4.野生動物が息づくアフリカを舞台に繰り広げられるジョン・フォード監督らしからぬ恋の鞘当てモノ。本作のMIPならぬMVPであるエヴァ・ガードナー。お顔もさることながらウエストラインの美しさには呆れる程の美しさで目が釘付け。いなせ且つコミカル且つポロリと見せる女心に惚れ惚れした現時点でのベストパフォーマンスが素晴らしい。現地民の歌声以外の音楽皆無の演出も空と大地の雄大さを感じるものでした。相変わらずの俺様振りを見せるクラーク・ゲイブルは52歳には見えなかった老けっぷりでしたが、エヴァ・ガードナー&グレース・ケリーの両手に花状態で、そんな旨いハナシがあるのか! なラストもご愛敬といったところでしょう。巨匠の異色作にして秀作です。 |
3.「ハタリ!」に「荒馬と女」をプラスしたような楽しい映画。男の中の男みたいなクラーク・ゲーブルにぴったりのはまり役。すれてはいるけど開けっぴろげで裏のないような性格のエヴァ・ガードナーの都会女。それとは全く対照的に上品さが匂立つような美しい若妻を演じたグレース・ケリーと何とも豪華な三大スター競演によるジョン・フォードの西部劇じゃないけど素晴らしい傑作。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-08-23 13:47:58) |
2.《ネタバレ》 男性を描くのが巧みだとばかり思っていた、ウエスタンの巨匠ジョン・フォード監督ですが、なかなかどうして。この映画ではエヴァ・ガードナー、グレース・ケリーという、タイプがまるで異なる天下の美女お二人の性格をかなり強く、しかも露骨に押し出していて感心しました。いや、逆に「キング」クラーク・ゲイブルの描き方の方があいまいで喰い足りないくらい。50年代初期のハリウッド映画に数多い、蛮地を舞台にした三角関係のメロドラマ。この直後からヒッチコック三部作に主演するグレース・ケリー、一見カマトトぶって取り澄ましているのに、その実パッションが秘められている「昼は貴婦人、夜は娼婦」的彼女独自のキャラクターの萌芽が、既にこの映画から顕著だった事を確信。明らかにセットとロケーションを合成で誤魔化したショットが多いのは興醒めだけど、大スター三人の魅力が絶大なので最後まで面白く鑑賞出来ます。私も豹がテントの中を「ただ」素通りしていくシーンのユーモアには大爆笑しました。個人的には「二兎を追う者一兎をも得ず」結末にしてもらいたかったかなあ・・・。まあこれはただのやっかみですが(笑) 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-04 09:53:23) |
1.エヴァ・ガードナーとグレース・ケリー、そしてクラーク・ゲーブル。ハリウッド史上最高の美男美女が揃った豪華なキャストで、新春から眼福にあずからせていただきました。遊び人のエロイーズ(A・ガードナー)と温室育ちのリンダ(G・ケリー)、役柄のタイプは異なるものの、ともに情熱を秘め気品漂う二人の女優の美しさには、ただただ見とれてしまいます。髪型やファッションも、仕草やポーズも、美女が堂々と美女を演じていて気持ちいい程です。この二人を前にしては、ヴィクター(C・ゲーブル)でなくとも優柔不断になりましょう。また東アフリカが舞台のこの作品で、小象に引き倒されたり、キリンと船に乗ったり、ベッドには大蛇がいたりと、他の誰よりも多くの野生動物と共演してみせたA・ガードナーの度胸の良さも見所です。特にテントの中に、、、のシーンは愉快で大好きです。『紅塵』(1932)のリメイクですが、キングの魅力も健在で、G・ケリーに「あなたを見ずにはいられないわ」なんて言わせるあたりはさすがです。そしてラストカットはジョン・フォード監督らしい素晴らしい美しさです。 【あまみ】さん 8点(2005-01-07 15:19:59) (良:1票) |