65.マイケル・マンの映画は、文字通り「男(マン)」を描いたものだと、よく言われる。が、実はそれ以上に「プロフェッショナル」たちの姿、ただそれだけを描こうとしたものなのだと思う。刑事であろうと犯罪者であろうと、彼らは、自らの成すべき「仕事」をただ果たそうとする。「仕事」のためなら、彼らは臆することなく死地へと向かう。プロである彼らにとって「よく生きる」ことは、「よく死ぬ」ことと同義なのだ(唐突だが、武士もまた「仕える者(=プロ)」であるなら、『葉隠』の「武士道とは死ぬことと見附たり」とは、何とマイケル・マン的な定義であることだろう!)。 映画は、そんなプロたちが「プロ」たるゆえんを凝視する。銃や武器の鮮やかな扱い方、車の転がし方、あるいは敵地へと潜入する時の物腰、表情・・・。そして主人公たちが一撃(ワンショット)で相手をしとめるように、マンの映像(ショット)は、そのひとつひとつの〈所作〉を、恐ろしいほど的確(クール!)に捉えていく。それ自体がプロフェッショナルな〈所作(=演出)〉によって、マンは、“巨大麻薬組織に挑む潜入捜査官たち”という「物語」とは別の次元で「映画」を成立させるのである。すなわち、プロたちが自分たちの「仕事」を遂行する姿、その〈所作〉だけによって。 一方でマイケル・マンの映画が男と女ののっぴきならない“関係”を描くのは、彼らもまた一介の男であり女であることを示すためだろう。その時この、「プロ」であることと「人間(マン)」であることの葛藤もまた、いかにもマイケル・マン的な主題であるだろう。が、しかしあくまでも主人公たちにとって、「仕事」を完遂することが最優先される。“情”は、常に「その次」なのだ(・・・ただ、たぶんこの『マイアミ・バイス』に唯一“瑕疵”があるとしたら、コリン・ファレルとコン・リーの刹那的な恋愛部分がいささか端折られ過ぎている、ということだろう。たぶん、再編集の段階によるカットで?)。 確かに、トニー・スコットやマイケル・ベイあたりの映画のように新奇(珍奇?)なスペクタクルもなく、「劇(ドラマ)」的な面白味に配慮のない無愛想(!)な映画かもしれない。けれど〈所作〉の英語訳が「アクション」なら、この映画は、言葉の真の意味において完全無欠の「アクション」映画に違いない。COOL! 【やましんの巻】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-09-08 20:07:03) (良:2票) |
64.《ネタバレ》 酒飲む。おどる。ボート乗る。身の上話する。いちゃいちゃする。本筋と関係ないやりとりがだらだらだらだら。あくびが出ます。 本編のストーリーは新しさがなくありきたり。でもそれでもいいんです。王道、正統派の『良さ』があれば、ありふれたプロット大歓迎です。ところがその『良さ』もない。 要所要所で目をひくシーンは確かにあります。イエロ達との交渉シーン。仲間の救出シーン。その緊迫感がなかなか良い。FBIの中でも、優秀なプロフェッショナル集団。それを窺わせる突入シーンは凄く良い。 でもそれくらいかな。野球に例えるなら、良いプレー、良いバッティングはあったけれど、単発ばかりで結局点に結びつかない感じなんです。 FBI、麻薬取締局、その他各機関にそれぞれ異なる曜日で情報を提供。内通者をあぶり出す、シンプルかつ合理的な機転の利かせ方が最高。結果FBIに内通者がいることが判明。これは面白くなってきたぞと思ったのに、そこはなぜか掘り下げません。なぜ?どうでも良いエピソードにはたっぷり時間を使ったくせに。 結局誰がどうやって何の目的で情報を流していたのかすべて不明。イエロは死んだけどモントーヤは放置。これだけの長尺を頑張って見た結果、なんだか全然すっきりしない終わり方。いまいちです。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2019-04-27 04:31:01) (良:1票) |
63.《ネタバレ》 結局、内通者は誰だったのか?イエロは中間マネージャーだからラスボスを捕まえると豪語して命令まで背いたのに結局ラスボスに逃げられてるし。一言で言うとマイアミ・バイスのコンビ設定を借りただけのよくある普通の刑事アクション映画かな。スタイリッシュでも軽快でもない今作品にはマイアミ・バイスらしさは一切ない。 【時計仕掛けの俺んち】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-12-13 21:12:38) (良:1票) |
62.《ネタバレ》 あらまー、思っていたのと全然違うノリで、、全体的に暗いし、、面白くない、、。マイアミで起こる若干コメディポリスアクションものと思ってたもので(勝手にw)。イザベラも正直そんなに美人じゃないし(ま好みの問題でしょうが)最後なんてあれでいいのかよ!と思わず言いたくなる展開で。ハンディカメラを使った臨場感や銃撃戦のリアルさを出したかったのはわかるけど、肝心の内容が薄すぎでイマイチ。せっかくのコリンもジェイミーも持ち味が出てない様な?ま、テレビシリーズを見てないからよく分かんないけど、正直期待外れでゴザイマシタ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 3点(2013-03-30 10:00:18) (良:1票) |
61.やたら暗くてじめじめしていて、潜入捜査官ならではの緊迫感や行動力というものがほとんど感じられませんでした。主人公の2人が、なりゆきのままに動いているだけの存在になってしまっています。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-01-07 04:14:46) (良:1票) |
60.《ネタバレ》 退屈な映画だった。盛り上がる部分がないし意味がよく分からなかった。全編で暗いし、マイアミらしさも感じられず。 それに裏切り者探しのはずだったのに、その裏切り者見つかってないし(見落としただけかも)いろんな意味でダメだった。 【ラスウェル】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-03-27 23:29:30) (良:1票) |
59.マイケル・ランらしい男臭さが溢れてないし男と男の対決が・・全然ないじゃないか!!TVシリーズは全くの未見なので元がどんな話なのかは全く知らんけど全体的に暗いしマイアミって結構いい場所なのに「バッドボーイズ」みたいにマイアミらしさが全然感じられず普通の刑事アクションドラマという感じがしてたまんなかったので盛り上がろうとしてもなかなか。。。無駄にベッドシーンも多いのでそれもいらないですね。 【M・R・サイケデリコン】さん [地上波(吹替)] 4点(2009-02-15 11:01:08) (良:1票) |
58.《ネタバレ》 一行で言ってしまうと、キャラクターの魅力が無さ過ぎに尽きると思います。ソニーがイザベラと良い関係に持ち込む過程が非常に曖昧。ソニーは何処で彼女に惹かれたのかがさっぱり分かりません。イザベラもそんなに軽い尻で「私は生まれつきのビジネスウーマンよ」なんて言うんだから、ちゃんちゃらおかしいです。見所は最後の銃撃戦だけのような気がしました(それさえも大して褒めるようなレベルじゃあ無いですが)。 出ているキャストが結構豪華なので期待して観たんですが、その分観終わった後の落胆加減も大きかったです。 【民朗】さん [ビデオ(吹替)] 3点(2008-12-14 23:47:53) (良:1票) |
57.どこか全体的に残念な気がしてならない。 中国人女性との海のシーンがものすごく長く感じたし、コリン・ファレルにはマイケル・マン作品に出るような渋みが全く感じられない 【STEVE-O】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-05-12 04:05:30) (良:1票) |
56.《ネタバレ》 結局裏切り者は誰でもよかったんでしょうか。話が中途半端。アクション映画は好きだけど脳みそぶっとびみたいなえげつなさが目立ちました。女優もあまり魅力的でなくて、表情の少ない中途半端な人物としか見えなかったので、そんなにも魅かれるソニーの気持ちもわからない。好みの問題ですが。 【のまっと】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-11-09 22:33:47) (良:1票) |
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55.《ネタバレ》 苦手な暑っ苦しいコリン・ファレル、信頼するマイケル・マン。複雑でしたねー(笑)観る前は「ヒート」をイメージしてたんですけどちょっとハズレてました。 二人の刑事は確かにプロフェッショナル、でも問題は演技です。クールにハードボイルドにというのはわかるんですけど、ちょい鼻につくの。簡単に言ったらカッコつけすぎでぎこちないの。でも任務をまっとうするプロフェッショナルな姿はかっこいい。ただ作品全体にインパクトがないというか、身を乗り出して食い入るように観入ってしまうようなモノがなかったです。どうしてなのか私なりに考えた結果ですね、それは敵役がまったくもって魅力的ではない、これが致命的だということで納得しました。あと見せ場であるはずの銃撃戦は普通だったし暗くてよくわかんないというのが不満。でも映像と音楽は最高でした。 コン・リーは最初はかっこよかったんですけどねぇ、なんか「ニキータ」が頭をよぎりました。やっぱり女は男のようにプロに徹することは無理なのかな、特に恋愛がからむとね。「これを見てください」って何を見せるのかと思ったら・・・完全に恋する女の顔になってダンスしてるとこなんだもん、「あちゃーそうきたか」と唯一笑ってしまったとこでした。この展開、マイケル・マンてちゃんと女のこともわかってる人なのね。 ところでFBIの情報は誰が漏らしてたの?これが気になって気になって、仕方ありません。見落としてたのかなぁ? 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-10-10 00:31:41) (良:1票) |
54.確実にみんなが観たかったマイアミバイスではないと断言できます。主演の二人ともうっとぉしいのに加えてカッコつけだし話も複雑すぎて良く分からん。コンリーもあまり美人とは言えない。バイスって青空の下でカーチィェイスやら水着美女やらでマグナムぶっ放す話じゃなきゃ駄目でしょ。ヒットしなかった理由がわかるな。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-10-01 12:53:12) (良:1票) |
53.マイケル・マンらしい重厚な男のドラマであり、演出も見応えがあるが、イマイチ観た後に心に残らないというか、後半の盛り上がりに期待した割にはアッサリで残念な面がありました。それでも出演者は皆好演してるし、特にジェイミー・フォックスとコン・リーは非常に上手かった。ただ終盤の銃撃戦、画面が暗くて(夜の戦いだから仕方ないとしても)撃たれたのが敵か味方かよく分からない感じに少し戸惑いました。そしてベッドシーンはあそこまで何回もは要りません。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-09-26 00:45:20) (良:1票) |
52.「モヒート中毒なんだ」という台詞が言いたくて、最近ウォッカ・モヒートを呑んでいる。 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-09-24 17:16:20) (良:1票) |
51.「硬派」なの?と言われれば確かにそうかも。でも退屈。横目で環境映像のつもりで観れば、少しは楽しめるかも。 【かねたたき】さん [DVD(字幕)] 3点(2007-06-23 16:41:46) (良:1票) |
50.正直、厳しい出来ですね。潜入捜査官ならではの緊迫感がまるでありませんし(「インファナル・アフェア」などに比べると雲泥の差です)、ストーリーは起伏に乏しくて見所という見所がありません。最後の銃撃戦にもまるでカタルシスを得ることができませんでした。ドラマ版は掛け値なしの名作でしたが、映画版は思いきり泥を塗りたくってしまった感があります。80年代TVドラマでは「私立探偵マグナム」の映画化も進んでいるそうですが、この「マイアミバイス」の轍を踏まない作りを心がけてほしいものです。 【K】さん [DVD(吹替)] 5点(2007-03-13 23:22:35) (良:1票) |
49.マイケル・マンは【やましんの巻】さんがおっしゃるように「プロフェッショナル」な男たちを描いてきた。その道のプロたる佇まい、視線、挙動を見せてきた。だからその道というのがどんな道であろうと男たちはいつもかっこいいのだ。この作品ではそこに女が加わる。しかし、麻薬組織のボスの愛人であり、取引の際の一部決定権まで握る位置にある女を、影があり凄みがある女を、コン・リーがかっこよく示してくれたのは前半だけで、後半の恋する女はただの恋する女に変わってしまった。ラストに見せる表情なんて『活きる』のコン・リーそのものじゃないですか。だからせつないのだと言われればそれはそうかもしれないが、プロフェッショナルな女が恋をし裏切られるほうがもっとせつないにきまってる。もちろん女はプロではなかったということだったわけですが、女捜査官の死に瀕したシーンの「女らしい」挙動を見ても、マイケル・マンの中では「しょせん女はプロにはなれん」的な概念があるんじゃなかろうか。女がもっとかっこよかったらこの映画、かなり良かったと思うのですが。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-02-09 15:36:27) (良:1票) |
48.なんか敵役が小物でイマイチなのと、刑事物にありがちな黒人白人コンビもしっくりこないというか、似たような同じキャラで2人のやり取りは別に面白くもないし、2人が追い詰められる事も無いので緊迫感にも欠けるし、米ユニバーサルスタジオでボートアクションやってたな。ぐらいの感想しかないかな。 【東京50km圏道路地図】さん [DVD(吹替)] 4点(2007-01-29 17:19:26) (良:1票) |
47.マイケル・マン作品と言えば何と言っても〝闘う男〟が魅力的であり、甲斐性なしの情けない男である私はマンが描く男世界にいつもいつも惚れ惚れし憧れを抱くのです。今回も当然、闘う男がテーマなのですが…、う~ん、今までと違って主演の二人が魅力的には見えません。冒頭の登場シーンや音楽のセンスは相変わらず良いですけどねぇ。例えば「ヒート」の敵対関係にありながらも共鳴し合う二人、「アリ」の人生と勝負し続けるアリ、「インサイダー」や「コラテラル」でも男たちの生き様が、弱者だろうと不器用だろうと男の持つ美学をもって鮮明に描かれていました。ところが本作は重々しくなり過ぎないよう意図的に排除したのかもしれませんが囮捜査の苦悩など皆無に近く、二人に〝俺とお前でなきゃ〟というようなコンビの必然性もあまり感じられず男の世界観にドップリ浸ることが出来ないのです。ジェイミー・フォックスもクールな捜査官より冴えないタクシーの運転手の方がよっぽど格好良かったですよ。以前にもこんな事あったなぁと考えてみたら、それは「ラスト・オブ・モヒカン」を観た時で、二作品の共通項は言わずもがな男女の恋愛が主体にあることです。もちろん「ヒート」や「アリ」にもラブストーリーが描かれている訳であり女人禁制などと極端な物言いはしませんが、あくまで恋愛は二次的な要素であり、マンには〝闘う男の姿〟を〝美学〟を徹底的に追求し描いて欲しいのです。というわけでマン作品としては少々期待外れでした。 【ミスター・グレイ】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-01-23 17:42:48) (良:1票) |
46.無駄に人が死んだり無駄なベッドシーンがあったりと何の足しにもならないハリウッドガンアクション映画の典型。これだけのガンアクションの名優使って、またヒートと同じ失敗犯しますかこの監督は。スコセッシやタランティーノの真似事したってその部分の才能は無いんですよ彼には。世紀の珍続編M:I-2を更に安くしたような代物。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 3点(2007-01-18 18:02:43) (良:1票) |