30.《ネタバレ》 無礼だった田無君(浜野謙太)を懲らしめてやろうという計画が進んだ結果、一室に四人が集まる状況になり、突然貧者のプロポーズの場と化して過剰にロマンチックな空気が満ち、さらに他の三人が百人一首で話が盛り上がれば、チエちゃんは面白くないを通り越し敗北感深まり、唐突に田無君にキスして脱走する。ここらへんのリズム感、いい。この性格の悪いヒロイン(粘土人形投げるのも、字を書くのも堂々と左利き)、それをずっと対象化しつつ、でも突き放さずに描いてきた映画、このシーンでなんか彼女がかわいく見えた。そもそも田無君に「俺たち付き合ってないじゃん」と皮肉でも嫌味でもなくサラッと言われたことがショックだったときから、彼女の敗北は始まっていたんだろう。ほとんどのシーンに吉高由里子がいる映画で、たぶん田無君がらみの土手の場と、警察からの帰りの場のみ、ヒロインを含まない。五人のうち彼だけこの映画の中で特別な地位にあることがそれだけでもうかがえるが、最初っから「メリット=楽」の田無君は魅力的だった(私事になるが、土手で彼が奏したアフリカの民族楽器カリンバは私も持ってて、よくポロンポロンはじく。心落ち着くんだな)。ラストシーンがファーストシーンを裏返してるのもいい趣向だし、最後まで憂い顔の年上の後輩も楽しい。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-02-01 10:18:54) (良:1票) |
29.《ネタバレ》 確かに吉高由里子は可愛いです。キュートですね。しかもこの映画では彼女はビッチかつ天然なんです。設定には文句のつけようが無いわけなんです。でも残念ながら脚本がダメ。 5人の彼氏がいるのはいいんです。1人を選ぼうとするのもいいんです。でも最初から誰を選ぶか分かってしまうのはちょっと困りものです。5つのボールがあって、その中に1つだけ色の違うボールがあれば、そのボールが特別だと思いますよね?そうなったらつまんないなあと思いながら観ていると、本当にそうなってしまうんですね。これはもう開いた口がふさがりません。 更に言うと、その2人がくっつくのはものすごく自然なんですね。顔の釣り合いを除いては、相性がぴったりなんです。色々と同レベルなんです。だから全く意外じゃないんです。個人的にはもう少し波乱があっていいと思いますよ。もうちょっとドラマを面白くできたと思いますよ。 でも、同時にこの映画はさらっと観られて徹底的にハッピーな映画です。余計な教訓とかを押し付けてこない。この点は大好きです。あとは吉高由里子のキャラクターも結局最後まで何も変わらない。とんでもないバカ女の癖に罰も何も当たらないんです。こういう開き直った映画は嫌いになれません。こいつらは結婚しても同じテンションで夫婦喧嘩してギャアギャア騒ぐと思うし、身近にいたらちょっと閉口しそうだけれど映画という虚構の中では微笑ましいんです。あと、この映画に6点をつけちゃう僕はやっぱり吉高由里子が大好きなんでしょう。 【枕流】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-05-30 23:14:06) (良:1票) |
28.《ネタバレ》 吉高由里子嬢は好演しているのですが、五股をかけている上に、自分の事は棚に上げまくって嫉妬から「あの女、ヤリマンだからやめとけ」なんて言っちゃうヒロインを愛せる訳もなく。そんな彼女の馬鹿っぷりを笑う映画であるのだとは思うのですが、ドン引き状態であまり笑う事もできず。見る前のイメージではもっと話に広がりがあるコメディだと想像していましたが、実際は五股かけたうちの四人までは殆ど描かず、いちばんのダメ男とのドラマだけに話が落ち着いてしまうので、この傍から見てイラつく性格の二人にノレないと相当ツラいものがあります。マイナーな邦画にありがちの、不要な長回しによって生じる間がテンポを殺しまくっていますし。それでも後半のバイクVS自転車から警察署でのバトル、更にアパートでの破壊劇は笑えました。でも、それらは単にドタバタコメディとして楽しい、って部分だった気もしますが。自己愛の強い人々が他者への愛に目覚めてゆく、「割れ鍋に綴じ蓋」っていう意外性の薄いごくごくありがちなハナシを、あり得なさそうなキャラ設定によって描いたヘンな映画ってカンジではありました。ラストシーンなんて、あれじゃファンタジーですしね。でも、ロケ場所が震災の被災地だったこの映画、ラストショットに本来とは別の象徴的な意味が感じられてしまったのは、決してこの映画が望むところではなかったとは思います・・・。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 5点(2011-04-24 21:08:17) (良:1票) |
27.《ネタバレ》 いやいや、面白かった。タイトルの特急という単語がテンポの良い喜劇を想像させますが、期待を裏切らない。たくさん笑わしてもらいました。5人の男と付き合っている(!)女性が、友人の結婚に触発されて自分の将来を考え始める。その男たちを伴侶という視点で絞り込むためにリサーチを始めると不愉快が募って行く。自分が優位にいると思っていたのに、相手の男たちは誰も彼女との関係を真剣に考えていなかったようで…。結局は、5人の男を値踏みするというより、最安値の男との関係が中心に展開します。この女性を演じるのが吉高由里子。美人だけど極めて性格が悪い。男たちとの関係も、自己中が高じて相手の態度に無自覚だっただけ。その事実が彼女をイラつかせ、ますます性悪になって行く。でも、相手を選んで本音を言い放つ姑息な毒舌が可愛くもある。嫌な女なんだけど悪女ではなく、ギリギリで性格が悪いという範囲に収まっていて(それ、とても誉められたことじゃないけど)、見ていて飽きないし何だか憎めない。性悪がコミカルに映るのは役者の個性でもある。最後はやや予定調和的で、そこに至る経過を見ている分には少し大人しい締め方でしたが、人を好きになることの本質が軽いタッチで描けていると思う。「紀子の食卓」や「転々」で見受けられた特殊な存在感がやっと主演で発揮された印象ですね。主演女優を目当てに観に行って、十分に元は取った気分です。性格が悪くても相手が吉高ならオッケーという人にはおススメします。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-04-23 01:50:52) (良:1票) |
26.《ネタバレ》 やたら観念的で設定ありきな導入部では期待が下がったのですが、一番のダメ男の田無が前に出てきてからは、話がぐいぐい引っ張られる。チエが不自然に暴力的なところに目をつぶれば、この2人のやりとりは、コメディとして完成しています。一つ一つのやりとりもシーンの置き方も丁寧です。一方で、難点は、田無以外の男がほとんど機能しておらず、最初にもっともらしく言っていた5人の分析とかどうとかが意味をなしていないこと。それなら、最初から2人に絞った上で、スパイスで西尾を出してくるくらいの方がよかったのではないでしょうか。●ラストは今日の基準ではえらくあっさり切り上げ風味ですが、50年以上前の映画ではむしろこういうのが普通であり、この作品はその辺のクラシカルな作風を意識したのではないかと思います。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-12-08 01:09:09) |
25.あまりの陳腐な設定に序盤で鑑賞するのをやめようかと思ったんですが、 相手役の男の子のバカッぷりが目立ちはじめた中盤からはそれなりに楽しめました。 登場人物みんなバカばかりなのは、ラブコメらしくていいんじゃないかと。 ヒロインのキャラは、この女優さんの雰囲気に合っているなと思いました。 【MAHITO】さん [地上波(邦画)] 4点(2016-05-02 12:32:17) |
24.《ネタバレ》 悪くなかったと思います。小気味良い小作品とでもいいますか。 クスッと笑える微笑ましいユーモアが満載で、特に吉高由里子の演技が見事。 というか、本人そのものみたいに見える。素のような演技がまた良いですね。 5人と同時に付き合い、それぞれ比較して手帳に記しながら選んでいくというものすごく打算的な女性。 だけど互いに目一杯言い争って喧嘩してるうちにいつの間にか惹かれてる。 ああいう自分のキャラをそのまま出せるってのが、やっぱり伸び伸びできていいのでしょうね。 好きと嫌いは紙一重と言いますが、男女の奥深さを丁寧にコミカルに描いてて楽しかったです。 【あろえりーな】さん [地上波(邦画)] 6点(2016-04-12 22:28:42) |
23.吉高由里子がホントにアホで性悪な女に見えました。地ではないと思いますので彼女の演技力を称賛したいです。中身はいい加減ですがなかなか楽しくて可笑しいラブコメです。ラブストーリーのリアリティを高めるともっといい映画になりそうですが。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-03-14 21:09:52) |
22.《ネタバレ》 「5人の男と同時に付き合い、それぞれを手玉にとってる思っている主人公の女が実はみんなにそれほど好かれていませんでした」ってパッケージに書いてあるので面白そうだと思ってレンタル、でも「実は本当に好かれていました」って詐欺じゃん。つまんない。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 2点(2015-04-25 17:04:35) |
21.バカ女が崩壊していく様を演じきった吉高の存在感はピカイチで、彼女なしでは成立しない作品。とんでもない女優だ。朝ドラ女優の杏との競演も見ものではあったが、杏が霞んで見えるほど。ただし脚本が終盤に失速してしまったのが残念。 |
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20.うわーっ!! 面白かったーっ! 久々に9点つけたい映画に出会いました。タイトルで損してますよね。こんなに深い映画だとは、夢にも思いませんでした。通り一遍の価値観や、ステレオタイプなストーリーから完全に脱却していながら、決してきわもの映画になっておらず、ひとつの物語として恐ろしいほどに完成しています。プロットの積み上げ方も見事で、無理がない。ひとりひとりの人物の描写が最高にリアルです。「恋愛」だの「結婚」だのいうテーマに、こういう光を当てた作品って、初めてなんじゃないでしょうか。そう、人間ってこういうものだよね、世の中ってこういうものだよね、と納得させられることばかり。しかもそれが、辛気臭くもならず、変にロマンティックにもなっていなくて、その分、深く深く胸に突き刺さってきます。最後のほうでは泣いちゃいましたが、この映画で泣いたのは多分僕を含めて全部で4人くらいしかいないかな、とは思います。 【コウモリ】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-01 09:51:13) |
19.ハチャメチャなストーリーでもいいけど、登場人物が悪い意味でバカなのはイライラします。 【なこちん】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-02-10 00:31:00) |
18.好感の持てるキャラクターが一人もいなかったので楽しむことができず。 節々にあるエピソードでもマイナスの印象をプラスに変える効果はなかった。 そのため、どこを魅力に感じて相手を好きになったのかが伝わってこなかったので、 感情移入する気持ちや応援したくなる気持ちが沸かなかった。 【邦画好き】さん [DVD(邦画)] 3点(2013-08-15 08:42:10) |
17.《ネタバレ》 自動録画されていたものの、こちらの平均点低いし、観ずに消去を考えましたが、「横道世之介」を観て最近注目している吉高由里子が出演しているので期待して観てみることにしました。ベタではあるけど裏切られず、ハッピーエンドで楽しめました。希望を言えば5人の男がもっと絡んでドタバタしても良かったかなって気がします。監督、脚本と同一人物みたいなので次回作に期待して憶えとこ、あと全然観る気が無かったまもなく公開の「タニタの社員食堂」に浜野謙太出演しているみたいなのでちょっと観たくなりました。こちらも名前を憶えとこ^^ 【ないとれいん】さん [地上波(邦画)] 7点(2013-05-24 23:50:12) |
16.これぞラブコメという内容で、大変楽しかったです。吉高さんの魅力が存分に表現されています。しかし私にとってこの映画は名俳優「浜野謙太」を認知した映画として記憶に残る。誰だこの名俳優は?少なくとも私は観たことがない。お笑い出身か?調べてみるとミュージシャン(バンドのドラム担当)とのこと。驚きです。多分野での才能をお持ちのようで、羨ましい。 【あるまーぬ】さん [地上波(邦画)] 8点(2013-05-12 17:24:09) |
【黒ネコ】さん [地上波(吹替)] 5点(2013-03-23 14:08:52) |
14.《ネタバレ》 吉高由里子の魅力が満載。展開から結末は予想できましたが。。その人を選びますか。 【山椒の実】さん [地上波(邦画)] 5点(2013-03-10 22:48:13) |
13.《ネタバレ》 話はあまり面白くなかったですが、吉高由里子の演技力は際立っていたと思います。それにパン工場の彼のキャラも良かったです。でもそれ以外はあまり見どころもなく・・・。ラストのハッピーエンドなんて、芸がないというか、もうちょっとマシなアイディアはなかったんでしょうか? 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-10-21 22:55:56) |
12.《ネタバレ》 私には吉高さんが美人に見えないんですよね。 【虎王】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-06-24 03:15:59) |
11.《ネタバレ》 やっぱり、たとえ架空であっても自分を知らないか、あるいは知ってても無視してる人間の強がりは見苦しくて。ああいう厚顔無恥な人間を、劣等感の裏返しと受け止めてあげるだけの度量は自分にはありません。 だから、彼が無茶苦茶不幸になる結末だけを期待して見てたので、終わって不快感爆発です。(結局、きわめて小心者だからああいう無神経極まりない生き方に嫉妬してるんでしょうね) ところでふつう原付でも50~60は出るでしょ。自転車じゃ追いつかないって(笑) 【rhforever】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2012-04-07 10:10:05) |