1.ストーリーはシンプル。テーマはストレート。演出は稚拙に感じます。特に主人公の「怖い顔」の表現(怖い顔を見た周りの人の反応)は大げさで、まるでコントのようです。(そもそも顔がそれほど怖いとは思えません。)また、ヒロインの演技も低調でした。それでも、自分は本作を気に入りました。何といっても主人公の雰囲気がいい。鋭い目。渋い声。奇妙な動き。惹きつけるものがあります。さらにヒロイン役の長崎莉奈。台詞は棒読みで、ハッキリいって演技は上手くありません。でも逆に今時の若い娘の雰囲気がよく出ていました。なんでも彼女はグラビアアイドルとのこと。アイドルにしてはごく普通のルックスというか、ブスカワイイ感じ(けなしているわけではありません。メイクの仕方も大きいと思う。)が個人的にストライクでした。ストーリー的には、今時流行らないもので著しく現実感に欠けます。でも、いいんです。一所懸命なのはやっぱり好きなのです。主人公、ヒロイン、金融屋の雰囲気の良さが本作の魅力です。客観的な出来は良くなくても、何となく好きだなという作品があったりします。自分にとって本作はそういう作品でした。ですから点数は甘めで。