29.《ネタバレ》 戦勝国アメリカ復員兵3人の再出発へのドラマ。長過ぎました。ダラダラと語られて段々と嫌になってハッピーエンドでも何の感慨も無く。名作の誉れ高かっただけに意外でビックリしています。ご贔屓ではありますがフレデリック・マーチのオスカー受賞は異議あるところです。 |
《改行表示》28.《ネタバレ》 W・ワイラーらしい壮大な人生賛歌。復員兵3名それぞれの心や身体の傷みを性善説でくるんでいるかのようなお話で、まあシビアすぎるリアリズムを見せつけられるよりは心がほっとします。 でも優しいゆえエッジの効きが悪いと感じることも。メンタルの戦争後遺症の描写はとてもゆるいし(ベトナム戦争後の諸作品はこんなもんじゃないですよね)、銀行家のアルはアルコール依存症になりそうだけどエグイ状況になる寸止めに収めていますし。 時代柄もあるのでしょう、女性の造型が良妻型かあばずれかの二種類というのも底浅でつまんないですね。 長尺を感じさせない整った脚本ですが「古き良き」という言葉がぴったりのクローゼット・クラシック。久々に押し入れから出してみたら、うわ古いなあと思っちゃう、そんな感じです。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-07-23 23:49:23) |
《改行表示》27.歴史的に重要な映画であることは間違いない。 ただし、現時点で純粋に観るとちょっとしっくりこない。あくまで個人的な感覚なので作品自体の価値とは関係無いけど。 そして、この後の時代も少し気になる、そんな余韻もある。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-04-30 12:40:02) |
26.《ネタバレ》 素晴らしい脚本に素晴らしい監督による演出。勝利の方程式の王道のような映画。内容は戦後の帰還兵の社会復帰の困難な状況を描いた決して甘ったるくない題材だが、戦後一年でこのテーマをこれだけ前向きにエンターテイメントにしてしまう昔のハリウッドのすごさ。一切外連味のない正攻法な演出による教科書のような作品。3時間近い内容だが全く長さを感じず、昨今の安っぽいチンケな感動を煽る邦画とは違う静かな感動を心に響かせる豊饒な作品です。映像による心情表現の積み重ね=ドラマが映画の欠くべからざる一つの軸として挙げられるが、この点ではワイラーを超えた者はまだいないんじゃないか。みな変化球に逃げるしかない後世の者の悲惨さは同情に値する。 【エリア加算】さん [インターネット(字幕)] 9点(2022-01-20 20:29:02) |
《改行表示》25.《ネタバレ》 ~The Best Years Of Our Lives~邦題まま。 両手のない水兵ホーマー。義手でサインしたりマッチの火を付けたり、本当に器用だ。戦争で手足を失った人が多かっただろうこの時代、ジロジロ見るのは気が引けるけど、映画だったら見て学べる。「そうやって使うんだ。凄い練習したんだろうな、上手だなぁ」と。腫れ物に触れるような扱い、気にしない風にしてるのが、却ってホーマーを傷つける。 アルが戦地から持ってきたお土産、ジャップの刀と寄せ書き。見ていて複雑な気持ちになったけど、寄せ書きの意味を知っている息子が、きちんと複雑な心境を表現してくれた。もう「本物だ、すげえ!」と素直に喜ぶ年齢じゃなくなっていた。 新婚生活を再スタートしたのに、思うような仕事が見つからないフレッド。週32.50ドル。節約を強いられる生活と、まだまだ遊び歩きたい妻。 戦地からの帰還兵と、受け入れる側の家族のギャップと、それを埋めるためのお互いの歩み寄りを丁寧に描いた映画を、第二次世界大戦の終戦翌年に公開しているのが、凄い。 「ジャップやナチは共産主義を叩きたかっただけなのに、英国に利用された。無駄な犠牲だ。」戦後1年目だと戦勝ムード真っ盛りなイメージだったけど、当時そんな考えもあったなんて、今まで想像も付かなかった。 他の映画でも見たことあるけど、飛行機の墓場。繰り返しになるけど、戦後1年であれだけの軍用機が不要になるアメリカ、とんでもない国と戦争をしたものだ。エンジンのないB-17の不気味なこと… 建築材料にリサイクルされる軍用機、そこで働くことにするフレッド。戦争は終わった。人も兵器も次の役目が待っている。いつまでも戦後を引きずらない、アメリカって前向きな国だね。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-09-02 01:09:18) |
24.《ネタバレ》 この設定でどうやって3時間も続けるんだろうと思っていたら、とりあえず3人が復員して家に着いて、その日の一夜の出来事、というだけで1時間も投入する大胆な構成に唖然。しかもそれでダレるわけでもなく、ごく自然に展開している。その後も、「その翌朝から、そして3人はそれぞれこういう立場に落ち着きました」だけでさらに1時間。その中で、変に登場人物を増やすわけでもなく、わかりやすい事件が起こるわけでもない。地道な丁寧さの積み重ねでここまでの内容が作れるという点で、今日においても参照されるべき作品です。●ところでこの原題、台詞ではマリーがフレッドと喧嘩するところで出てくるんですね(そこではmy lifeですが)。しかも「私はそれを貴方に捧げて失ってしまった」というネガティブな文脈です。これに何か意図があるのか、考えてしまいます。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-08-19 00:56:01) |
《改行表示》23.《ネタバレ》 戦争終わって1年後に、こんな映画作っちゃうアメリカは凄いです。 見終わって本作についてウィキペディアなどで調べてしまいました。 出演者のクレジットの順番。 義手の人。 綺麗なブロンド美女の悪妻を演じた女優さん。 制作の経緯。 オスカーetc… 特に義手の役者さんは本作が終わった後も両手が義手のまま生活を続けなければならないんですよね。 手先が器用だけど、お尻とかどうやって拭くんだろうかと真剣に考えてしまいました。 今の日本には忘れられてしまっている本作ですが、終戦記念日に見る価値のある作品だと思います。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-15 08:56:43) |
《改行表示》22.《ネタバレ》 戦争が終わり、同じ故郷の町へ帰るための輸送機に乗り合わせた3人の兵士。 戦場での体験も、階級も、年齢も、家族構成も三者三様。 3時間近い長編。この3人の帰還兵それぞれが抱える苦悩と、故郷の町での交流と、 故郷で彼らの帰りを待っていた家族や恋人たちと戦後の第一歩を歩みだすドラマを描いていきますが、 その3時間は冗長ではなく、彼らそれぞれの事情と、その交流と心の機微を1から実に丁寧に描き出していく。 3人の帰還兵とそれぞれの家族のこれからに幸あれと願わずにいられない、幸せに包まれた結婚式のラストがいい。 本作は戦争が終わった直後の1946年の作品であり、 この戦争を戦い、心身に傷を負いながら故郷の町へ帰っていった全ての帰還兵達に贈る優しいエールのようなものを感じました。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-08-12 23:43:06) (良:1票) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 戦争に行った人々は、戦争が終わった後も復員兵として苦労をする。 怪我を負った人は勿論だし、それ以外の人でも平和な家庭が戦争のせいで崩壊したりする。 戦争が及ぼす被害はいたるところに存在し、戦争後も爪痕を残す。 そういった社会問題を丁寧に描いた作品だ。 つまらないわけでもないが、かといって特別に面白いわけでもなく、その上映時間の長さは退屈さを生んでいる。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2020-10-31 17:01:01) (良:1票) |
20.《ネタバレ》 いい映画ですね~、それと、こんだけ時間が長いのに全く飽きないというのがすごい。開始5分ぐらいで観れなくなるのがいっぱいあるのにね(苦笑)。ラストも良かった、ペギーの表情が素晴らしいね! こんな良い映画を見逃がすところでした。これはオススメですね、ありがとうございマシタ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-10-18 04:50:55) |
|
《改行表示》19.戦争の傷跡から苦悩し、再び立ち上がろうとする3人の男たちと家族のドラマを描いた作品。 戦場で様々な「何か」を失い帰還した3人の男たち。それを暖かく迎え入れる家族たちも、何処か後ろめたい暗さを見せる。 悪夢にうなされていた男は、現実でも妻にうなされていたろうぜ。廃棄寸前の飛行機に居心地良さそうに座る姿なんかさ。心がどっか行っちまってんのさ。 そんな男たちが再び家族や恋人と交流し、自分なりに立ち直っていく姿に勇気付けられる。良い映画です。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-11 21:24:43) |
18.《ネタバレ》 心身ともに傷ついた3人の復員兵を温めるのはお国の女性たち。悩む男と強い女を170分に余すところなく収めた長編恋愛物語、米アカデミー作品賞受賞作。義手を小器用に扱う好演。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-09-03 00:55:08) |
《改行表示》17.偶然機上で一緒になった三人の復員兵達の、それぞれの人生を描いたヒューマンドラマ。 この三人は四十代、三十代、二十代かな? 妻子持ち、新婚、婚約中からの出征ということで、 中々バランスの取れたキャラ設定。社会復帰後の描写がリアルで特に二十代の男性の苦悩は、 その心情がひしひしと伝わってくる。この人は実際に傷痍軍人らしく、 ドキュメント番組を見た監督が出演依頼したとのこと。とても素人とは思えない演技だった。 彼らの友情を、さりげなく描いているシーンにも好感が持てる。上映時間が長く、 三人の主役に焦点を当てているので、映画というよりはTVの連続ドラマに近い雰囲気だけど、 内容が良質なのであまり気にはならなかった。お薦めのヒューマンドラマ。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-09-06 02:21:51) |
《改行表示》16.反戦映画というよりも、(戦争というものに対する)反省映画です。 戦争の痛みみたいなものを描いていますが、苦しい戦いの果てに勝利を掴んだアメリカの自信と安堵に満ちた雰囲気が伝わってきます。 チープな通常のアメリカの戦争映画となると、戦勝を讃えるものか、ベトナム以降は暗いトラウマを描くかどちらかですが、この映画ではそのどちらでもなく、終わったんだという安堵感です。 後味の良い映画でした。 【ぢいさん】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-03-06 19:17:11) |
15.これを本当にタイムリーな時期に鑑賞していたら全く違うんでしょうね。それこそ、自分も体験していたらと思うと、考えさせられますね。アルが自分を恵まれていると言うシーンが深いと思いました。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 6点(2009-01-31 21:44:51) |
14.ベトナム戦争映画でも取り上げられている、帰還兵の辛さが、陸海空軍出身の3人を通して、巧みに語られていました。"アメリカの良心"を描くW・ワイラーの手腕は、高揚と安心をもたらしてくれます。とても力強い映画でした。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-11-11 18:19:41) |
《改行表示》13.アルの奥さんが自分の中でお嫁さんにしたい候補No1になりました。 この時代の映画って結構ジャップっていってんだよねぇ。でも、戦後すぐこういう映画が作れるのはすごいかも。 【虎尾】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-11-01 12:15:23) |
12.《ネタバレ》 この映画でオスカーを受賞した実際に義手だったホーマーが映画にリアリティーを与えていました。カフェで、この戦争は意味がなかったという男に、実際に戦争から戻ってきた主人公が、怒って殴りつけるシーンは色々と考えさせられました。数年前にディクシーチックスがブッシュ批判をしたときに、実際に戦争に行っている人への冒涜だと非難されたことを思い出しました。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-02-24 15:06:34) |
11.《ネタバレ》 おそらくは、この年にしか描けなかった時代の質感がギューッと詰まっているのも関わらず、どこも偏っていないフェアな視点が、製作後60年以上経過した今観ても色褪せるどころか瑞々しい輝きを放っているところが凄すぎる。家に戻る復員兵、戻る側も待つ側もそれぞれの喜びと戸惑いが交錯する感情が丁寧に描かれており、まさに人間ドラマとして大変な出来栄えで流石ワイラー監督と唸らずにはおれません。 【よし坊】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-09-25 00:27:16) |
10.戦勝国でも兵士はかわらず傷ついているんですなあ。横井さんは「恥ずかしながら帰ってまいりました」と言ったが、それぞれに抱く社会復帰への葛藤、同情され、尊敬されながらも現実は冷たい社会。戦傷兵のこと、家族のこと、恋人のこと、3時間以上の大作だが長さを全く感じさせない見事な人間ドラマ。具体的な反戦メッセージは無いが、くどくどしい反戦映画などよりよほど反戦映画として機能する人々の心に直接訴える「名作」 【Arufu】さん [インターネット(字幕)] 10点(2006-05-07 10:39:27) |