《改行表示》47.モノクロの古い洋画だが、面白い。 ハンフリー・ボガードといえば『カサブランカ』のハードボイルドな色男のイメージだったが、ここでは全く違う汚れ役でイメージを覆された。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-06-26 15:16:22) |
46.《ネタバレ》 馬の耳に念仏。ロバの荷駄に金。話のプロットは面白そうだし緊張感が強い場面があり手に汗握ったりハラハラどきどきするが、無駄にだらける場面も多いし長い。人生訓のようなものを含んでいるようにも感じるがありきたりといえばありきたりだしいかんせん長い。最後は黄金郷っぽいものが見つかってよかったね。 【ほとはら】さん [インターネット(字幕)] 4点(2023-05-25 12:38:10) |
45.よれよれでボロボロの服、ボサボサの髪や髭の小汚さ、ロケ中心でナイトシーンも明るすぎず自然です。1940年代のハリウッドでここまでリアリティを追及している作品は貴重だと思います。ハンフリー・ボガードほどのスターが文字通りの汚れ役を演じているのも珍しいですが、無名時代は悪役での出演が多かったのであまり抵抗はなかったのかもしれませんね、逆にそれが彼の強みになったのでしょう。この作品に限ったことでもないですが、ハリウッドでも隣国のメキシコ人だと安易に英語を喋らせずにちゃんと現地の言葉を喋らせる傾向がありその点も違和感を感じさせにくいです。ドン底にいる男たちが人生の逆転をかけて人間のエゴを剥き出しにするような営みに参加する、この映画のプロットはいわば現代のデスゲームものに似ているんですよね。そのため現代人でも共感しやすい内容だと思います。デスゲームが現実の競争社会の寓話であるように、黄金探しも良心と欲望の狭間で揺れ動く人間の弱さを描く寓話なわけです。今見ると素朴すぎるきらいもなくはないですがやはり人間の強さではなく弱さを描く物語にはいつの時代にも通じる普遍性があると思います。 |
《改行表示》44.《ネタバレ》 かなりの力作、楽しめました! 物乞いならぬ、金乞いをしていたドッブスが、大量の金(キン)を目の当たりにして疑心暗鬼になり、自滅していく様が面白い。 最後に大笑いをする爺さん、これには思わずこちらもニヤリとしました。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-07-09 11:29:12) |
43.《ネタバレ》 けっこう駄作も撮っている巨匠ジョン・ヒューストンですけど、彼の最高傑作はやはり本作じゃないかと思います。 この時代のハリウッド看板スターにしては珍しく、ボギーが演じるドッブスはまさに人間のクズみたいな輩です。ほとんど悪役といっても過言じゃないくらいで、あの『カサブランカ』の気障な男を演じたのと同じ役者だとは信じられないぐらい。すでに大スターの座を揺るぎなきものにしていたボギーをこんなキャラにしちゃうし、彼に冒頭で三度も施しを与える白スーツの男をヒューストン自身が演じているし、実はヒューストンはオットー・プレミンジャーに負けないサディスト監督だったのかも(笑)。でもボギーも、ヒューストンとコンビを組んだ作品ではどれも彼の持ち味が最大限に引きだされており、やはりこれは名コンビだと言えるでしょう。 三人の男が金を掘り当てるために協力しあうというプロットは、タランティーノならお得意の三すくみのギトギトの欲望劇にしちゃうのは間違いなしですが、カーティンやハワードにもちょっと怪しげな感じもあったけど、やはりドッブスの悪逆な小物感が突出していますね。そこはウォルター・ヒューストンの対照的な大人感があるので余計に目立つわけで、ラストでハワードに豪快なバカ笑いされちゃあカーティンも一緒に哄笑するしかないですよね。終わってみればウォルター・ヒューストンが美味しいところを全部持って行ってしまったわけですが、これこそジョン・ヒューストンの親孝行じゃないでしょうか。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-05-31 22:22:12) |
《改行表示》42.こんな名作の存在を知りませんでした。ハンフリー・ボガートといえばキザでグールな「カサブランカ」で記憶が停止していたので、対極的なキャラ変に驚き。まあ役者冥利に尽きるという感じですかね。 それはともかく、ちょっとした思考実験をしてみたくなります。彼らはいったい、今日の日本円でどれくらいの金を掘り出したのか。仮に1人あたり100万円程度だとしたら、3人分を独占すれば300万円。殺意まで抱くかどうかはともかく、「あわよくば…」と考えないこともないかもしれません。もしくは「奪われるかも…」と疑心暗鬼になったとしても不思議ではありません。 しかし、1人あたり100億円だとすれば、もう十分なので独占しようという欲も湧かないでしょう。では1億円なら? 1000万円なら? 結局、「金持ちケンカせず」という虚しい結論に達するだけなんですが。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-03-29 23:49:02) |
41.これは大画面のスクリーンでこそ観たかった映画。DVDでの鑑賞だと、メキシコシェラマドレの地面やゴツゴツした岩肌から立ち昇るギラギラした熱気や臭気、それによって引き起こされる主要人物三人のジリジリジリジリした焦燥感や葛藤がストレートに伝わってこない。もちろんヒューストンの演出が巧みなので伝わってはくるんですが、それは約二割ほど割引された状態で稀薄になってしまってるような。「カサブランカ」以前のボガートは、悪役が多かったって事ですが、その頃の様子が大体どんなだったかはこの映画で確認できます。よって、これは鑑賞状態がDVDだったが故の採点です。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-03-14 08:21:52) |
《改行表示》40.《ネタバレ》 人の心理など普遍的なテーマを扱っていて、それがうまく描写されており、いわゆる名画という範囲に入っている作品だと思う。 ただドッブスの悪いところばかりが描かれ、それに比して残り二人の悪い側面はあまり描かれないところは、ちょっと不満。 山師なんて、大概は悪い部分を持ち合わせているはず。それを濃淡で描き分けていれば、もっと納得感があったかもしれない。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-23 14:42:50) (良:1票) |
39.《ネタバレ》 3人の騙しあい・裏切りといった心理戦の展開になるのかと思ったが(この辺は自分の心が荒んでいるのかも?)、主人公以外の2名は基本いい人で、どこかで聞いたことのある「日本昔ばなし」的な道徳の教科書のような因果応報的なオチになってしまったのが残念ではあるが、シンプルでわかり易くまとまってはいる。欲に囚われた人間が疑心暗鬼だけでなく正常性バイアスにも陥る場面や、他人は騙せても自分は騙せず「良心」に悩まされる点は興味深かったので、この辺をもっと丁寧に描いてくれれば大人向けの作品になりえたのではないかと思う。 |
38.《ネタバレ》 疑心暗鬼の展開もいいけど豚に真珠、猫に小判のオチが最高。新年早々皮肉たっぷりな映画もなかなか乙でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-01-03 17:39:10) (良:1票) |
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《改行表示》37.《ネタバレ》 面白かったです。 主人公と、若いにいちゃんと、金鉱脈に詳しいおじちゃんの3人で金探しに出かけるわけですが、 まさに三者三様といった感じなんですよね。 主人公のおっさんは欲が深く、そして猜疑心が強い。 若いにいちゃんは良心や正義感が強い。 おじちゃんはとても博識でひょうひょうとしたキャラ。 二枚目のハンフリー・ボガートがそんな主人公を演じてるわけですが、このロクでもないキャラを見事に演じていて 本当に名優さんだなと感心。おじちゃん役のウォルター・ヒューストンも完璧。そりゃ賞とりますわ。 おじちゃんが最初に「金は魔物だ」と言ってましたが、採掘してそれを持ち始めるとだんだん疑心暗鬼になっていく様が 見てて辛い。心が貧しい人が財産持つとああなっちゃう。人の真理を描いてますねぇ。 ラストで大笑いするおじちゃん。10ヶ月の苦労が水の泡だから、自分ならあれはできないだろうなぁ。 でも、ああやって笑い飛ばせる人が、結局は幸せになれるのだろうな。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-12-31 15:24:30) |
《改行表示》36. 欲望、モラル、信仰心、疑心暗鬼等、人間の業が良く描かれている。H・ボガートは欲得と悪意に敗れる人間の弱さを、W・ヒューストンは百戦錬磨の人生を、T・ホルトは善をギリギリ守ろうとする小市民の人生をそれぞれ体現。ボガートは「ケイン号の叛乱」や本作のようなひと癖もふた癖もある役柄がお似合いだ。 特筆すべきは人生の機微に通じた老人を演じるW・ヒューストン。人間味豊かな名演に酔う。 ラストは“面白うてやがて哀しき人生”かな。悪戦苦闘が徒労に終わり、「神の皮肉なユーモアだ」とハワードが最後に笑いとばすところは爽快感さえ覚える。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-09-03 13:20:06) |
《改行表示》35.人の心理を上手く表している映画だと思うが、冗長感は否めない。 内容も濃く、出来がいいが多少疲れる作品。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-07-15 22:14:13) (良:1票) |
《改行表示》34.《ネタバレ》 色々、考えさせられる名作です。脚本も、俳優の演技もストレートなことが許された良き時代の映画です。 悪いことをすると墓穴を掘るんですね。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-09-08 00:23:10) |
《改行表示》33.《ネタバレ》 「グリード」を彷彿とさせるジョン・ヒューストンの初期&総合的な最高傑作の一つ。 序盤20分間の「下地」を終えてからの盛り上がりよう、ストーリーの巧さは惹き込まれる。 列車からの銃撃戦、山賊との攻防、味方同士で殺し合う人間不信と疑心暗鬼にかられる人間模様。 ハンフリー・ボガートが欲望に囚われていく男を演じた点が面白い。「カサブランカ」なんてキザッたらしく臭いメロドラマよりも遥かに惹かれる。 ボガートはワイルドな方がカッコイイし余計に魅力的だ。 ジョン・ヒューストンの実父でもある名優ウォルター・ヒューストンの演技も見所。裏主人公とも言える爺さんだ。 物語はメキシコ革命直後のメキシコ。 地方では山賊がはびこり、その山賊を一掃しようと武装した連邦警察が日夜活動していた。 そんな中で「山師」を生業とする主人公3人。 貧乏続きで金を恵んでもらって日々を暮らしいたダブズ、ダブズの貧乏仲間のカーティン、喰えない爺さんハワードは山奥に眠る「黄金」を求めて旅に出る。 一攫千金で楽をしたい願い、欲望が男たちの心を壊していく。 泥にまみれ、飯をくらい、邪に土を掘り続ける男たちの力強さ。 その落盤が崩れる瞬間、それが彼らの別れ道となる。 そのシーンでかかる「あざとい」BGMが、より一層彼らの行く末を皮肉っているのだ。 山賊に追われ明日も知れぬ身で、金を全て横取りしようと企む男、 純粋に仲間のために「黄金」を求め、裏切られながらも金よりも大切な事に気づく男、 金よりも大切な「絆」を手に入れた男、それぞれの顛末の凄まじさ。 そして風と共に消えていく野望の夢の跡・・・人間の心に迫った冒険西部劇。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 18:53:13) |
32.人間の欲や猜疑心をよく表した名作だと思う。黄金は人間を変えてしまうとはよく言ったもの、そうした男をハンフリー・ボガートが巧みに演じている。それにまたストーリー(脚本)が良く、ラストは鮮やか。一見老年のショーン・コネリーかと見間違うほどのウォルター・ヒューストンがまた良い。助演賞文句なし。この映画はヒューストン親子で賞を取った作品だが、息子の映画に親父が出演、親孝行というか息子思いというか感動である。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-05-10 06:10:15) |
31.《ネタバレ》 一獲千金への強欲と保身に目がくらみ疑心暗鬼になっていく男をハンフリー・ボガードが熱演。互いが互いを疑い傷つきながら10カ月かけて掻き集めたお宝が砂塵に帰す、全てを笑い飛ばすしかありません。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-12-23 00:39:50) |
30.《ネタバレ》 言わんとしてることはよくわかるんだけど、アタシは小心者ドッブスの疑心暗鬼っぷりにドン引きしちゃって、終始ドッブスに対する嫌悪感しか感じなかったもんで…名作なのにちょっと点数低めでスミマセン。 まあ大金持つとロクなことにならないってのは本当なんだろうし、アタシだったら絶対もっとえげつないことしてると思うけど(←自信持って言うことでもないわね)…もうちょっとドッブスの心境の変化が丁寧に表現されてても良かったような気がするわ。 宝くじで儲けたお金をポンと出すほど太っ腹だったドッブスなのに、いきなり猜疑心たっぷりの卑怯者に豹変しちゃうから同情の余地がないっていうか。 ところでカーティンはその後、ダラスの果樹園で幸せに暮らしたのかしらね? なんかコーディの奥さんを狙ってる感じだったけど…イヤイヤそんなに上手くはいかないでしょ!?って思わずテレビにつっこんじゃったわよ、アタシ。 ホホ。 【梅桃】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-19 14:59:43) |
29.冒頭のシチュエーションの、まあ何とも不景気なこと。実に素晴らしい不景気描写……と感心してる場合じゃなくて、何しろ不景気、観てて実に気が滅入る描写です。そこから我々は主人公と一緒に、職を見つけては喜び、それが詐欺だと知って憤慨し、詐欺師を見つけてトッチメようとしたコイツが意外に強くてハラハラし、でも見事やっつけて溜飲を下げる。そして、何か人生を達観したような金掘り爺さんとの出会い、ああこのヒト本物だよプロだよこの爺さんについていきゃ間違いないよ。と、観てるこちらまでテンションが上がり、ついでに健気なクジ売り少年にも心打たれたりして、この辺りまでは「健康的」、なんですけれども。それが、いよいよ金の採掘が始まり、金を手に入れだすと、肝心の主人公がおかしくなってくる。欲にかられ、猜疑心にまみれ、まさに「欲望は熱病」、映画の雰囲気自体が熱に浮かされたようなイヤな感じが充満してきます。不景気時代には「同じアメリカ人にお恵みを」とか言ってた主人公が、金の採掘に参加させて欲しいとやってきたアメリカ人を排除し殺害すらしようとする。そこに山賊がやってきて戦闘となり、そのアメリカ人が死ぬと、今度は味方が一人減ったことを嘆く。どこまでも刹那的な言動、まあ観てる我々は金を貰えないので主人公よりは醒めた視点でそれを眺め、さらにその我々よりも達観しているらしい爺さんの存在が、とりあえずは場を収めていくのだけれども、やがて・・・。ってな訳で、金への欲望に主人公がもてあそばれ、その描写と人物設定の上手さに我々がもてあそばれる、見事な語り口の作品です。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-07-08 07:50:55) |
【KINKIN】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-05-20 20:49:00) |