1.《ネタバレ》 エンドクレジットを眺めておりましたら、原作:『恋愛シミュレーションアプリ』なる文言が。なるほど、道理で無茶な演出があるワケです。相手を指さして『ダウト!』とか、失礼にも程があります。私ならそのカワイイお指、へし折っちゃいますよ。なんてね。
占い師に誘われて参加した一泊二日の婚活パーティ。主人公にアプローチをかける男性は10人です。年収1000万円以上の高身長イケメン揃い。このあたり女性向け恋愛シミュレーションゲームの要素が色濃く投影されています。そんな恋人候補のうち、実に9人は嘘つきで、残り1人が運命の人だそう。運命云々は抜きにしても、地雷率の高さは異常であります。謎解きミステリーの側面もあるようですが、主人公は大した推理もせず次々と嘘を看破していきます。本格ミステリーを望む気はありませんが、それにしても大雑把な処理でした。ちなみに各人の嘘とは「マザコン」「既婚者」「アイドル好き」「DV」「婚姻歴」「極道」「借金」「ストーカー」「結婚の意思なし」「結婚詐欺師」でした(あれ?10個ある)。「死んでも無理」「犯罪」案件から「隠さなければよかったのに」までレベルは様々ですが、個人的に見過ごせないのが「アイドル好き」でした。婚活パーティの場で聞かれてもいないのに「アイドル好き」を公言するのは普通に馬鹿。ガチ恋ならいざ知らず、常識的なファン活動なら全然問題ないでしょうよ。と抗議したいところですが、奥さんから「年間3回まで」と釘を刺されているLIVEに年5回も6回も遠征していた私が喚いても何の説得力も無いのですけど。ちなみに「アイドル好き」はその後「拉致監禁犯」に進化したので、主人公が奴を切り捨てた判断は正しかったことになります。
過去の恋愛経験から「嘘。ダメゼッタイ」だった主人公ですが、「相手を思いやる嘘もある」と宗旨替えした模様。今回のケースがそれに該当するかどうかは要審議ですが、どんな嘘も絶対悪とする価値観がしんどいのは確かです。いずれにせよ、年収や職業といった外的条件だけでなく、価値観の擦り合わせは結婚生活では必須条件なので、その方を選んで正解だと思います。お幸せに!