4.《ネタバレ》 ノーマークであったが、本作の評判を目に映画館へ。
混戦状態だった賞レースで作品賞サプライズ受賞の可能性もあっただけに、
本作も例に漏れず多様性を象徴していた。
前半にあまり乗れなかったものの、有力候補が次々と脱落していく権謀術数を巡らせる後半の展開に唸る。
もしかしたら主人公が後を継ぐのかと予想していたけど、新教皇の正体に唖然とした。
亡くなった前教皇はそれを知っており、当選率を上げるため、
選挙は主人公の行動も計算した上で全て彼の手の上で踊らされていたわけ。
ただ、新教皇が"手術"を受けなかったのは予想できなかったようだ。
信仰とは異なる存在への赦しと寛容である。
確信を持ってしまえば、変化も内なる疑念を抱くことも困難になる。
その象徴として、生粋のイタリア人で保守派のテデスコ枢機卿の、横柄な態度と終盤の台詞に、
ドナルド・トランプとダブってしまったのは自分だけか。
もしテロで枢機卿に死者が出てしまったら、テデスコが新教皇になる可能性があった。
トップを選ぶということは運命の悪戯で、社会を良くも悪くも変容させてしまう。
ラストシーンに伝統を重んじ閉鎖的なバチカンであることに変わりがないが、
僅かに光が差すような新たな時代の幕開けを感じさせた。