46.《ネタバレ》 映像はいつものように幻想的で美麗である。青の使い方などうっとりするほどだ。 が、私に言わせれば「その程度のことでは心に響かないよ」な映画だったので、何がその程度かというと。 かいつまんでいえば「とびきりの美人ではないが普通程度の容貌で恋の勝者になれなかった女」が「疲れてはいるがとびきりの美男」をゲットする話ではないですか。 ノラ・ジョーンズは確かにナタリー・ポートマンと並ぶとイモくさいし美人ではない。が、ブスなわけでもなく年増というわけでもない。役柄的には「口下手なせいで手が出てしまう」タイプの女なのだ。 「どこがダメなわけでもないがなぜか注文が入らない」ブルーベリーパイのような女、ということで一応はいいのだがお相手のジュード・ローはそうではない。というかなぜここにジュード・ローを持ってくるのだ。 特別な欠点もないのに恋の勝者になれなかっただけでアメリカ全土を300日も放浪してしまうエリザベス。それは、カフェの店主とどうにかなってもいいかどうか迷う気持ちがあるからでなくてはおかしい。ジュード・ローならなぜ迷う必要がある。もしもどうしてもそうしたいならば、彼女が帰ってくる先は50とか60過ぎの初老の男、とか障害者、とかどうみてもブオトコ、でなければ年上のレズビアン、などでなくてはならない。そうきたら私とてウルッとするのにやぶさかでない。 ジュードレベルの男であるならば、殺人歴があるとか痴呆症の母親とセットでなければ。 つまり「この程度」のカップルで心を揺り動かされるほどの気持ちになるのはムリ。…だってあまりにもフツーじゃないですか。 美麗な映像は心を動かされるシチュエーションがあってこそ、生きるのだなあ、などとしみじみ思う。まさかそんなことを思わせるために作ったわけではなかろうて。 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-12-18 16:30:46) (良:1票)(笑:1票) |
45.「ああ、ジュード・ロウになりたいなあ」などとバカなことを考えながら鑑賞しました。実際は荒川良々に近いんですがね orz 。カウンター越しの会話と、カウンターを乗り越えて寄り添うように並んで話すシーンの対比が印象的。「ああ、自分にも隣に座って一緒に話しをしてくれる人がいないかなあ」などと考えてしまうのでした。実際に行く店は松屋とかココイチなんで、カウンターを乗り越えられても困るんですがね。自分んちの合鍵はずっと引き出しに仕舞ったままなので、いくら待っても鍵を取りにくる人がそもそもいません。あーーーーやんなっちゃうわ。 【ゆうろう】さん [インターネット(字幕)] 7点(2013-10-11 01:05:51) (笑:1票) |
44.《ネタバレ》 ウォン・カーウァイの作品はいつも観終わって暫くしてから思い返す時、ひとつひとつの場面というよりは、むしろ全体の雰囲気がボワッと浮かんでくる感じだが、この作品もまさにそんな感じだった。 90分の尺では、ヒロインが失恋してから旅に出て戻ってくるまでの300日を映し出す時にどうしても駆け足になるのは否めない。それぞれ愛に悩む人々とのご都合主義的な出会いが重なり、最後でヒロインが、イマイチ成長した感じにとれないのが残念な気がしたが、元々この監督の作品は展開に大きな起伏はそれほどないので、かえってこの長さのほうが間延びしなくて良かったのかもしれない。 ノラ・ジョーンズは作りすぎずに普通の女性を体現。ジュード・ロウは癖のある役もいいが、こういう普通の役もまた上手い(物足りない人も多いと思うけど)。デヴィッド・ストラザーン、ナタリー・ポートマン、レイチェル・ワイズと芸達者を次々と贅沢に使って作品に重厚さがあった。 映像の美しさ、とりわけネオンや夜の飲食店のライトに照らされる出演者が、物思いにふける表情は、言葉なくして心の葛藤を表現していて思わず唸らされた。最後のキスはまさに秀逸。美しくてため息が出ました。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(吹替)] 6点(2009-02-01 00:26:59) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 やっぱりウォン・カーウァイはいいですね! この映画も、ウォン・カーウァイ独特の映像世界に音楽がピッタリと合っていて、とてもカッコ良かったです! ただ、見始めてしばらくは「恋する惑星」や「天使の涙」の印象が強烈に残っていたせいか、最初は映像と英語&アメリカの組み合わせに違和感を覚え、慣れるまでに少し時間がかかりました。 ストーリーだけに焦点を当てると、登場人物の掘り下げ方や展開等に物足りなさを感じるでしょうが、もともとウォン・カーウァイ作品の魅力は、映像・音楽・ストーリーのバランスの良さ。これ以上のストーリー濃度は、かえって作品の良さを損なうような気がします。 個人的には、ラスベガスへ向かう時の風景が「テルマ&ルイーズ」のような乾いた雰囲気で、とてもステキに映りました。このシーンを見せるためだけにアメリカを舞台にしたのかと思えるほど。そして、手を振りながら2台の車が別れていくシーンが、この映画の中で一番好きでした。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-04-17 21:01:07) |
42.《ネタバレ》 良くも悪くも変わらないウォン・カーウァイ節炸裂。こういう中二病的なキャラ付けや台詞回しはデフォルメ寄りのアジア系だからこそ合うのであって、リアル寄りの欧米人ではミスマッチ。でも、どこかで生々しい感触があって、どこかで間違ってはいない。ノラ・ジョーンズは主役というより聞き手役というイメージで、行く先々で彼女と織りなすどこか影のある登場人物たちが際立つ。自分という存在と立ち位置を客観的に再確認し、自分の帰る場所を見つけたラスト。平凡だが、このキスシーンのために撮られたとしても、監督の感性の凄さには唸らざるを得ない。 |
41.《ネタバレ》 ウォンカ―ウァイの映画センスはアジアでずば抜けてる。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-12-22 22:24:11) |
40.香港での総決算的迷作「2046」から3年。ウォンカーウァイ初の英語作品となったわけですが、これは…。 出だしは最高でした。「恋する惑星」を彷彿させるようなお洒落なカフェにて、いきなり恋に落ちる美男美女。疾走する電車と急速に変化する空の映像。「ブエノスアイレス」で使われた切ないメロディーが哀愁を漂わせる。ここまで完璧。 だったのだが、ラスベガスパートになってからは急に失速。映像も普通だし、ギャンブラーとか必然性が全く感じられない。無理矢理ロードムービーにした感じだった。 また、舞台は現代っぽいのに、携帯電話が全く出てこないのはわざとかしら?今どき手紙で連絡って…。ジュードのキャラ設定がまんまいつものトニー・レオンを引きずってる気がした。もうそろそろ新しいキャラクターを出してもいいんじゃないか?ネタ切れ感が否めない。 果たしてウォンカーウァイ映画を全く観たことが無い今の若い子がこの映画を観て理解できるのだろうか?いらぬ心配をしてしまいました。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 3点(2013-10-30 22:36:40) |
39.《ネタバレ》 しつこいまでの180度ライン越え(齟齬の表現)が明確なアクセントになっている「こだわり」感が、ハッピーエンドまでの時間を構成する。 【ひと3】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-05-30 23:14:54) |
38.雰囲気で押し切っているといえばいえるが、独特の浮遊感とある種の倦怠感は意外に悪くない。各登場人物がさらりとした接点だけで通り過ぎていく中、デヴィッド・ストラザーンの地味怪演が、地道な存在感を残している。カサンドラ・ウィルソンの"Harvest Moon"の巧カヴァーに+1点。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-05-17 23:32:03) |
37.ジュード・ロウが演じててもちゃんとウォン・カーウァイの映画。ダラダラしてると言われればその通りだなーとも思う。が、このダラダラ且つウジウジした人間関係をボンヤリ観るのが楽しかったです。パリ、テキサスを思い出させるなーと思ったり。好きな作品。もうすこしキャット・パワー見たかったなー。 【reitengo】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-05 10:04:26) |
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36.軽いようで重く、重いようで軽いなんちゃってロードムービー。ノラ・ジョーンズといえばグラミー賞のイメージしかなかったけど役者としてもよさげでした。 【すたーちゃいるど】さん [地上波(字幕)] 5点(2011-10-20 17:39:57) |
35.《ネタバレ》 雰囲気を楽しむ作品と言った方がいい。面白いかと言われれば、そうは言えない。もしも、これ以上長かったらもっと評価は下げていた。そう言う点では適切な尺だったと思う。ノラ・ジョーンズの純朴な雰囲気の演技が良かった。その他の出演者たちも好演していて良かったし。映像、雰囲気、演技と個別には良かったと思うけれど、物語的には深みが無いので、特にこれと言って感想が出てこないと言うところだ。ただ、最後のキスが凄く印象的ではあったけれど。なんだかアングルが凄いなと。 【スワローマン】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-02-13 22:59:46) |
34.ウォン・カーウァイのブレる映像大好きです。 ノラ・ジョーンズの雰囲気も良。 でも私にとってはそれだけの作品でした。 【棘棘棘棘棘棘棘】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-01-23 19:37:43) |
33.甘くて切ない。 そう言う言葉がよくあう映画でした。 人生の中での恋愛はきっとこういう方が後々良いのかもしれませんね。 短い時間で、登場人物の様々な感情、想いが共感出来る作りはとても素晴らしかったです。 【sirou92】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-07 23:11:19) |
32.なんとなく観るのにいい映画。 ちょっとお洒落でかわいくてかっこいい。 お説教臭くもないし、血生臭くもない。甘いお菓子の匂いのする映画。 重たい映画のお口直しなどにはもってこい。 あんな喫茶店行きつけにしたいナァ・・ 【おでんの卵】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-22 03:12:39) |
31.幻想的な映像だったりしてよかったんだけど、登場人物やエピソードたちに共感できるものがなかった。記憶には残りにくい作品だと思う。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-07-30 18:17:14) |
30.《ネタバレ》 話のつながりがわかりづらい。ひとつひとつの話が独立しすぎていて飽きた。最後のキスシーンだけよかった。 【鉄男】さん [地上波(字幕)] 2点(2010-04-20 21:35:01) |
29.《ネタバレ》 生きるのに不器用で、少々捻くれた人達の人間模様をお洒落に演出しようとしてる意図は分かりますが、はっきり言って退屈で面白くないです。事あるごとにスローモーションにしてて見辛いです。ノラ・ジョーンズ繋がりで、音楽はとても良かったです。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-10-19 19:30:31) |
28.普通の女の子が失恋がきっかけの旅を経て成長するという、まあどこにでもありそうな話を、カーウァイ流のセンスでお洒落に撮るとこうなる。ノラがとりたてて華があるわけではないが可愛い気のある女の子を好演。レディングの大好きな曲をここぞ!というところで流してくれて嬉しかった。インテリアやメニューなど、アメリカのダイナー的空間が好きな人にはかなりオススメ。私もあんな居心地良さそうな店が近くにあったら絶対入り浸ると思う。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-22 12:12:10) |
27.《ネタバレ》 ウォン・カーウァイらしい作品といえば作品なのですが。 美しい作品ではある。あの色味は、やはり独特ですね。 けれどー、いつも思うのだが、主張がない。伝わるものが弱い。 前半の15分とラストはイイです。 エリザベスがNYを出てからのストーリーは単調で少し長く感じた。 もう少し展開を期待してしまった。 カフェオーナーのジュード・ロウがかっこいいんだなぁ。 【urara】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-07-22 10:09:49) |