4.《ネタバレ》 ケヴィン・ジェームス狙いで鑑賞。
ゲイを偽装するというネタですが、たぶん今もってアメリカ社会ではゲイ差別ってシビアにあるんだろうなと思わせる。そこらへんを“笑い”に昇華させちゃってますが、これが当事者にとってはどう感じるのか聞いてみたいところ。
どーも製作サイドに差別問題に対する鋭敏な感覚はないんじゃないかって、私はそんな気がしますね。途中で出てくる東洋人(たぶん日本人?)の扱いなんてヒドイですもん。でも、その無神経さが逆に「悪気のなさ」にも思えて。非常に微妙。
まぁ、相手の立場になってみて初めてその苦労が理解できる、という単純かつ普遍的なテーマとして観れば良いのかな。古い作品だけど、「ミスター・ソウルマン」(86)を思い出しました。あちらは白人の大学生が黒人のフリをして奨学金をもらうというオハナシ。
で、本作ではケヴィンが期待通りの愉快な男っぷり。キュートなこと、この上ないのです。梯子のダダ落ちなんて最高!A・サンドラーはどーでも良い。(キッパリ) なんでモテモテの役なのか謎。
脇で出てくるサンドラー組の人たちも、なにげに面白かった。和気あいあいと映画作りしている感じが伝わってきます。コメディではこういう、ハッピーが醸成される空気が大事ですね。そういうのもひっくるめて、個人的にはけっこう好きな作品。