99.レイ・チャールズという人の存在を始めて知ったのは、虚しい事に彼がこの世を去ったその日でした。朝のニュースで彼の死と偉大さを知り、たった一人の人間がこの世を去っただけで、何故あんなにもたくさんの人が嘆き悲しむのか、その訳を知りたくて僕は早速彼のCDを購入しました。そしてスピーカーから流れてくる彼の歌声を聴いたその瞬間から、僕はレイ・チャールズという偉人の歌声の虜になってしまいました。それから数ヶ月後、レイ・チャールズの人生が映画化され、僕は期待に胸を躍らせて映画館へと足を運びました。この映画を観るまでの数ヶ月の間、耳にタコができるほど聴き漁った彼の名曲の数々。期待と興奮の坩堝の中、モチベーションはマックスへ。そしてオープニングから流れる「What'd I Say」によって興奮とテンションもマックスへ。ストーリーは実話とは思えないほど波乱万丈で、終始興奮の糸は切れる事はありませんでした。さらに随所で流れる名曲の数々の誕生秘話には感動しっぱなしで、ラストなんてもう号泣でした。そしてそんな中で、僕が一番感動し嬉しかったのは、彼の人生の汚点や、浮気やドラッグなどの情けない部分も全て、洗いざらい知る事が出来て、これでやっとレイ・チャールズという人のファンにやっとなれたような気がしています。そしてこの先、僕は死ぬまでレイ・チャールズを聴き続け、レイ・チャールズを愛し続けて行くと思います。最高に女癖が悪い最高の男『レイ・チャールズ』。愛を込めて今日も彼の曲を聴きます。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-05-20 21:11:55) (良:2票) |
98.偉大なミュージシャンは己の生きざまを語る時「まずは俺の歌を聴け!」と言える訳で。シビれますよね、カッコイイ。全編に渡ってお馴染みの彼のナンバーに彩られていたお陰で、暗く悲惨なエピソードも私にはそれほど説教臭く感じられなかったのがよかった。なにより彼はいくらロクデナシなことをやっても、憎めない。あの表情、あのプレイ。ジェイミー・フォックス渾身の演技、ピアノ、歌に拍手。偉大なるレイに拍手、そして合掌。彼の歌を聴け! 【宝月】さん 8点(2005-02-03 16:42:14) (良:2票) |
97.《ネタバレ》 素晴らしい。レイ・チャールズの天才ぶりが、生命力や体温までもが伝わってくるかのような良作の伝記映画だったと思います。 レイを演じた役者も素晴らしく奇跡的な熱演で、まるで本人になりきっています。 本人の魂がそこに宿っているのかもしれません。 絶頂期の迫力の演奏といったら、見る側が圧倒されてしまいます。 時代もあるのでしょう、これ程までのテンションを世に実現させるアーティストが今の時代にいるのでしょうか?(あ、映画の中にいた、、、)。 吹き替えで見ましたが、どんどんと彼の人間味と才能に惹かれてゆきました。 彼は視力を失う替わりに、人とは違った天性を授かって生まれたのだと思います。 溢れんばかりのスター性を放ち、人々の心をひきつける天才だったのだと、この映画を観て初めて知りました。 「生きる」ということは、いろいろな人との「出会い」であり、そいつ等とやっていくのもなかなか大変なことだと思いました。 しかし彼の場合は盲目なので、健常者よりも強い風当たりを受け、馬鹿にされたり、仲間外れにされたり、 そういう彼も見えてきて、自分としては辛いところもあります。 彼のようなスター性を秘めた天才でも、そうなってしまうのですね。 いや天才は自分の身を滅ぼす場合が多いです。 世に認められただけ孤独も大きいのでしょうか。 レイ・チャールズの天才に隠された闇の部分も見せてくれます。 その闇の部分がとても不思議に内面的に描かれ、それが解消されてゆく様も実に素晴らしいです。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(吹替)] 8点(2011-04-03 01:59:30) (良:1票) |
96.レイが愛人に平然と子供の中絶を要求した時点ですでに薄ら寒い思いがしていたのだが、直後に怒り出した愛人に刺激を受けて新曲を発想、「その怒りを忘れないで」とそのまま歌わせたのには心底ぞっとした。観客を怖がらせようとする演出ではなかったが、あきらかにまともな人間の発想ではない。胎児の命には何の執着もなく、傷ついて怒りを露にする愛人の気持ちを察するよりもまず、音楽をとる。あの修羅場で平気で鍵盤を叩き出す神経には空恐ろしいものを感じた。奥さんがレイを説得する場面は感動すべきところなのだろうが、このときも何気なく「家族よりも音楽を愛している」という真実が語られている。どの分野でも天才と呼ばれる人々は、才能と引き換えに大きな犠牲を払っている。普通の人にはないものを持ち、普通の人にはあるものが欠けている。空高く飛べる分、地上を歩くのは下手糞だ。トラウマを絡めてヒューマンドラマに仕立てようとしたのは却って蛇足だったかもしれない(回復の場面は陳腐だ)。"音楽の神様"が"神様"たるためにいかに"人間"を犠牲にしていたのかということを知った。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-21 17:30:44) (良:1票) |
95.印象的だったのは、子供のレイが倒れて「お母さん助けて!」といったとき、母親は息を殺してじっと息子を見守るだけで何もしなかったときです。その時の母親の不安と決心が入り乱れた顔の表情は、非常に素晴らしい。 そして息子は1人で立ち上がり母親を探し当てたのです。母親はそういう息子を見て涙を流しました。母親は、このとき初めて盲目の息子がこれから自立して生きていけるということを確信したのでしょう。まさに母親の愛情は「海」です。しかし母親は体が弱いうえに、洗濯女の仕事で体を酷使しすぎて、息子の活躍をみることなく静かに息を引き取ります。この映画は主役はさることながら彼の周りを支える人物たちが実に存在感があって見ごたえがあります。 「人間」が好きな人、「人間」を見たい人、「人間」を知りたい人、是非この映画をお勧めします。音楽を通した最高の人間ドラマだと思います。 そしてレイのお母さんに一番観て欲しかった映画、あなたの息子さんは大勢の人から尊敬される偉大な人間として人生を終えました。心より尊敬します。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-07-09 21:26:31) (良:1票) |
94.「面白いか?」と聞かれれば,正直微妙なトコロだが,「見る価値があるか?」と聞かれたなら「YES」と答えたい。ただし「アナタがレイ・チャールズを知っているのなら」という条件つきで。要するにこの映画,レイの音楽・人間性・生き様という本来の見せ所よりも,「ジェイミー・フォックスって本物ソックリだね」とか「ショウビズの世界ってナマナマしいね」とか「黒人の美人の基準がワカラン」みたいな脇の方が面白いのだ。まあ,だから未見の人は「伝記」というよりは,歌手レイ・チャールズの「未公開メイキング映像」と思って観たほうが腹が立たなくていいんじゃないでしょうか。余計なお世話ですか。そうですか。 【veryautumn】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-06-13 01:06:16) (良:1票) |
93.なんといってもジェイミー・フォックスですね。彼の演技には本当に心酔しました。まさにレイが乗り移ったかのような佇まいに感銘を覚えました。それと、ツアーでのライブシーン。生演奏の雰囲気というか、ライブ感が見事に表現された照明や観客の熱気の演出が大変素晴らしかったです。ストーリーは、レイや周囲の人物のネガティブな部分を赤裸々に描いている点では驚きました。もうちょっと彼の栄光の部分と、近年の活躍も触れて欲しかったかなとは思いますが、時代を感じさせる50'sの描写は良いですね。「UNCHIN MY HEART」の演奏シーンはシビレました!ファンには鳥肌物でしょう。本当に当時のライブ会場で聴いているような感覚になれます。何はともあれ、この映画は彼のファンなら必見です。 レイ、日本にも毎年のように来てくれて日本人にも馴染みのある音楽家でした。ご冥福をお祈りいたします。 【トト】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-04-20 23:04:59) (良:1票) |
92.個人的に好きな歌手の伝記映画なので当然楽しめましたけど、これレイ・チャールズを知らない人が見て何か意味あるのかな?というところで映画としては微妙なところかも。ジェイミー・フォックス、本当によく研究してますね。普段の喋り口調とか、声色とか笑っちゃうほどそっくりでした。歌は口パクだと思いますけど全然違和感ないですし。リアルなレイ・チャールズを神格化せずに良い面も悪い面もきちんと描いた点は好感が持てました。ただ個人的にはもっとブラック・ムービーっぽいものを期待してたので、ジェイミー・フォックス以外ほとんど全員無名の役者ばかりなのが何だかなあ、というところです。なんでテイラー・ハックフォードだったのか、なんで黒人スター総出演じゃなかったのか、普通にわかりやすくちゃんと見せる映画にはなってますけど、ブルースとソウルの映画なんだ、っていう匂いがあんまりしません。伝記映画である以上、彼を知らない人に訴えかけて始めて合格だという観点からこれは可もなく不可もなくというところです。オスカーも無難なところに流れたという感じがしてちょっと残念ですね。決め手に欠けるというか。 【anemone】さん 7点(2005-03-14 03:27:18) (良:1票) |
91.いやもう素晴らしい!アビエーター未見でなんですが、これだけのはまり役を得て渾身の演技を見せたJ・フォックスに私もアカデミー男優賞をあげたい。入魂の演技って必ず心に響くもんですね。レイ・チャールズや彼の歌にも疎くこの系統の音楽にも無知ですが、レイに成りきって演じてる彼の歌や波乱のドラマに泣けました~ ドラッグにはまったり女性にだらしなかったりというのも、幼い弟の事故死のトラウマから逃れたい足掻きという面もあったのかもしれないし、長い間トラウマになるほど責任を感じ続けたのはそれだけ繊細で誠実だったという気もする。 そんな人間的な弱さも隠さず描かれるのがかえって好感が持てます。 失明した幼いレイが自立できるようにと厳しく接する母親の愛情にも感動しました。 貧しい子供時代のことから盲目ゆえ騙されたり利用されたりの下積み時代、ヒットを次々生み出して功成りとげたレイの人生や功績が分りやすく描かれ、歌も含め私のような初心者でもレイの偉大さが理解できました。 【キリコ】さん 8点(2005-02-07 19:22:31) (良:1票) |
90.《ネタバレ》 ♪「ray」= a drop of golden sun. そうよ、彼は「ひかり」なのよ。視の光を失ったRayが音と魂で光を得るお話、しかも完成作をご本人がご覧でない・・ううぅええ話や。けれど必要以上に美化したり泣かせたりしていないとこが本作の一番いいとこだと思う。彼のわるさの数々もきっちり歌に反映してくるなんて、、これぞ「芸の肥やし」!(中村七○助君、これ観なはれ。) 他のものは手に入れても彼をまるまる独占することはできない女たちの孤独もよく描かれていた。憎いおヒトや(どっちよ)。 主演ジェイミー・フォックス、オスカーかも。(↓Soze.様の絵文字の格好でお願いされたら・・絶対もらえますって。)。歌とピアノは言うまでもないけれど、後半に入ると徐々に老けて見える彼の演技、生地質が格段に上がるファッションもお見事(当たり前)。できれば2時間程度に、とか、本家はやっぱり違う、とエンディングで思た、とか書こうとしたけど、↓熱い皆様に怒られそうなので去ります。れい(_ _(。 【かーすけ】さん 8点(2005-02-04 23:42:22) (良:1票) |
|
89.女癖が悪くてヘロイン中毒。非常に人間味溢れる人だったんですね、レイ・チャールズは。ホワッド・アイ・セイ、メス・アラウンド、やっぱかっこいい。で、こんなこと言うと元も子もないんだけど、J・フォックスは、声質とたたずまいから考えて、レイ・チャールズよりもスティーヴィー・ワンダー役のほうが合ってると思う。 |
88.《ネタバレ》 レイ・チャールズとスティーヴィー・ワンダー間違えてました。 なのでジェイミーフォックスがどこまで彼に近い演技したかもわかりません。 昔の洋楽は特に疎いのでお許しください。 天才なうえにアドバンテージを物ともせず 女やらドラッグやら活力は凄かったですけどね。負けてられないなというのは少しでも思いましたよ。 弟の件はかわいそうだったなー。そこは切なかった。 |
87.《ネタバレ》 いや~!素晴らしかったですね。 音楽も良かったし、ジェイミー・フォックスさんのなりきりぶりも本物だった。 拍手を送りたいです。 奥さんのビーの苦労も良く分かって、レイもビーも大変だったのに一生懸命生きたのだなと、こちらに伝わってきました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-11-09 22:17:27) |
86.レイ・チャールズの生涯がよく分かりました。盲目のハンディキャップと麻薬によるハイテンションが引き出した音楽かもしれませんが彼のすばらしい才能が伝わってきます。面白い映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-21 23:00:58) |
85.いいストーリー、すばらしい音楽、期待していた以上でした。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-06-14 08:22:13) |
84.《ネタバレ》 上演当時、映画館で観てなかなかの作品だと思い、今回改めて観賞。 ジェイミー・フォックスの演技は素晴らしい。随所にライブ感満載の音楽も散りばめられていてなかなか見応えもある。 強いて言えば、最後の数十年があっという間に過ぎてしまっていて「あれっ」という気もする。でも、それまでの人生の密度がレイ・チャールズらしいところなんだろうと思う。 【simple】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-06-13 18:44:36) |
|
82.実在した人物の物語だから割と楽しめましたが、映画としてはもっと良く出来たのでは?と感じました。エクステッドエディションの方を観たのも失敗だったか。。皆さんが仰っている通りジェイミー・フォックスがリアルすぎて驚きました。 【なこちん】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-01-19 03:39:26) |
81.《ネタバレ》 まずジェイミー・フォックス凄い、ほんと熱演とはこういうことを言うのでしょう レイ・チャールズの名前と若干有名な曲は知ってるよぐらいな程度なので、なるほど~こういう人なんだぁ と感心しました。確かに長いけど(エクステッドエディションです)中だるみも感じず流れもいい感じで良かったです。 クスリだったり女だったりとやっぱり有名になると人間そっちの方向に行っちゃうもんなのかな 新しいものを創りだす苦しさってのはあるんでしょうけどね ま、結局のところどんな人間でも弱いところはあるし…改めてレイ・チャールズという人のすごさを実感した次第でアリマス 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-03-10 15:17:55) |
80.《ネタバレ》 レイ・チャールズは知っていたけれど、もちろんリアルタイムでその活動をトレースしていた訳じゃない。でも、ストーリーの流れに織り込まれるヒットナンバーは聴き覚えのあるものばかり。あぁ、これも彼の曲だったのかと、今さらながらに教えていただいた。ジェイミー・フォックスのパフォーマンスも凄い。歳を重ねるごとに、晩年のレイ・チャールズの仕草に徐々に近づくように配慮していたのが分かりました。幼少の頃の母の記憶、弟の死のトラウマ、女性関係、ドラッグ、人種差別、ショービジネスの裏側、そしてなにより光を失ったこと。全てが褒められたものでもない伝記的ストーリーだけど、映画としての見応えは満点に近い。それを支えているのはレイ・チャールズの人生というより、音楽の力だと思いました。その時々の彼の心境とシンクロしているように聞こえる歌詞やメロディの起伏。それが、物語に、彼の生き様に、素晴らしい深みと説得力を与えている。楽曲自体に聴き応えがあるからこそ、可能な構成だろう。ミュージカルではありませんが、偉大なミュージシャンの映画らしい、音楽に溢れた作品でした。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-03-01 23:18:36) |