10.《ネタバレ》 おや?これまた放浪紳士チャーリーさん、お一人だけですか!これは思わぬ良いもの発見!見ていてどこかで一度見てるような?「集金旅行」に似ている。似ていると思ったらそれもそのはず、何と「集金旅行」のリメイクであるとのこと!どうりでよく似ているわけです。でもって、私としてはこっちの方が良い。何とも心優しい雰囲気十分のいかにも日本的なロードムービーである。庶民的な感じ、気さくな感じ、何とも愛嬌のある二人のカップルが突然、6歳の男の子を引き取ることになってしまい、旅を続けるうちにその子に対して本当の子供のように接しはじめ、そして、そして、あの台詞ですよ。桃井かおりの小夜子の言う台詞「もしかしたら私達の考えてることって同じじゃないかしら?」ここにこの映画の良さが現れてるように思います。最初は嫌々子供を連れて旅をしていた二人が次第に子供に対して抱く感情、この映画の二人の主人公、桃井かおりの口から発せられるこの台詞の中にこそ人間本来の優しさ、男も女も性別こそ違っても同じ生き物であり、考えることは同じであるというその思い、この映画は人間が人間に対して抱く感情をストレートに描いている。そして、同じ年に公開された「男はつらいよ・翔んでる寅次郎」や同じく寅さんシリーズにゲストとして出ていた渡瀬恒彦よりもこの映画の二人の方が断然、良い。活き活きとしていて、それでいて温かさを感じる。最後にあのやたらと哀愁漂う音楽が気になって調べてみたら何と「金田一」シリーズの音楽を担当させている方だとは、いやはや、まあ、とにかくこのほのぼのとした雰囲気は日本映画でしか味わえない。観ることの出来ない作品だと思います。桃井かおり、今まで苦手でいたけど、この映画の桃井かおりは良い。初めて良いと思った。そんな桃井かおりって私は苦手ではあるが、結構良い映画に出てますよね。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-07-19 10:23:16) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 「男はつらいよ・寅次郎春の夢」の単なる添え物として公開されたプログラムピクチャーにもかかわらず、本家「寅さん」を凌ぐ評価を得た作品。ちなみにこの年のキネマ旬報ベストテン第四位にランクインしています。渡瀬恒彦&桃井かおり同棲カップルの、子連れ父親探しディスカバー西日本、極めて日本的なロード・ムービー。渡瀬(夜霧にむせぶ寅次郎)と桃井(翔んでる寅次郎)のお二人は、「男はつらいよ」の世界ではイマイチ雰囲気に馴染まない異邦人的存在だったので、基本的に松竹人情調の作品とは合わない役者さんなのかなあと思っていたところ、実は実はこんな佳作があったとは!!渡瀬恒彦兄いなんか、僕が今まで観た映画の中じゃ、この役が一番男の色気があってカッコいいです。多分シナリオ教室とかで「ロードムービー」の教材としてお手本になるような、これは優れた脚本だと思います。渡瀬と桃井の呼吸もぴったり。ただ旅の先々で現われる父親候補が、「売れない役者」「市議会議員」「結婚式を当日に控えた花婿」「元プロ野球選手」「ヤクザまがいの稼業の男」・・・う~ん、普通じゃありえない人物ばかりで、コメディとはいえ作為が過ぎ見え透いてしまった点がなきにしも有らず、そこだけがちょっと不満かも。中盤、桃井が酔っ払って仲居さん相手に唄う「昔の名前で出ています」猥歌篇が最高です。♪熊本にいるときゃ~熊子(←「疑惑」かい!)と呼ばれたの~、佐世保じゃ~○○子と~長万部じゃ~○○○○子♪って・・・おいっ!伏せ字満載大爆笑っす! 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-12-19 13:45:30) (良:1票) |
8.昔の日本の風景が堪能できるロードムービーはいいですね。映画は貴重な財産だなと改めて思いました。 【ケンジ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2019-05-28 14:24:16) |
7.《ネタバレ》 「ひょっとして同じことを」というセリフが3回出てくるなかなか面白いコメディドラマでした。3回目のセリフは後味のいいラストを残してくれました。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-29 21:42:25) |
6.《ネタバレ》 倦怠期(?)に陥った男女が、旅をすることによって関係を修復するというお話。それと女のルーツ探し。子供の父親探しというのは、はっきり言ってどうでもいい。旅に出るためのきっかけにすぎません。自分探し的ロードムービーとしては、特によかったとも思いませんでした。しかし脇役がなかなか個性的で、軽い気持ちで楽しめます。時代的なものか、かなりもっさりした作りで(特に前半)、見ていてある種のしんどさを感じました。 最後は、道を引き返すところで終わって正解。かんじんの子供が「帰りたくない、ここにいたい」と言ったら、それまでですから。何となく、そうなりそうな気がします。 『集金旅行』のリメイクとされることもあるようですが、共通しているのは「子供を連れた男女が、人を訪ねて西日本を旅する」ということだけ。やはり単なる元ネタ程度でしょう。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-09-02 21:40:50) |
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5.《ネタバレ》 いや、あまり期待せずに観たのだが、なんか、当たりを引いた感じだ。ロードムービーだけに、行く先のイベントが平凡ながら、人々や台詞回しや、演出の巧みさがうまくあきさせないものだった。それと出演者が癖のある方も多い中、あまりくどくみせないのもなんか良い。最初の桃井の妊娠のはなし、端役のセリフなどで分かってたのだが、伏線を回収して、一応のハッピーエンドに持って行ったのも好感か。 【min】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-05-16 03:08:56) |
4.尾道→中津→別府→熊本→天草→長崎→若松→門司と 訳アリのコブ連れカップルご一行様が珍道中。 みなしご男子の真の父親探しというコトの重大さとは裏腹に、さらっと流して観れるコメディタッチのロードムービーとして十分楽しめた。 しかし、その際、ご一行様の乗り物が マイカー(?)だったり、電車だったりで、 最後なんか関門橋を歩いて渡っていたりで あの真っ赤なマイカー おいおい、どこに置き忘れてきてんだよってな感じで なんかいい加減で笑えてしまった アハハハハ。 &今回、桃井かおりが初めてイイ女に見えてきたりした。 でもさ、それとはまるで対称的にキキキリンさん: あれであの時まさか36歳ですって。うわぁ それってなんかイヤだな 信じられんですなぁ~(^^;) 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-19 21:56:47) |
3.《ネタバレ》 筋立ては単調なのだが、桃井かおりの珍しく誇張のない演技と、意外にこういうええ加減な役が似合っている渡瀬恒彦の巧い立ち回りによって、展開力をつなぐことに成功している。このラストに持っていくのだったら、道中での子供とのやりとりはもう少し欲しかったところだが。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-02-05 02:52:51) |
2.《ネタバレ》 父を訪ねて三千里は、世界名作劇場とは遠く離れた現実路線。「この子の養育費を」は下手すると恐喝という犯罪に近いし、安物の人情ドラマとは大きく違う。そして最後に「私たち考えていることは同じじゃない?」で締めくくるのが何とも味があって良い。 ところで父親の可能性のある男が、渡瀬恒彦以外の全員が尾道より西にいるというのは偶然か? 九州は今ではホークスだけど、この頃はもちろんライオンズ。私も少年時代からのファンで、この映画の頃は成績不振の時代が続いてとうとう埼玉へ身売り、それでもやっぱりライオンズの時代だった。 もうひとつ、この映画は鞍馬天狗で人気を博した嵐寛寿郎さんの最後の映画となった。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-12-11 22:16:19) |
1.コメディータッチのハートウォーミング、と言いたいところだけど、 この時期の日本の映画らしく、演出も映像もあかぬけない感じはたっぷり。 中盤以降は、子供がすっかりないがしろにされていて、思わず笑ってしまった。 やっぱり子供の心情描写も、少しは欲しいところだよね。 つまらなくはないけど、ちょっとおふざけのシーンが多すぎるかな。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-08-06 23:16:25) |