2.《ネタバレ》 冒頭、まず怪我の心配をする姿勢に感動。
これは泣かされると覚悟しました。
当時のことを知る人は少なくなってしまっているんでしょうけど、こうやって映像化して語り継いでいくことは大切なことのように思えます。
派手な演出はないけど、助け合いの精神を実直に描いた名作に仕上がっているんじゃないでしょうか。
ここまでの大騒動ではなかったとしても、当時の日本ではあちこちでこんな出来事があったんじゃないかと想像してしまいます。
戦後の日本が平和国家として歩んで来られた理由がよくわかります。
この作品のロケはすべて佐渡島で行われたとのことで、二重の意味でいい話だなと感慨深かったです。
村民役のエキストラや撮影に使用された衣装や小道具の提供など、島の人たちが全面的に協力して撮影が行われたというのが感動的。
しかも、滑走路の石も島の人たちの手作りだったなんて、それ自体が後世に語り継ぎたい感動物語になってますよね。
当時の助け合いの精神が現代にも繋がっているんですね。
そういった作り手の気持ちが作品にリアリティを与えて、素晴らしい作品になっているんだなと改めて納得しました。
そして、ラストの集合写真の真ん中に主演の比嘉愛未が納まっていて、映画的にはこの並びになるよねぇとか油断してたら、そこにオーバーラップしてくる当時の写真の真ん中にもモデルとなった女性の姿があり、思わず涙が溢れました。
実話だって知ってたはずなのに、ああ本当にあったことなんだなぁってしみじみと感涙しました。
作品を見る前にこの集合写真を見たとしても何の感情も生まれなかっただろうけど、作品を通して見る集合写真には当時の人たちの様々な想いが詰まっているように感じられました。