:1票) |
25.好きなタイプの映画です。感動作でありますが、ハリウッド映画にありがちな過剰な演出となりうる映像・台詞・音楽が極力抑えられています。それゆえでしょか、様々な思いが余韻として残しました。 【なみへー】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-04-09 15:29:07) |
24.誰も彼も、肝心な場面で物わかりが良すぎるのが……。 【K】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-10-03 00:42:19) |
23.ロシア嫌いのチェコ人の初老の男と、行きがかり上、彼が面倒を見ることになったロシア人の子供の間に、徐々に絆が育まれていく様子を、共産体制末期のプラハを舞台に描くヒューマン・コメディ。悪い映画ではありませんが、テーマ的に珍しくは無いので、この時期のプラハを舞台にしてなかったらこれ程の評価は無かったと思う。本作で特に優れていたと感じた部分は脚本構成。曰く有り気なオヤジの背景を、物語の中で小出しにしながら見事に描いていく。それが共産体制の現実を描くことに繋がっていく。そして忘れちゃならないのが、このオヤジの半端じゃないスケベ振り。「男はスケベである」というのは、政治体制や文化に左右されません。だから我々も、遠く東欧の空の下に生きるこの男に共感できるのです、6点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-04-05 00:05:45) |
22.わしもこのテ、弱いです(笑)。音楽・映像と、感性に訴える演出。でもかなり巧みに練られてると思います。 【ジマイマ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-03-05 18:37:54) |
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21.《ネタバレ》 うおおおこういう系めっちゃヨワイです…!!大泣き大泣き。当時の時代背景もしっかり描写されてて、バカなオイラにもわかりやすかったです。もう最初のコーリャが玄関先で立っているシーンからズキューン(古)状態だったんですが、あの風呂場でシャワー片手に電話ごっこしてるシーン…もうあそこでダウンしました。あの子役演技うますぎ。凄い。マジ泣いた。そっから最後まではずっとぐずぐず泣いてました。ああよかったです…。ちょっと別れの場面アッサリしすぎじゃね?と思ったけど、かえってその方が良かったかもしれませんね。あんまりあざといと冷めるかも。ところで、ロウカとコーリャが自転車乗ってるシーン、ニュー・シネマ・パラダイスに似てますよね?vvほのぼのしててイイなぁって思いました。 【Ronny】さん 9点(2005-03-03 03:10:34) |
20.泣かせの映画だと思っていたので、ひねくれやの自分としては斜に構えてみていました。お金で偽装結婚をして、相手に亡命されて残された子供を嫌々面倒見ながら、気がつくと情が移っているなんて、ありがちだと思いながら、気がついたらボロボロ泣かされていました。カラスが置いたらしい安いアクセサリーのシーン。地下鉄での犬と子供のシーン。そんなところに思いきりはまってしまいました。「セントラル・ステーション」とか、この映画とかの、おせっかいを焼くのが嫌いなのに、いつのまにか・・というシチュエーションにめちゃくちゃ弱いです。ちょっと甘めですが9点。しあわせは悲しいときに、気がつくとその中に隠れているあるのかもしれないなあと思ってしまいました。 【omut】さん 9点(2005-02-22 08:17:12) |
19.なんのこっちゃよく分からなかった。最後は駆け足になりすぎだと思う。雰囲気がいいだけにもったいない。もう少し丁寧に説明して欲しかった。まぁともかくあの鎮魂歌はきれいだ。 【ぷりんぐるしゅ】さん 4点(2004-07-28 11:13:37) |
18.ステロタイプの設定なのにジワジワと心にしみます。人間がちゃんと描けているせいでしょう。映画を通じて、当時のチェコの状況がいかに厳しかったかを思い出しました。意外と硬派、と書いた方がいらっしゃいましたが、私もそう思いました。ふつうのエロおやじ、ふつうの子どもが、心安らかに生きていける社会の大切さが、ひしひしと伝わってきます。せっかく淡々としみじみと描いたのだから、ラストでおおげさな泣かせにいっては絶対にダメ。本作は抑制がきいているところがよいのです。 【おばちゃん】さん 7点(2004-03-23 16:03:07) |
17.しみじみします。コーリャがシャワーを電話に見立てて母親に寂しさを伝えようとする所、あと電話で本を読んでもらう時の「僕、コーリャです、ワシなんかこわくないよ」って言う所が好きです。 【ぐるぐる】さん 7点(2004-03-12 19:31:41) |
16.お金と女にだらしないロウカが少しずつコーリャの父親になっていく姿がいい。コーリャもかわいいし。二人が心を通わせていくところとか別れのシーンとか、もっと盛り上げられただろうに、ちょっと淡々としすぎ。泣かせてほしかった。 【drop】さん 8点(2004-02-15 11:57:21) |
15.前半が悪すぎた。後半になるにつれ内容が良くなっている。 【ボバン】さん 6点(2004-02-10 23:50:56) |
14.《ネタバレ》 コーリャのかわいさに微笑み、じーさんのエロさに苦笑いし、二人が仲良くやっていく姿に心が温まる。お別れのシーンにじーんときて、今さらやってくるなよ母親とむかつきもした。けれどもじーさんがオーケストラに戻り、子供も作ったみたいなので、ま、これでよかったのかなと思えた。 【yukaori】さん 8点(2003-12-09 07:05:59) |
《改行表示》13. 本題に入るまで30分もかかっているのがマイナスですが、2人の素朴な交流はいい感じでした。あっけないラストも、展開にふさわしくて良かったです。 【Olias】さん [地上波(字幕)] 7点(2003-12-05 01:18:05) |
12.子供をダシに使ったベタベタ感動系映画かと思ったら、子供とおじちゃんの関係を通して近年の東欧・中欧に訪れた大きなうねりが描かれてゆく、意外にも硬派な映画でした。バブルと不景気くらいのうねりくらいしか体験してない近年の日本とは違って、劇的変化を遂げていった世界で生まれるドラマは、ちょっと切なくて、そして温かくて。人は対立する民族や国を恨んだり憎んだりしますが、でも、子供に罪はないのですからね。争いなんかする前に、まず子供の目を見ろ、という事ですね。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 7点(2003-12-03 23:02:05) |