1.《ネタバレ》 『片腕マシンガール』と何処が違うの?と問われると、正直答えに窮します。何も違わない。どちらも正気の沙汰とは思えぬ映画です。『片腕~』に7点を進呈した自分ですが、本作にも同程度の点数をという気にはなれません。悪フザケが過ぎました。必然性のない指の詰め合いにも呆れましたが、一番の問題はピストルの弾を素手でキャッチする件。バカアクションというより完全にコメディの範疇。コレをやられると、全てのアクションが茶番と化してしまいます。バカでもアホでも構いませんが、茶番はいけません。何となくね。このおふざけを成立させるためには、言い訳が必要と考えます。本作の前身となる『やくざハンター』の予告編を観たところ、ピストルキャッチの特訓らしきシーンはありました。これも一つの言い訳。また『巨人の星』の大リーグボールだって打ち返されたように、必殺技は無敵ではいけないのです。致命的なウィークポイントなり、敵のボスキャラ(本作でいえば小嶺麗奈)にも同程度の秘儀がないとパワーバランスが取れません。それほどまでに、ピストルキャッチは法外でした。最後に主演の亜紗美嬢について。美形というワケでも、スタイルが良いワケでもありません。特別アクションが切れるワケでもない。でもワイルドな雰囲気は絶品でした。目つきと声がいい。殴り込みをかけるシーンでの啖呵「やくざハンターズ参上!」に痺れました。流石にこの手のアクション映画の場数を踏んでいるだけの事はあります。彼女に+2点の価値はあるかと。『やくざハンター』を鑑賞済みだと、また印象は違うのかもしれませんが、一見の客としての感想はこんなところです。