44.《ネタバレ》 視聴率至上主義のテレビ業界の「狂気」を描いたこの映画だけど…コレが1976年の作品だってことにアタシはビックリ! 現代の放送業界のモラル低下?崩壊?をこんな大昔に予見してたなんてねえ。 見終わって最初のアタシの感想は「なんでマックスはいい歳こいてダイアナみたいな嫌なオンナにうつつ抜かしちゃうワケ??」だったんだけど…現代テレビ業界の妖しき化身ダイアナに古き良きテレビ時代を支えてきた報道マンのマックスが翻弄される様子は、テレビ業界そのものの移り変わりを暗示してるのかなと。 低視聴率番組をアッという間に人気No.1にしてみせた美しき敏腕女性プロデューサーにある種の敬意と愛情を感じつつも、人の感情やモラルを忘れて視聴率だけに一喜一憂するその姿に違和感を覚えるマックスは、商業主義に突っ走る現代のテレビ業界に羨望しつつも危機感を覚える昔のテレビ業界人の姿っぽいっていうか。 …結局ラストには視聴率のために暗殺までしちゃうダイアナたち…どこまでエスカレートするのかと思うと空恐ろしいわね。 【梅桃】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-30 20:21:23) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 もうーー、これだから70年代万歳、なのよ。 いったい何人の役者が血圧上げてホザいてるんでしょう、どんどんまくしたててぇ!!出世のための利益、のための視聴率、を左右する視聴者がアジられたり飽きたり…。確かに前半の盛りあがりに、中盤からの恋愛模様が水をさしてるとも言えます、が、Vのない当時、劇場で1度きり観るにはコレくらいの色は欲しい気も……ホールデンが★フェイの前ではまるでカノジョ ★妻ベアトリス・ストレートの前では息子⇒のようでした(2女優のオスカーも納得)。ピーター・フィンチが嘆き訴える世の中の様子が、今とダブルところもあって哀しい。会長がブツ場面は聞きほれた、室内の茶色とペパーミントグリーンがそれは美しい。 仕事バカ大熱演、電話の使い方にもニンマリしちゃいます フェイ様の全盛期!。 【かーすけ】さん 10点(2003-10-07 04:21:36) (良:1票) |
42.公正を演じるニュース番組が実は社内の権力争いや資本間の動きと無縁ではない、というなかなかに自分好みのテーマなのですが、どうにも中途半端な印象を受けました。一旦は社会の動きを制したキャスターの喋りが抽象論議に向かうことやいんちきなテロ集団が、真剣さを薄めています。 華を添えるはずの浮気話も、予定調和と当事者が言うとおりの薄っぺらさ。 生じた困難さを打開するために暗殺って、ここまで来ると、製作事情に何かあったのではと勘ぐるレベルです。暗殺者二人はあの後どうなると想定された計画なのかを考えると、リアリティは薄まるばかりです。 まあ、飽きずに最後まで見られましたけどね。 【傲霜】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-08-25 09:48:18) |
41.自分の思い通りに世間が動くことで、神にでもなったかのような錯覚をしてしまい、気づかないうちに人としての常識から逸脱してしまっている。。。この映画は極端な例だと思いますが、テレビ、マスコミ業界に限らず、政治家や官僚、成金社長はみんな似たようなもんじゃないでしょうか。 日本人ってそういったものに特に踊らされやすい感じがするので、日頃から気を付けたいです。 全然関係ないですがフェイ・ダナウェイってどこが美人なんですか? 【マー君】さん [DVD(字幕)] 5点(2016-08-14 14:21:01) |
40.けっこう古い作品ですが視聴率を巡っての醜いドタバタは現在の日本に通じるものがあります。 30年前にテレビの現状を予測していたというよりは、30年間経ってもテレビのあり方自体は進歩していないということを感じさせられました。 今の日本のテレビ業界は相当迷走してますので、この作品自体のインパクトはあまりなかったです。 下手すれば現実のほうが酷いでしょうから。 主人公にはまったく同情できませんでした。どこか朝番組のフリーキャスターに重なってしまったので・・・ 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-12-01 16:18:22) |
39.《ネタバレ》 かなり前の映画だが、視聴率至上主義の弊害は今も同じ。 「やらせ」が露見するなど常につきまとう。 中立性や客観性を失い、恣意的だったり偏向してたりすると、とんでもない方向に大衆を扇動する危険性も。 テロリストの登場やラストの暗殺など誇張されてはいるものの、テレビの持つ根本的な問題を提起している。 ただ、今はそうしたテレビに見切りをつける人もいてネットや他の媒体の影響力が増しているので、当時よりもインパクトは薄れているようだ。 その社会性は別としてストーリーは乗り切れず 、W・ホーデンとF・ダナウェイの不倫シーンは興醒め。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-10-31 00:27:50) |
38.《ネタバレ》 基本的に悪くないんですが、ビールの出ている番組は、ほとんどその出演シーンしか出てきません。そのためにリアリティが削がれてしまっています。ルメット監督によると、本作は「テレビ業界の内実を暴露したルポルタージュ」だそうですが、これでは大幅なマイナスでしょう。マックスとダイアナが引かれあったのも不明で、最後でマックスにダイアナを通してテレビ批判させるためだとしか思えません。非人間的な女性を用いた批判はストレートすぎて、かえって引いてしまいます。テロリストと手を結んだのも、業界のダーティーな面を捕らえたのかもしれませんが、最後の決着をつけるためではないかと思えてしかたがありません。テロリストがいちいち契約書をチェックするのは面白いですが。 あとは、会長が「国家よりも会社が重要」と説くあたり、予見的で興味深いです。しかもそれで洗脳されたビールが演説をぶち始めると、視聴率が下がり始めるというのが面白い。これは現代でも通じるところかもしれません。 本作最大の不満は、問題をテレビ制作側だけに絞ったところでしょう。しかしテレビの視聴率というものは、当然視聴者が必要です。つまりテレビに踊らされる視聴者にも問題があると思うのですが、そのあたりは深く追求されていません。窓を開けて次々と叫び出す人々はそれを象徴しているわけですし、かなりインパクトのある場面ですが、結局テレビの影響力の大きさを描くに留まっています。それに比べて最後のテレビ(ダイアナ)批判は容赦なく、テレビが諸悪の根源だと言わんばかり。視聴者=映画の観客に気を使ったかのような構図は生ぬるく、一面的にすぎないと感じました。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-07-08 20:51:25) |
37.《ネタバレ》 唐突なエンディングはニューシネマ時代を感じさせますね。ルメット監督らしい人間模様の描き方は重厚でかつ皮肉的。TV視聴率に一喜一憂する「業界人」たちをF・ダナウェイはじめ多くの実力者達が熱演しており見応えがありますね。でも肝心のTVショーの内容がちょっとピンと来ない…当時のアメリカの世相を反映してるんでしょうけど。。。ソコラへんがいまいち乗りきれなかったかなぁ。そんな印象でゴザイマス 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-01 09:05:46) |
36.今から30年以上も前に現代のTVの情勢を危惧した先見性が素晴らしい。現代のTVは、完全な視聴率至上主義になっていて、数字を出す為ならやらせも厭わない状態です。この映画に出てくる登場人物はほぼ全員狂っていて、TV業界の異常性を現していると言えます。この映画で起きた出来事がこれから先ないとは言い切れない部分にTVの怖さを感じさせますね。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-01-27 00:54:43) |
35.フェイ・ダナウェイが妖艶でした。人物の描き方が濃ゆく、みんな人間臭く、深いです。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-10 11:14:29) |
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34.ごめんなさい、正直ピンとこないのです。番組を下ろされることになったキャスターが、精神に異常をきたし、常軌を逸した言動を繰り返して、逆に出演番組の視聴率がウナギ登りになっていく・・・、というオハナシなのですが。しかしこの番組、ちっとも面白そうじゃないんだけどなあ。この辺りからしてどうも誇大妄想的に感じられちゃう。もっとも、作品の主眼はこの番組を描くことではなく、その背後にうごめく人々の姿を描くことの方に置かれている訳ですが。いやどうせテレビの裏側なんてそんなもんだよね、と誰しもが訳知り顔に言いたくなる、でも結局はテレビに乗せられてしまう。そう言えばこの映画自体も、“惨劇を報道するニュースショー”で締めくくってみせるあたり、「この作品だって“ショー”なんだよ、見世物なんだよ、作りものなんだよ、“裏側を描いた”この作品を観たからといって真実を見抜いた気になっちゃいけないよ」と警告しているかのような。 ところでこの作品で「時の人」となるキャスターは、ファナティックなキャラで、そういう人がカリスマになるってことがピンとこない点でもあるのだけど、妙な人物がカリスマとなって社会に君臨しちゃう、ということ自体の恐怖というのは、むしろ今の方がずっと大きくなっている。それは多分、カリスマ本人よりも、その信者の発言力が、このネット時代において極めて強いものになってしまっているから。野沢尚の『砦なき者』なんて結構リアルに感じてしまう。この『ネットワーク』という作品は、仕掛け人たちが、自身が振り回されつつも事態を何とかコントロールしちゃうオハナシだったけど(ブラックなオチが待ってるんだけれど)、これからは、もう真にコントロール不可能な時代が待ち受けている。のかも知れない。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-17 00:32:19) |
33.《ネタバレ》 大物役者揃い踏みによるブラック・ジョーク作品という感じ。やや冗長か。かなり昔に見た「トゥルーマン・ショー」を思い出しました。しかし70年代ならいざ知らず、今のテレビを前提にすると、ずいぶん違和感があります。キャスターと呼ばれる人が生半可な知識で何をわめこうがほざこうが、あるいはリアルタイムで射殺されようが、視聴者は「『怖いね』と言ってディナーを続ける」(「ホテル・ルワンダ」より)だけでしょう。それもテレビ画面ではなく、誰かがupしたYoutubeの画面を見ながら。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-03-24 18:13:00) |
32.「ネットワーク」というタイトルで描かれている舞台がテレビ局ということに違和感を覚えてしまった。 それくらい、「ネットワーク=テレビ」ではなく、「ネットワーク=インターネット」という構図が今や一般化したということだろう。 それは言い換えるならば、この映画で描かれる「狂騒」が、現在のインターネットが取り巻く世界においてまったく同じように当てはまるということだと思う。 故に、この映画が描き出す可笑しさや恐ろしさは、色褪せることなく強烈なインパクトを保っているのだと思う。 社会派の密度の高いドラマを数多く生み出してきた巨匠シドニー・ルメットの監督作であるという情報だけを持ってこの映画を観始めると、大いに意表をつかれると思う。 リストラを宣告された老キャスターが、自暴自棄になって放送中に自殺を宣言することから始まる狂騒。 視聴率とそれに伴う利益に振り回される群像劇は、序盤はコメディのようにも見える。 しかし、徐々に破綻していくそれぞれの人間性に対して、次第に笑えなくなってくる。 キャラクターとして目立つのは、老キャスターを演じるピーター・フィンチで、自殺宣言から端を発して視聴率という魔物に見出されるように徐々に狂気じみてくる様は強烈だった。 しかし、この映画が巧みなところは、狂っているのは必ずしも彼だけではなく、実は登場する主要キャラクターの全員が狂気に蝕まれているという人間描写だと思う。 数字が取れると分かれば即座に老キャスターを番組の顔として祭り上げ、一転視聴率急落により危機を覚えればキャスターの暗殺を淡々と決定するテレビ局上層部の面々のやり取りは、そういう蔓延した狂気を最も如実に表しているシーンだった。 そして、最も人格者に見えるキャラクターにしても、実は非常に愚かしく描かれており、彼らが生きる現代社会の病理性が、映画全編に渡って表現されていると思った。 少々強烈な風刺劇として気軽に見ることも出来るけれど、ほんの少し深入りして見てみると、そこには今の社会にも直結する危うさが満ち溢れていて、怖くなる。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-11 01:50:15) |
31.2011.12/7鑑賞。もう一つ好きになれない。前半のニュースキャスターが復活し人気者に成るまでは良かったが,新たに過激派の武装テロリストの犯行ビデオ等に至るとついてゆけない。盛り沢山過ぎる。でも実力派俳優たちの競演にはビックリ!! 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-07 22:43:25) |
30.《ネタバレ》 脚本演出編集どこをとっても古さを感じさせず、シャープでエッジーでかっこいい。 35年前の話だということが面白さを全然損なわない。 TV業界、ひいては資本主義経済、マネーメイクスセンスの世界を鋭く批判した作品です。 あえていうなら、ウィリアム・ホールデンとフェイ・ダナウェイのロマンスが…分別ある愛妻家のマックスが、妻を捨ててイカれたギョーカイ女に走るところのへんが…ちょっと説得力に欠けるかなあ。 ダイアナの魅力に逆らえず自ら誘いをかけていくマックスが、己の矛盾に髪をかきむしってもだえる場面とか、必要ないでしょうかね。そんなんヤボというものかな。 でもなんか飛躍しすぎ…キミの書いた脚本に乗っかっているというふうに説明してますけども、私には具体的にいつどこで何がマックスに一線を越えさせたのかがよくわからない。 とこだわるのは、この話は誰が主人公なのかはっきりしない(もちろん、意図的にですが)ようになっているわけで、その中で強いていうなら最もマトモな人物であるマックスが観客のよりどころになるからです。このイカれた登場人物たちの中で、百歩譲って誰にならなれるかといったら男も女もマックス・シューマカーしかいないですよね。 ともあれ、50年後にも見てもらえる、価値のある一品。 *クレジットにジョン・カーペンターの名前があったけど…別人? 【パブロン中毒】さん [地上波(字幕)] 9点(2010-06-11 22:15:49) |
29.《ネタバレ》 70年代を代表する大芝居映画です。出ている役者がみな濃厚な演技をこれでもかと見せつけてくれますが、やはりP・フィンチのキ○ガイ演技には背筋が寒くなります。アメリカには実際TV伝道なんて番組が実際あるくらいですから、預言者ニュースキャスターがいてもおかしくないかも…。F・ダナウェイも節操のなさと安っぽさ加減も絶妙で、こんな演技をしちゃったらその後の彼女の芸歴が落ち目になったのも止むを得ないでしょうね。全体としては寓話なのですが、ここまでユーモアもなくストレートに押しまくられると、観終わって疲労感が残ります。そう言えばこの映画、ニュースショーのテーマ以外に劇中で音楽が全く流れないんですよ。ほとんど密室劇と言える『未知への飛行』でも使われた手法ですが、あまりに役者たちの演技が濃いのですぐに気がつきませんでした。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-04-14 02:41:45) |
28.《ネタバレ》 悲劇とも喜劇ともいえる作品。 本作のような社会派映画を独特かつパワフルな作品に仕上げたシドニー・ルメット監督はやはり素晴らしい監督だ。 視聴率に振り回されるテレビ関係者たち、テレビに振り回される視聴者たちを鋭く見事に描き出されている。 テレビによってムーブメントが形成されていく様は圧巻であり、ニュースも何もかもショー化していき、より過激になっていく様も恐ろしい。 いったん動き出した歯車は留まることを知らず、テレビという魔物が“怪物”を産み、“怪物”を産んだ当事者すらコントロールできなくなる。 そのような“怪物”を止める手段すらもメディアの道具にしてしまう辺りは“悪い冗談”としか思えないが、こういった一連の冗談は、もはや“現実”のものとなっているだろう。 カメラに映された悲劇的な事故や事件は、視聴者の注目を集め、繰り返しメディアで放送されたり、視聴率のために過激な“ヤラセ”や“煽り”が横行しているのも周知の事実である。 また、登場人物のほとんど全てが叫び、怒鳴りつけているのが印象的だ。 5人がアカデミー賞にノミネートされ、2人が受賞しているのは伊達ではない。 素晴らしい演技合戦が見物となっている。 個人的には、ピーター・フィンチが豹変して、完全にイってしまった演技が気に入った。 本作において、やや違和感があるのはホールデンとダナウェイの恋愛エピソードと思われるが、個人的にはこのエピソードは本作にとって必要不可欠なものであると思われる。 仕事に追われるあまり、恋愛を含めた“人間性”が欠如していることを端的に表しているエピソードだからである。 しかし、全体の流れから、やや浮いたような展開になってしまい、しっくりと来ないようにも感じられる。 この点に関しては、やや不満が残るところでもあり、上手くフィットするように調理ができていれば、より傑作として後世に語り継がれただろう。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-11-21 22:08:51) |
27.誇張されている事を差し引いても、損か得かでしかモノを考えない心貧しい面々がギャーギャー喚き立てる不毛さが鬱陶しくてたまりません。輪をかけて鬱陶しいのがウイリアム・ホールデン演ずる人物、その言動に失笑しっ放しでした。 |
26.ツッコミどころ満載だしだれるところもあったが、あのラストはインパクトに残る。この業界の怖さは伝わりました。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-05-26 20:33:12) |
25.《ネタバレ》 「テレビに映るものが全てではない。テレビは何でも作り出せる。」と言っているキャスターに視聴者が同調する。ここがミソなのだが多少軸がぶれていたような、要素を詰め込みすぎたような印象。ラストも多少は大げさな気はするが、ニューシネマ期の作品としてみる価値はあるし、ピーター・フィンチの怪演は見もの。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-05-13 22:44:03) |