7.素晴らしい映画としか表現のしようがありませんでした!序盤早々から結末に至るまでほとんど文句のつけようがなく、本来、映画とはこういった美しく完成度の高い作品のことを指すべきだと感じ入るほどでした。ストーリーと映像表現は大変美しく、ホラー&サスペンスのベールをまとっていて実は。。という話の転換も非常にスマートで素晴らしい。ロケーションも最高に美しくて最小限かつベストなキャスティングと相まって、どの場面を切り取っても芸術的で美しくまとまっていました。(まるで絵にかいたように!)
ネタバレ厳禁なのでほとんど何も書くことができませんが、序盤最も盛り上がる銃撃シーンから暗転して6か月が過ぎる演出など、ストーリーの運び方が非常に巧みです。さらに鏡を含め多数の伏線が効果的に扱われていて、6か月の間に一体何が起きたのか?奇妙な掟の理由は?(掟というより彼らの中で話し合った独自の決め事)など、恐怖心と共に色んな部分に興味が湧く展開は本当に文句のつけようがありませんでした。そして、そのまま自然な形でアリー(アニヤ・テイラー=ジョイ)の視点を通し「our story(日記)」が語られるシーンには心底感動します。不覚にもアリーの涙と共に私もウルっとさせられてしまいました。(天候の変化も非常に上手く機能しています)
一点だけ、他の方もおっしゃっている通り、殺人鬼である父の扱いが惜しいと感じました。アリーとの絆を深めるという意味では今回の決断で正解だったのかもしれませんが、全てが幻想だったという流れのほうがより素敵だったかもしれません。
深読みせずに鑑賞したほうが100倍素敵な映画なので、素直な気持ちで鑑賞することをお勧めいたします。予告動画もNGだと思われますので、出来るだけ予備知識無しで本編に直行してください。久しぶりの大当たりでした!