83.《ネタバレ》 「未知との遭遇」のワンシーンにそっくりなオープニングにワクワクし、最後までそのワクワクが途切れなかった作品でした。随所に散りばめられた過去作品、特にSF系の諸作は、その方面が好きな人には堪らなく楽しめるでしょう。目的地がワイオミングなら、きっと「あそこ」へ行くのだろうと思いました。ラストまで姿を見せない女性上司のオチは、断固として〝エイリアン〞を許さないお姉様の登場でした。そのあたりのツボを外さないファン心理の捕まえ方に感心し、感謝します。 テーマは得体の知れない者との相互理解と友情。ポールは60年も地球で過ごして来たから、初めて自分を見た者がどんな反応を示すのかを良く心得ている。そこからスタートさせるコミュニケーションの描写がとても上手い。良く練られたシナリオです。彼は紳士って柄じゃないけど、人格者である。得体が知れないのは外見だけで、取っ付き易いのがこの宇宙人の特徴です。「偏見」や「先入観」に対する教訓も含まれていると思います。 本作で特筆したいのは、ともすれば高尚でお上品になりかねないテーマをB級臭の漂うテイストの中にまとめたことだと思います。かつて「E.T.」に涙した経験のある者として、同じ内容を気楽に笑いながら観れたことが嬉しかったです。ホビーショップで人形のように固まったポールのこめかみに流れる汗に、いちばん笑いました。 「未知との遭遇」と「E.T.」が作られてすでに30年ですが、自分の中では古くならない映画です。その2作を合わせて、現代の技術とセンスでリメイクした作品だと思います。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-09 03:59:15) (良:4票) |
82.昨年「SUPER8」を観た時に、作品としての完成度には不満を持ちつつも、溢れる“映画愛”に対して無下に否定することが出来なかったことが思い出された。 あの映画と今作は、映画としての立ち位置はまったく違うように見えるけれど、本質的な“理念”はむしろ全く同じと言っていい。 即ち、かつて世界中が熱狂し愛したスティーブン・スピルバーグをはじめとする偉大な映画監督たちが生み出した数々のアメリカ娯楽映画に対する「敬愛」。まさにその一言に尽きる。 ただ、今作が「SUPER8」と少し違うところは、そんな理屈抜きにして問答無用に面白い映画であるということだ。 往年の娯楽映画に対するオマージュに溢れてはいるが、そんなものはあくまで“おまけ”であり、きっと誰が観たって「面白い!」そういう映画としてきっちりと成立している。それが、「娯楽映画」として最も素晴らしいことであることは言うまでもない。 英国の“ボンクラオタク男子”の二人組が、憧れのアメリカ旅行中に宇宙人に遭遇する。紆余曲折を経つつ意気投合し、宇宙人の彼を仲間の元へ送り届ける。 実際ただそれだけの話である。ただそれだけの話が極上の「娯楽」になる、だからこそ映画は素晴らしいのだということを、この映画は再確認させてくれる。 何と言っても、宇宙人“ポール”の存在感が凄い。 実写映画の中の一キャラクターをフルCGで描き出すという試み自体はもはや珍しくもない。 しかし、そこに娯楽映画の主人公に相応しい愛着と、周囲のキャラクターと同様に息づく存在感を持ち合わさせることは、並大抵のことではない。 決して仰々しくなく、さりげなく描き出されているように見えるが、このクオリティーの高さは「凄い」としか言いようがなく、それを生み出しているものこそが、製作スタッフの紛れも無い「映画愛」に他ならないと思えた。 最高に楽しくて良い映画だったと思う。ただし、惜しむらくは自分自身が“SF映画オタク”になりきれていないこと。 前述の通り、過去の名作SF映画を観ていなくても存分に楽しめる映画であることは間違いない。 しかし、オタクだったならばもっともっとはしゃげたんだろうと思うことも事実。 「ああ、これは何かの映画のオマージュなんだろうな」と気付きはするが、それが何なのか明確にならない悔しさは随所で感じてしまった。 とりあえず「未知との遭遇」は早急に観よう。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-07-14 22:54:32) (良:3票) |
81.《ネタバレ》 これまで『サイン』、『ノウイング』などに代表される宇宙人ものは押し並べて宇宙人そのものは隠そうとする演出をするのが一般的ですが、ここまで堂々と、しかも典型的な宇宙人を出されるとこちらも何だか受け入れ態勢が整いますね。コメディならではの思い切りの良さに脱帽。まあそもそも、DVDのジャケットからして隠す気ゼロでしたけどね(笑) さて内容はというと、コミコンと呼ばれる米国のアニメ・マンガのフェス(?)に来場したオタク二人から始まる物語。二人はひょんなことからポールと名乗る英語ペラペラでブラックジョークを飛ばしまくる宇宙人と遭遇。その逃亡を手伝うことになる。道中で敬虔なキリスト教一家の娘も同行し、いよいよ物語はラブありコメありの何でも展開に。また宇宙人が異様にファンキーで人間寄りだったことがとても好印象でした。『世界侵略ロサンゼルス決戦』とか『バトルシップ』観た後でこの温度差はある意味衝撃的。こんな友好的な宇宙人がいてもいいよねっていう明るさがあります。 GEOでおススメされていましたが、確かにある程度どんな方でもウケる内容のわかりやすい映画になってると思います。かる~いノリの宇宙人を観たい方はどうぞ。 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-10-01 21:10:36) (良:2票) |
80.地球人以上に「人情」に厚いポールで、ラストちょっと感動です。みなさんおっしゃるようにさまざまな映画のオマージュから映画への愛がたっぷり感じられて、しかもほのぼの、楽しい1本です。繰り返し見てみたいなあと思いました。また、「イギリス人(エイリアン)」ならではでしょうか、ダーウィンを否定する「彼ら」を登場させているから、少々ハラハラしましたが、うまく着地したのではないでしょうか!しばし思い出し「ニヤリ」で余韻に浸るのでありました。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-07-09 11:06:53) (良:2票) |
79.2012年初鑑賞映画。面白かった。幸先のいいスタート。思い返せばありきたりな話運びの映画ですが、なんだろうとても新しいものを観た気分でした。パロディ元の映画を観てなくても楽しめると聞いて観に行きましたが、最低限「未知との遭遇」だけは観ておいたほうがいいでしょう(なんと僕は映画ファンなのに「未知との遭遇」は観ていなかったのだ!)。ところどころ声を出して笑ってしまう場面も多く、とても楽しい映画でした。個人的には、フロントガラスに鳥が衝突して「ワー!!」と驚く宇宙人ポールのリアクションに吹いちゃいました。至って普通のリアクションなんですけど、至って普通のリアクションをする宇宙人なんてあまり観た事がない。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-01-21 13:32:22) (良:1票)(笑:1票) |
78.《ネタバレ》 宇宙人ポールを故郷に帰してあげるってだけの映画。ストーリーは単純明快。だからこそ、ちょっとゆるくてちょっと良い人たちの、コメディテイストな逃亡劇を楽しむことができるのです。単調になりそうなシナリオを、個性あふれるメンバーたちのおもしろおかしいやりとりで乗り切っちゃう力技。悪くないですね。 ポールは何十年も地球にいるために、すっかり地球かぶれしていて神秘的な雰囲気は皆無。登場シーンからして宇宙人らしさはゼロ。ただその容姿と特殊能力だけが、彼を宇宙人たらしめています。こんな宇宙人を出しちゃう発想の転換が最高ですね。エンターテイメントはこうでなくては。 ゾイルが実はポールの友人であり協力者だったというちょっとしたサプライズ。 宇宙人が宇宙人の人形のモノマネをしてやりすごすといった、ちょいちょい笑える演出。 工夫はいっぱい。ですがそれらをふまえても、ストーリーがのめりこむほど面白いとは言い難い。コメディも小ネタを散りばめただけでパンチは弱い。決してつまらなくはないのですが、暇つぶしの域は出ていない作品だと思います。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-08-17 03:33:34) (良:1票) |
77.《ネタバレ》 キャラクターそれぞれ個性が立っていて面白い。主人公のオタク2人や下品でファンキーな宇宙人も良い味を出している。単純な下ネタ以外にもセンスを感じる笑い所があって、ルースの父親が逃げる車にショットガンを撃った後に紙切れを拾い上げるシーンとか、ポールと対面したルースが讃美歌を歌い始めるシーンなどは最高だ。スピルバーグにアイデアを提供していたとか、反エイリアン側のラスボスがシガニー・ウィーバーだとか、映画好きならニヤリとできるユーモアも良い。終わり方もハッピーでグッド。下品なのが許せるのであれば、お勧めしたいコメディだ。 【alian】さん [インターネット(字幕)] 8点(2018-06-11 00:00:55) (良:1票) |
76.《ネタバレ》 僕には散りばめられているネタはごく一部しか理解できていないのだが、それでも面白かった。こういう映画にありがちな汚いネタやエグいシーンは一切なし。警官が爆死するところでドキっとするくらい。これも状況的に爆発に巻き込まれる描写になっている。基本的に観客を追い詰めないで「良いシーン」で映画を作っていく姿勢は好きだ。 悲しいシーンでも役者は涙を出さないし感動シーンも茶々を入れて笑いで終わらせる。ラストは少し長いなと思ったらポールが自分でその点を突っ込む。これはイギリスのエンターテインメントの特徴なのかわからないが、バカにも分かるような作りにしない代わりに分かる人ならちゃんと気付けるように作ってある。観客を騙しに行かない。こういうところが後味の良さを生み出していると思う。 ポールのキャラと造形には感心した。あの目は爬虫類のような「瞬膜」があるんだよね。生物としてのリアリティをマニアックに追求している。スーパーボールみたいにペンポコ跳ね回る最近のCGアクションに辟易しているのでポールのあの自然な動きは新鮮だった。 【tubird】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-12-31 23:40:40) (良:1票) |
75.《ネタバレ》 私もオタクなのでこんな旅をしてみたい!と思いました。 自分には大事な事でとても楽しいのに、一般人には通じない。 そんな間の悪さもあるあると大いに共感。 そして、ポールったら宇宙人イラストまんまだし。 Tシャツの柄の映画も気になったし、有名監督の声の出演など、見どころ聴きどころ満載でした。 SFには欠かせない大女優の登場もありました。 個人的には、コミコンでサインしていた作家先生の著書がどれもこれも面白かった。 こんなオタクっぽい題名、脚本家は面白がって書いたのだろうなと(笑 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-01-29 16:09:43) (良:1票) |
74.最初はフザケタおばか映画かと思ったが、ヒロイン登場の進化論のあたりから面白くなってきて引き込まれた。一見するとファンタジーパロディーのようではあるが、米英比較や南部の排他的カントリー保守主義を皮肉る点や科学と宗教の対立(と和解?)といった隠れテーマもあり、大人版E.Tというテイストに上手く仕上がっている。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-11-16 15:12:56) (良:1票) |
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73.《ネタバレ》 「ショーンオブザデッド」の2人による「SFオタクロードムービー」 (私はそれを知らずにこの映画を観て「こいつらかよ!」と思ったわけですが) この映画の魅力は映画全体を包むロードムービーならではのゆるい空気感と何よりも愛、そしてイギリス風のちょっと捻ったユーモア。 劇中、いろんなSF映画(特にスピルバーグ)への愛が半端なく(だから当然対宇宙人といえばシガニーウィーバーなわけで)それだけでもSF映画好きがこの映画を嫌う事は不可能。 そして、登場人物への愛も主人公たちだけではなく脇役にまでちゃんと降り注いでいて、映画を観ている途中で頬が自然に緩む映画です。 「大傑作」「超名作」なんてタイプの映画ではありませんが、映画愛、SF愛、人類愛に溢れた小粋な名品だと言えます。 【あばれて万歳】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-08-15 16:35:37) (良:1票) |
72.《ネタバレ》 SFオタクのロードムービーは「ファンボーイズ」もあったね。 「未知との遭遇」はじめパロディ満載でおくる、宇宙人ポールとの友情をはぐくむ旅。 サイモン・ペッグとニック・フロストが一緒にいるとうれしくなるし、脚本も彼らの手によるもの。 監督は「アドベンチャーランドへようこそ」のグレッグ・モットーラ、この人はノスタルジー路線なのかな。 イギリス人の男2人組だとゲイにまちがえられるのは「SHERLOCK/シャーロック」と似てて、アメリカを訪れる彼ら自身もエイリアン。(SF映画の影響で「外国人」の表記はフォリナーの方が使われるようになりました) 肝心のポール君は見た目あーですが地球生活が長いからキャラはすっかりフランクなアメリカ人。 「外見はどうあれ中身は俺たちとかわらない」のがテーマなのと同時に、アメリカナイズへの揶揄も少しは入ってるのかと。 「僕らのミライに逆回転」につづいて悪役のシガーニー・ウィーバーは、エイリアン・クイーンへの「GET AWAY FROM HER,YOU BITCH!」を自分が言われるのってどんな気分かな~? (「E.T.」じゃなくて)「「マック」でSFにハマった」っていうのが、いかにもな感じです。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-02-03 07:00:07) (良:1票) |
71.この旅は楽しそうだな~。命の危険にさらされるのは勘弁だけど、こんなエイリアンと、親友と、若くはないけどまあまあ美人で言葉遣いが笑える女性とで、広大なアメリカを旅してみたい。楽しくてちょっと感動もできて、まずまず。スピルバーグ(声)やシガニー・ウィーバーの登場も遊び心があって良い。車をぶつけられた二人とルースのお父さんがもう少し面白く絡んでくれば尚良かった。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-24 22:31:07) (良:1票) |
70.『ホット・ファズ』のチームが手掛けただけあって、相変わらず丁寧な娯楽作に仕上がっています。スピルバーグ愛全開ではあってもオマージュやパロディは「わかる人がわかればいい」という程度に抑えられていて、80年代SF映画に関心のない人でも楽しめる間口の広い内容としている点には好感が持てました。娯楽作としてのバランスの取り方は絶妙で、速すぎず遅すぎず観客の生理に合わせた映画となっています。登場人物は多彩なのですが、振り返ると主人公2人以外のキャラはドン底とも言える人生を歩んできた暗い人たちばかり。ポールは60年間監禁生活を送り、脱出時には解体手術を受ける寸前のところだったし、かつてポールを助けた少女はキ◯ガイ呼ばわりされて60年間を孤独に過ごし、ヒロインとなる女性は30歳を遠に過ぎているのに家の外のことをほとんど知らず、イカれた父親から性的虐待を受け続けていることが暗に仄めかされています。こういうビターな設定を加えたおかげで映画は独特の味わいを得ているし、同時に「宇宙人騒動に参加する人間がマトモな社会人であるはずがない」という説得力ある設定にもつながっています。職を失い、妻子を捨ててまでUFO騒動にのめり込む男の姿を描いた『未知との遭遇』に違和感を覚えた私としては、本作のこの設定には大いに納得できました。。。 とまぁ全体的には満足できたのですが、不満な点が二つほどあります。一点目は、脚本が教科書的すぎて、伏線が見え見えになってしまっていること。作り手が意図したサプライズが観客にとってのサプライズになっていない場面がいくつかありました。二点目は、クライマックスに登場する宇宙船が手抜きだったこと。例えば『ギャラクシー・クエスト』は、クライマックスに本家『スター・トレック』をも超えるスピード感ある見せ場を準備して「SFは最高だ!」という思いを観客にも抱かせることに成功しました。このチームの前作『ホット・ファズ』も、クライマックスにバカバカしくも壮絶な銃撃戦を準備して観客を興奮させました。本作のラストにも、本家『未知との遭遇』と同等かそれ以上のスペクタクルが必要だったと思います。スピルバーグ映画を観た時と同じ感動を観客に味わわせてこそ、真のリスペクトであるはずです。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 7点(2012-08-07 01:10:51) (良:1票) |
69.《ネタバレ》 うーん、おかしいな。みんな楽しんでるようなのに、全然面白くなかった・・・。 何より、ニック・フロストが全然ぼけないのが不満。主演の二人が割と常識人なんだもの。 もっとはしゃいで、やりすぎてよ!コメディ色が弱いせいか、薄味すぎる。かといって、シリアスなSFというわけでもないから、追われてても緊張感ないし、とんでもないことは起こらない。SFも好きだし、主演の二人も好きなんだけど、自分には全く合わなかった。非常に残念。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 4点(2012-07-29 01:47:01) (良:1票) |
68.《ネタバレ》 これは面白いですよ。愉快で笑えるし、登場人物達のキャラが凄く良い。様々な映画へのオマージュに溢れているので、映画通の人にはそれもまた見どころの一つだし、映画通じゃないが観ても純粋に楽しめる。つまり誰にでも楽しめる娯楽作品に仕上がってます。なんといっても、宇宙人ポールが最高なんですよ。こんな宇宙人とだったら、友達になりたい!一緒に旅をしたら、めっちゃ楽しそう!て思わせる、地球人より地球人らしい宇宙人。これまでに数多くのSF映画が宇宙人を扱ってきたけど、こんなキャラのエイリアンって初めてなんじゃないかしら。そしてポールはユーモアだけじゃない。とってもハートフルな奴なんだ。ラストなんて、うるっときちゃうぐらい。個人的には、この作品だけのキャラにしておくのがもったいないって思っちゃう。ていうか、またポールに会いたい!続編を強く希望致します。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-07-10 13:13:42) (良:1票) |
67.《ネタバレ》 IMDb のTrivia やMessage Board を見ると次の映画へのレファレンスがあるとか。ET、スターウォーズ、バック・トウ・ザ・フューチャー、未知との遭遇、イージーライダー、ジョーズ、1941、ブレード、エイリアン、レイダース、脱出、スタートレック、ホット・ファズ、恋はデジャブ、ブルースブラザース、メン・イン・ブラック、ショーン・オブ・ザ・デッド、プレデター、ロレンツォのオイル、トータル・リコール、ベスト・キッド、タイタニック、銀河ヒッチハイクガイド、スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団、スターマン……スターマン以外は全部見ているのですが、この映画を見ている時は、ET(人形の振りをするPaul、お手々繋いで歩くシーン)、未知との遭遇(岩山、花火屋さんで聞こえた五音)、スターウォーズ(バーの音楽)、トータルリコール(胸が三つの女性)、エイリアン(主人公登場)位しか気づきませんでした。へぇー、って一番思ったのが、ベストキッド。傷を治す前に手を擦るミヤギさんだとか。そうだったような。他にも、なるほど、はありましたが、言われてもぴんとこないものも多かったです。詳しく知りたい人はサイトの英語を根性で見て下さい。 【K-Young】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-04-08 13:00:39) (良:1票) |
66.基本プロットは異界からの客との友情譚。ET、スターマン、ナビゲイター、と、同工の作品は枚挙にいとまがない。そういう作品に対するオマージュを集めて出来上がったような本作。であればこそ、それらの旧作を下敷きにしたうえでのプラスアルファが欲しかった。交流の深さ、冒険のスケール共に物足りなく、ずしんとくるものがない。ポールのオヤジっぽいノリも単なる置き換えにすぎず工夫が無い。序盤のオタクをめぐる諸現象が面白いので、よほど珍しいものを見せてくれるのかと思ったら定型内で終わってしまった。そりゃないよ!敬愛する町山智浩氏が“年間ベスト"くらいの発言をしていたので「アイアン・ジャイアント」クラスの感動を期待したのもまずかった。 【皮マン】さん [映画館(字幕)] 5点(2012-01-18 12:12:41) (良:1票) |
65.この映画、映画愛で満ちています。粋な計らいがあちらにもこちらにもちりばめられている。字幕がちょっと気になったけど。DVDが出たらあと数回見たい。家に帰って実際に元ネタを調べあげてみると想像以上の数でびっくり!!そこそこ分かったつもりでいたけどそれもほんの一部だった。映画ヲタへの道はまだまだ険しい・・・。 【たいがー】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-01-13 02:57:47) (良:1票) |
64.《ネタバレ》 この作品はオマージュ塗れだけど、それ以上に感じるのは製作者側の「大好き」や「感謝」の気持ちとその素直な姿勢です。それらを具体的に挙げていったら切りがないのでぼくはそれに関してはパスしますが、それらを除いても、つまりそれらを一切知らなくても(一緒に行った彼女)楽しめるということが、逆に言えばそれらが映画を面白く、豊かにする上で必要不可欠なものとして描かれているということが素晴らしいです。また、SFを好きということが作中の登場人物たちと観客それぞれをリンクさせてくれます。スピルバーグとそれ以降のSF作品により、ETが宇宙のどこかにいるかもと夢に抱き、未知との遭遇にノスタルジーを感じ、理論を超えた世界にどれだけの人々が神秘的なロマンスを抱いたことでしょう。この作品はそんな構築された時代のさきっぽの今を生きるぼくらにとって最善のSF映画であり、待ち望んだ宇宙人ものだと思うのです。ようするに「まじで宇宙人がいたらどうする?」「そりゃ、なんでもやるさ!だって待ってたんだから、会えるその日を!」です。それを具現化する作業に置いて欠かせないのは、やはりスピルバーグの存在です。彼がいなかったら今のSF映画の流れがどうなっていたかわかりませんし、ファンがいないのも当然ですが、今当たり前のように心にあるロマンスも抱けているかどうか定かではありませんから、この映画が感謝で溢れているのは当然なのです。またそれを描いているのがイギリス人というのも最高です。それが意味するところは冒頭から描かれていますが、ピザを運んできた男にする「宇宙人っていると思う?」の質問の答えが「ぼくも宇宙人(外国人)だもん」であり、この映画はみんな誰かにとっての宇宙人であることを描いていると思うのです。この映画は違いのある人間を理解、尊重し、他者との歩み寄りの重要性をも描いているのです。サイモン・ペッグ脚本作品に一貫して感じられる「みんな争い事とかやめない?未知との遭遇でも観て楽しく行こうよ」という姿勢が素敵なのです。そして、何よりも最新技術を駆使しポールの動き全てを疑いようのないものとして作り上げた技術と、ポールの気持ちいい人懐っこさが相まって一切の違和感を抱く事なく好きになれ、そして今この瞬間も宇宙のどこかで美味しそうに葉っぱを味わっているんじゃないかと想像させてくれる事が、この作品の最大の賞賛ポイントです。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-01-11 19:00:03) (良:1票) |