4.オゾン監督の、ひさしぶりにシンプルにメジャーっぽい造りになっていて、気楽に楽しめる作品。
何よりも、オデット役のイザベル・ユペールの、ヒステリックで大袈裟な感じの演技に魅せられた。このオデットの解釈は、イザベル自身のものらしいが、これがなければ、オゾン監督の他の作品のように内省的過ぎて凡庸な人々には凡庸にしかみえない作品にしあがったであろう。
それにしても、ピアニストのエリカから、このオデットまで演じるというのは、驚嘆の限りだ。 【みんな嫌い】さん [映画館(字幕)] 7点(2023-12-24 15:57:09) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 有名映画プロデューサーが殺された――。豪華な自宅で無残な射殺体となって発見された男。容疑者として逮捕されたのは、売れない若手女優マドレーヌだった。同居人で駆け出しの弁護士であるポーリーヌとともに裁判闘争を開始した彼女は、自分は正当防衛であるという主張を打ち出すのだった。役者志望である自分に大きな役を与えるという餌をちらつかせ、肉体関係を迫ってきた彼を誤って射殺したのがことの真相だというのだ。目撃証言も決定的な証拠もほとんどなかったが、世論を味方につけたマドレーヌたちは瞬く間に無罪を勝ち取ってしまう。そればかりかこの裁判をきっかけに、マドレーヌは一躍人気女優に、ポーリーヌは新進気鋭の若手弁護士としての地位まで手に入れるのだった――。途端に有頂天となる2人。だが、そんな彼女たちの前に真犯人を名乗る旬を過ぎた大物女優が現れる。プロデューサーを殺したのは自分で、無罪を勝ち取り本来有名になるはずだったのは自分だと。地位と名声のために自分が真犯人だと主張する彼女たちのどろどろの戦いが幕をあげる。果たして事件の真相とは?という、ミュージカル映画の名作『シカゴ』をフランスでリメイクしたかのような内容の本作、これがいかにもおフランスって感じのウィットとエスプリに富んだオッシャレ~な内容に仕上がってましたね。ここら辺がアメリカとフランスの文化の違いって感じなんでしょうか。パステル調の色調も何処か舞台のような画作りも飄々と進むスラップスティックなストーリーも、とにかくおしゃれ!何処か百合っぽい主人公女性2人の関係性も見ていて微笑ましい限り(2人でお風呂に入ってるシーンなんてなんともキュートで大変グッド!)。ただ可愛いだけのそんな2人の前に現れる、酸いも甘いも嚙み分けたベテラン女優イザベル・ユペールもさすがの貫禄で見応え充分(てかこれって演技じゃなくて地だったり?笑)。とは言えストーリーに特段驚きのようなものもなく、最後まであまりに軽すぎるしで個人的にそこまで嵌まらなかったですが、なかなか楽しいお話でございました。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2025-04-08 11:21:56) |
2.邦題に ♪私はやってない潔白だ♪ がよぎりました。 本作はその逆で展開に興味が尽きることが無く、イザベル・ユペール登場からは画面に釘付けでした。 冷静に考えれば「そんなアホな~」な結末ですが、充分に楽しめました。 女性の権利云々の件はクドさのないピリッと効かせるもので監督のセンスを感じるところです。 |
1.イザベル・ユペールで引き締まったドタバタ劇でした。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-12-09 22:42:16) |