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さがす

[サガス]
2022年上映時間:123分
平均点:7.35 / 10(Review 17人) (点数分布表示)
公開開始日(2022-01-21)
ドラマサスペンス犯罪もの
新規登録(2022-01-31)【Yuki2Invy】さん
タイトル情報更新(2023-11-29)【にじばぶ】さん
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監督片山慎三
キャスト佐藤二朗(男優)原田智
伊東蒼(女優)原田楓
清水尋也(男優)山内照巳
森田望智(女優)ムクドリ
松岡依都美(女優)蔵島みどり
品川徹(男優)馬渕
康すおん(男優)
脚本片山慎三
高田亮
配給アスミック・エース
あらすじ
大阪の下町で父親の智と二人で暮らす女子中学生の原田楓。定職に就かず情けない生活を送る父親と、自らの意志をはっきりと示せる娘。日頃から諍いは絶えないながらも、仲睦まじく暮らす二人だった。そんなある日、「指名手配中の連続殺人犯が居た。捕まえたら300万貰える。」という言葉を残し、智は行方不明となってしまう。警察や学校に相談しつつ、自ら父親の行方を捜そうとする楓は父親が働いていた日雇いの現場を訪ねるが、そこに居た原田智は別人だった。その男は一体誰なのか?そして父の行方は?
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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1
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17.《ネタバレ》 胸糞な展開やエグい描写で心を搔き乱す映画を私はあまり評価しません。エンターテイメント上のテクニックを感じないから。吊り橋効果を利用した興奮や感動に興味はありません。そういう意味で、私は園子温監督作品を好みませんし(いつも引き合いに出してすみません)、本作もそんな映画の類かと思われました。しかし観終えて予想は見事に裏切られました。刺激的な要素は物語を紡ぐ一要素でしかなく、本作の本質はミステリーであり、そして何より親子愛を描いた濃厚なヒューマンドラマでありました。おそらくラストは近年の邦画史に残る名シーンと思われます。父と娘が卓球でラリーをしながら言葉を交わすのは僅か5分ほど。言葉のひとつひとつ、表情、空気と間を噛みしめ、2人の心を読み取ってください。パトカーのサイレン音に「お迎えが来たで」。いつもの軽口に重力が発生する異空間。私は父の立場に我が身を重ね、切なくて、やるせなくて、いたたまれませんでした。しかし救いはあります。我が子は何と立派なのかと。楓はまだ中学生。普通は真相を知っても金縛りでしょう。然るに彼女は父と堂々と対峙し、その非を咎めました。残酷です。無慈悲です。でも彼女は正しい。正しい子に育った娘を誇りに思わぬ親は居ません。「うちの勝ちやな」娘の勝利宣言は、まさに子が親を超えた瞬間でもありました。父が感じたのは嬉しさと寂しさか。それはこんな修羅場にあっても変わらないと思います。礼儀や躾はイマイチだけど、それを補って余りある強い魂を楓は持っています。
どの役者さんも文句なく素晴らしく、満遍なく褒めたいのですがキリが無いので一人だけ。となると、私的にはやはり佐藤二朗氏に言及したい。クセが強い独特な演技スタイルは福田雄一コメディで脚光を浴びていますが、本作のようなシリアスドラマにこれほどマッチするとは驚きでした。本当に素晴らしかったです。今まで色物系キャラクター俳優との認識でしたが、大変失礼いたしました。見方を改めます。超一流の実力派俳優で間違いありません。大拍手です。
目隠シストさん [インターネット(邦画)] 9点(2022-08-04 14:28:44)(良:2票)
16.《ネタバレ》 「岬の兄妹」は未見なので先入観ゼロでの片山慎三監督作品鑑賞でした。

父子の愛情と連続殺人の異常心理を巧みに組み合わせ、ミステリ―風味のサスペンスに仕上げた本作、見事です。

智の行動や言動は終始リアルで、佐藤二朗氏の不安定に揺れ動きつつも次第に確信的に行動するようになっていく演技は、恰もドキュメンタリーの如く感じさせられてしまう様な真に迫る名演ですね。

娘役の伊東蒼さんもまたしかり。父の姿を追う行動や言動は些か芝居じみた部分も感じられなくはないのですが、それは脚本や演出の問題であって、演じ切っている彼女自身は見事としか言いようがないところです。特にラストの卓球シーンは、一人の薄幸の中学生が地に足の着いた一人の人間に成長していく姿を感じさせてくれます。

山内役の清水尋也さんも存在感が強烈です。序盤のシーンで作業員のひとりが彼の眼から受ける危険なイメージについて話していますが、まさにその通りに感情の消え失せたガラス玉のような眼をした演技に、思わず本作のモチーフであろう座間市の事件の犯人を想起してしまいました。

脇を固める俳優さん一人ひとりの演技も含め、鬼気迫る優れた演技が本作のテーマを観る者に叩きつけて来るような緊迫した2時間でした。

ただ、父子の愛に関しては十分に語ってくれているものの、モチーフとなっているであろう事件と同様、主犯者の(非)人間性については特に深く掘り下げられることはなく、メインテーマではないのかも知れませんが、この狂気とは一体何であったのかをもう少し語って欲しかった、というのが正直なところです。

そのあたりに不完全燃焼感が残り、1点減点させていただきました。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(邦画)] 9点(2023-08-27 22:30:41)(良:1票)
15.《ネタバレ》 素晴らしい映画。まず、映像の色調が素晴らしい。きちんとシリアスな話をしますという監督の姿勢が伝わってくる。巧みに時系列を交差させながら最後までまっすぐに進んでいく脚本。エンターテイメント性も十分に持たせながら最後の最後に真っ当な楓の心で作品世界を厳粛な色に染め上げている。減点のしようがないと言いたいがひとつだけ。楓は山内のジャージと父の携帯を奪い取ったのだから、その時点で警察に駆け込めば山内の指紋もDNAも採取できたのではないか。山内は8人殺害の重要指名手配犯なので、いくら子供の訴えでも山内の指紋がでれば警察は全力で山内と原田智の行方を捜したはず。聡明な楓がそうしなかったことで話の説得力が減じてしまった。すいませんマイナス1点。
ブッキングパパさん [インターネット(邦画)] 9点(2023-07-15 14:03:46)(良:1票)
14.《ネタバレ》 役者の演技は、まあ上手く演じていたものもあるので悪く言うつもりはないが、

監督、脚本らの連中は、このフィルムで何を伝えたかったのか。
週刊誌レベルで騒がせた題材を色々と組み合わせて、ストーリーをつくり映画にして
何を伝えたいのか。単に、金儲けの仕事ですか。

この映画で、西成の貧困層、殺人者、被害者、病気の患者、看護者、それぞれの生きざまが描けたか?
どれもいい加減な程度で切り貼りして、つまらないストーリーに仕上げている

監督、脚本の連中は、何を伝えるために映画を製作しているのか。小手先に頼るな
cogitoさん [インターネット(邦画)] 2点(2023-06-15 14:31:29)(良:1票)
13.《ネタバレ》 昔、座間市で自殺志願者を殺していた事件ありましたよね。それをモチーフにしたサスペンスです。大阪を舞台にしてるのですが、自分が関西人だからか、メチャ、リアリティを感じました。役者陣の演技も素晴らしく、人物像の説得力ってゆーか、こーゆう人いそう感が凄かったです。目の色が変わると言いますが、後半の首を絞めるシーンでは役者の目の色が、ボーっと観てる僕にでもちゃんとわかるくらい、CGとかじゃなくて、演技で、ほんまに変化するのを目の当たりにしちゃいました。まさに迫真の演技。あと、ナイフを自分に刺すシーンのリアルさときたら、あーた、ほんまに刺してる感があって、痛さがこっちに伝わります。殺人犯の人物像もエグくて、死体に白い靴下をはかせて自慰行為とゆう、こーゆう犯罪者がよく持ってる歪んだ性もちゃんと描いててゾゾゾ。他にも卓球をずっと続けながらの会話とか、トイレでの突然の感情の噴出とか、各シーン自体に迫力あり過ぎて、完全に映画の世界に心を持っていかれちゃいました。特に中盤の妻の介護シーン、容赦なく観てるこっちの心をエグってきて、観るのが辛いんだけど、先が気になり観るのを止められないってゆう地獄。ありがとうございました。
なにわ君さん [インターネット(邦画)] 10点(2022-08-04 12:15:50)(良:1票)
12.《ネタバレ》 監督と言えば当然、かの問題作『岬の兄妹』しか観たコトなかったのですケド、アレはま~極度に強烈な映画でしたので、そのパーソナリティとゆーのは(1作観ただけでも)ビンビンに伝わってきましたのですよね。すなわち、社会の暗部や人間が秘める闇、だとかいったごくダークなモノを、ソレこそ取り繕うコトも無くダークでネガティブなままにフルスイングで叩きつけてくるかの様な…と言いますか。でも、その中にも実はごく善なる人間性も描き込もうとはしてる…のカモ…と(仄か乍らに)感じ取れたのも確かなのであって、だから今作、個人的にはかなり期待してたのですね(特にその後者の方に)。そして、まずはその期待した側面に関しても今作は実に好い出来だった…とは、とにかく最初に何より伝えておきたいのです(その面、かなり奥ゆかしいのも確かですケドも)。監督のファンならたぶん必見!というヤツかと思いますね。

ただ、意外なコトに本作は(前述どおりの種々の人間性の描き込みもしっかりとされてゆく中で)全体としてはハード系ヒューマンドラマとゆーよりはかなり純然たるサスペンスとして仕上げられているのでして、そしてその面の出来がまた実に意外なまでに頗る高かった…と言えるのですね。なので、お話の内容についてはレビューで言えるコトが(実は)あまりないのです(=ダマって観て!としか)。と言っても、犯罪当事者の計画が(当初から)ごく精密に考え抜かれていた…というヤツではなくて、その実行過程には行き当たりばったりや偶然も大いに孕むのですが、それでいて終盤の展開運びは明快で鮮やか、かつ抜群のキレの好さを誇っており、率直にとても素晴らしかったです。シンプルに事件ものが好き!という方にも大いにオススメですね(近年の邦画では屈指というレベルで)。
Yuki2Invyさん [映画館(邦画)] 8点(2022-02-03 22:48:57)(良:1票)
11.《ネタバレ》 2回目の鑑賞です(1回以前に観て、なんか印象的で、ただ細かな内容を忘れていたのでもう一回。)。とてもうまくできている映画だと思いましたが、観ていて気持ちいものではないのでこの点数で。主人公の伊東蒼の演技が特に良かったです。あと、何気に同級生の男子も。
珈琲時間さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-10-03 15:36:35)
10.なんかよく分からない映画だなぁと思っていましたが,最後の納得感は得られた.
ただし,好みの映画ではないです.
伊東蒼ってすごい演技するね.
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 6点(2024-08-19 21:59:36)
9.《ネタバレ》 自殺ほう助の事件や、障碍者ホームの事件など幾つか実際の事件を思い出しました。
変態のお爺さんのシーン等は必要でしたかね?
楓役の俳優は良かったと思います。
東京ロッキーさん [インターネット(吹替)] 7点(2024-07-15 11:20:21)
8.冒頭のハンマーの意味ってただのポン・ジュノ監督の母なる証明のダンスのパクリなんですかね。伊藤蒼が胸を見せるシーンで隠しているの、あれはダメでしょう。脱げば熱演だとかそういう古臭いことを言いたいのではなくて、ここで作り手が社会の常識におもねる感覚が見えてこの映画がそういう表現に踏み込む勇気のない規制された中途半端な映画というのがはっきりしちゃってがっかりしたんですよ。子供にそんな役をやらせてはいけないならそもそもこんなシーンを脚本に入れない方がいいですし、それならAVを流すシーンだって必要ないじゃないですか。実際このシーンって全体の構成の中で何の意味があるんですか?男子が鼻血を流すという反応もリアルではなくいかにも漫画的な表現でしかないです。殺人鬼のキャラといい本当に悪い意味で漫画みたいな映画だと思います。話が進むほどリアリティが消えていきます。事前に想像していたのよりライトな作風でドライな会話の噛み合わないずれた感じは確かに面白いのですが、設定が社会派っぽいだけで作中で何らかの社会に対する批判的メッセージも示されずこれではただのエンターテインメントでしかないですね。そのおかげで題材の割りに後味は悪くないのですが、これで本気で介護や安楽死の問題を追究する気があるとは思えません。
Сакурай Тосиоさん [インターネット(邦画)] 5点(2023-09-30 23:54:31)
7.《ネタバレ》 「空白」も観たけど、伊東蒼はすごい女優だなぁ。何でもできそう。ムクドリが森田望智だと終わってから気づいた。この人も素晴らしい。ALSの奥さんの描写は心に刺さる。それがこの映画を、死にたい、殺したいだけの作品にしていない。しかし、あまりにも実際のいろんな事件を想像させ過ぎです。
ラグさん [インターネット(邦画)] 6点(2023-06-04 17:05:16)
6.いくつかの現実の殺人事件をモデルとした人物、モチーフをストーリーの軸としていて重い。
登場人物それぞれがそれぞれ、生き方を"さがす"。
「死にたい」と「殺したい」が錯綜し絡み合い縺れていく中、生々しい人間の在り様で殴りつけられる。
終着点はこれしかないけれども、けれども…。
HIGEニズムさん [インターネット(邦画)] 9点(2023-05-07 19:51:18)
5.最初は全くなんということもない話なのに、途中、正視できなくなった。
悲しいなんて感情ではとても言い表せない、なんとも言えない気持ちだ。
海牛大夫さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-04-07 18:41:34)
4.《ネタバレ》 いやぁ巧いなぁ。
タイトルの「さがす」も、冒頭の失踪シーンを心配する娘からの描写ではじまり、
妻のことがあってからの本当のお父ちゃんを探し出したラストで終わる。
見事な作品。

佐藤二朗も弱さがありそうなキャラで、殺人犯につけいれられそうな感じが出てて、見事なはまり役。
主演男優賞をあげたい♪

島の事件があってから、幸せが訪れたかのような終盤。
あれ?これでいいの?観てる側は、そう思う。
そこに、娘がまた大きく存在感を出す。

凄いです。
凄い監督だと思います。
トントさん [DVD(邦画)] 8点(2023-02-18 21:29:00)
3.久しぶりに近年の傑作邦画を観た。大阪に住んでいて、馴染みの街並みも映るので、親しみもあるが、他の皆さんも言われるように、佐藤二朗氏の鎌倉殿を超えるベストワークだ。断言していいと思う。他の役者もピッタリはまっている。ストーリーも時系列をシャッフルしているが難解ではない。鎌倉殿の13人ファンの私としては、ちょい役で出た康すおん氏と品川徹氏が出演しているのが、嬉しかったなぁ。しかしラストシーンは一発OKだったのか、それともCG使ったのか。どちらにしても心にしみます。素晴らしいかつエグイ作品です。

追記 この映画、家族で見ると非常に気まずいシーンがあります。品川徹おじいさんがでてきて、ご飯食べ出したら要注意。トイレに立ちましょう。そしてじっくり用を足してから、戻って、家族にどうなった?と聞けばいいです。きっと端折って簡潔に答えてくれるでしょう。
代書屋さん [インターネット(邦画)] 9点(2023-01-10 00:04:04)
2.《ネタバレ》 【空白】からの【さがす】。
こちら、吉田恵輔監督作品の【空白】の後に見ることを強くオススメいたします。
なぜなら、2作品について関連性は無いですが、偶然にも前回死んだ娘の生まれ変わりを見ていられるかのような錯覚に陥ることによって、とても得した気分になれます。感動すらいたします。
とにかく、見ていただければ、その感覚は分かっていただけるものだと思います。
なので、出来れば、こちら空白の後に見る事をオススメいたします。

キーワードといたしましては【スーパー】【万引き】【伊東蒼】ですか。そして、結果的には、娘は父親を選ぶ事が出来ないという気の毒なお話となりますか (^_^;
3737さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-11-12 17:25:47)
1.「岬の兄妹」は観ていないのでこれが初片山慎三作品。やはりポン・ジュノに師事した人だけあってそれっぽさが感じられた。重いテーマながらそれだけが売りにはならず、映画として単純な面白さも重視しているようだった。ミステリアスで時にはシュール、暴力描写含めこの映画の持つパワーに飲み込まれていった。佐藤二朗も嵌まったなー。コメディが多い人だが、そのイメージを無理に覆そうというんではなく、むしろ適度に利用してこの空気感を作った。これは成功だと思う。
リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-11-05 17:06:25)
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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 7.35点
000.00%
100.00%
215.88%
300.00%
400.00%
515.88%
6317.65%
7317.65%
8317.65%
9529.41%
1015.88%

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