32.《ネタバレ》 ジョージ・ルーカスという人は、『スター・ウォーズ』シリーズ以外では長編映画第一作である本作と二作目の『アメリカン・グラフィティ』しか監督していないんですね。その記念すべき商業映画初監督作なんですが、正直言って退屈な学生映画のレベル(実際のところルーカスが学生時代に撮った短編がもと)としか言いようがないけど、その映像イメージは71年製作とは思えない斬新性に満ちていると言えます。この若造の才能を見抜いて出資したコッポラはさすがです。でも駆け出しの頃とは言っても、ルーカスがこんな作家性を持っていたとは驚きですね、まるでゴダールが撮ったみたいな感じすらしますからね。でも登場人物が男女問わず全員スキンヘッド、顔面がミラーマスクになっている白バイ隊員みたいなアンドロイド警官などのイメージは、後世に少なからぬ影響を与えているんじゃないかと思います。「これじゃあハリウッドでは稼げない」と賢明に判断して作風をガラッと変えた『アメ・グラ』、そして『スター・ウォーズ』という大金脈を掘り当てるんだから、やはりルーカスはただ者じゃなかったわけです。彼のこの後の作品では“THX”や“1138”が隠しワードみたいに使われているし、これって「初心忘るべからず」という彼なりの戒めなのかな。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-04-10 21:39:12) (良:1票) |
31.《ネタバレ》 ディレクターカット版を視聴。 無機質で構成的な構図で描かれた管理社会ディストピアSF。いちいち絵になるシーンが多々あるのがカッコ良く、面白いです。 ガジェットも凝っていて、登場する車やバイクなどのデザインは今でもイカしていますし、全体的に古めかしさを一切感じません。というかスターウォーズの前の作品とは思えません。あの白い牢獄はなんとも不気味です。自称ホログラムの黒人さんも謎で良いですね。でもやっぱり印象的なのはオナホールマシン。 オチはオチでなんだか悲壮感を表すような終わり方。一体なんなのか分からない所がまたいいです。 ただまぁこのディレクターズカット版はルーカス監督によくある後で手を加えたバージョンで、途中途中CGが加えられてしまっているのには逆に興ざめしてしまいました。 エンタメ性は低いですが、それでも見入る世界観のなかなかのSFでした。 【えすえふ】さん [DVD(吹替)] 5点(2016-07-23 21:58:15) (良:1票) |
30.《ネタバレ》 若きルーカスが、自身の「アーティストとしての偉大さ」を世間に知らしめることになった作品だろうと思う。 この作品を見ると、その才能は「溢れ出る」のではなく「吹き出している」のだと実感する。 30年以上も前に、こういうテーマを、こういう映像で表現した彼は、やっぱりバケモノだ。 けれど、これをプロの仕事と呼ぶわけにはいかない。 それは、これが映画という「興行」ではないからです。 美術館の額の中に飾られた「展示物」。 作り手の、気概も思い入れもパワーも、もちろん大いに感じるけれど、そこには観客が存在していないだろう、と。 ルーカスにとって(「THX」というネームに今もこだわっているところを見ても)愛すべき作品であるのだろうし、同時に、彼の現在の名声の基礎をなした映画でもあるだろう。 でも、俺のような「お気楽映画小僧」(笑)にとっては、そんなこたぁどうでもいいんだ、とそう思う映画なのでありました。 もっとハッキリ言うべきでしょうか。 恐ろしいくらい退屈な映画だと。 あー、ねむ。。。 【とっすぃ】さん [DVD(字幕)] 3点(2006-08-12 01:58:28) (良:1票) |
29.意味ありげな雰囲気を醸し出しているんだろうけど、結局は退屈な実験映画だなと思います。逆に言えば愛を失った管理体制の社会は退屈だというルーカスなりのメッセージなんでしょうか?でもそれだけを主題に短編でもない映画を引っ張るというのは、やはりダルダルな感じは否めません。真っ白な画面がいつまで続くんだというため息が出るような展開が延々続く中で、最後の脱出のシーンが感動的なんでしょうが、さほど主人公に感情移入出来る物語や演出もしていないので「ああそうですか」って感じでした。低予算映画でアイデア勝負的な部分なんでしょうが、退屈なものは退屈。しかも「2001年宇宙の旅」の前に公開されていたらもう少し評価出来るかもしれませんが、やはりルーカスは娯楽作の方が合っていますね。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2006-07-14 11:55:53) (良:1票) |
28.正直、かなり退屈な映画ではあります。ルーカス若気の至りというか、当時まだ25歳だったルーカス、彼はいかにも意味ありげで、誰も作ったことのないような映画にチャレンジしたかったんでしょう。本来は簡単なお話なんですけど、抑揚のない展開、無機質なセリフが理解を拒みます。天の声が「物を買え」と煽りまくってるわりに、完璧な管理社会からはまったく消費の痕跡がうかがえない、それ以前に社会の全体像があまり見えてこない、チンタラ歩くだけのポンコツロボコップからは簡単に逃げられそうなど、設定上のミスもいくつか目につくし。しかし、それ以上にこの映画からはルーカスの才気が溢れ出ています。だだっ広い空間に延々と白のみが続く監獄(マトリックスに影響?)は、本来は狭くて汚いことが恐怖の根幹である監獄のイメージの正反対、そして直線のカーチェイス(マッドマックスに影響?)は、細かいカット割りの中で障害物を時によけ、時にぶつかるという従来のカーチェイスの迫力を覆します。そして「予算超過」と言って追跡があっけなく打ち切られる展開も、本作の雰囲気になかなか合っていますね。「そう来るか」って感じでした。やっぱりルーカスはただものではないのです。そして最近リリースされたDVD。ここに収録されていたドキュメンタリーが、ルーカス30年ぶりの復讐とでも言うべき壮絶な内容でした。60年代にはハリウッドのスタジオシステムは完全に崩壊し、そこからコッポラ、ルーカス、スピルバーグ、スコセッシ、デ・パルマ、ミリアスなど、ハリウッド幕末の志士とも言うべき若き才能が登場してきます。そんな新しい世代がはじめて本格的に製作したのが「THX-1138」なんですけど、本作は出資先のワーナーによって不遇の扱いを受けました。作品を理解しなかったワーナーは映画を勝手に編集し、捨てるように公開し、失敗作の烙印を押されてしまいます。そして関係者が大物に成長した現在、彼らは恨み節全開のドキュメンタリーに、なんと当時のワーナー重役まで登場させています。映画を握りつぶした張本人のインタビューまで収録されているんです。思えばコッポラとルーカスというのは、映画製作よりも映画業界を変えることにその人生を費やしており、貴重な才能を早く枯らしてしまった感じもします。スター・ウォーズがエピソード9まで作られなくなったのもそのためなら、ちょっと惜しい気もします。 【ザ・チャンバラ】さん 7点(2004-10-21 01:33:31) (良:1票) |
27.《ネタバレ》 コッポラが才能を見出した若き日のルーカスの作品とのことだったが、いかんせん名前も知らなかった作品だったので期待せずにみたら、期待しなくてちょうどよかったという出来栄えだった。 もちろん、学生の身でこのような画面構成をうまく撮った作品を一作完成するのはなかなか大変な時代なので、当時の事情を想像するにこれは確かに才能の片鱗を感じる。 しかし、商業的には失敗したと言われる通り、広げた風呂敷が風呂敷のままというか、謎が回収されないまま話が続いていくので、映像表現からルーカルがどのような表現を指向していたのかを楽しむ他なく、楽しみのために見る映画とは言い難い。 とはいえ、一介の映画ファンとして見れてよかった。 高度に管理されたディストピア未来というテーマであれば未来世紀ブラジルの方が全然上だった。 しかし、映像は綺麗だったので、ルーカルという監督はやはりストーリーよりも映像の人間なのだなと感じさせられた。 【よこやまゆうき】さん [インターネット(字幕)] 4点(2024-03-16 21:45:54) |
26.可もなく不可もなく。ルーカスの名前でみた古臭いSF。ウルトラセブンのエピソードの方がSFの魅力がある。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 4点(2019-01-02 18:01:30) |
25.《ネタバレ》 近未来的な白の空間、管理統制された社会、無機質なロボット警官、ラストの無駄のない流れと夕日の前で立ちすくむ主人公の姿、と個人的にはなかなか楽しめる要素が多く面白かったです。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-02-20 15:40:45) |
24.《ネタバレ》 映像にセンスの良さが窺える。現在見てもこの映画の近未来の表現は斬新で魅力的だった。ラストの夕日と赤茶けた大地に立つ主人公のシーンはなかなか衝撃的。急に溢れる強烈な色に、今までモノクロ映画を見ていたような錯覚に陥った。全体を通して主人公には感情移入しにくかったが最後のシーンだけは「ああ脱出したんだなぁ・・・」と主人公とシンクロできたように思う。 しかし、ストーリー自体はやや冗長で退屈に感じるかもしれない。また、追っ手がアッサリ追跡を諦めたり、ご都合展開が多いなどツッコミどころがチラホラあり爪の甘さが見えてしまうのが残念。 【大きな魚】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2010-05-09 01:20:48) |
23.《ネタバレ》 スター・ウォーズファンなので、ルーカスの処女作というだけの理由で鑑賞。 私は『2001年宇宙の旅』の冗長さについていけなくて20分くらいで挫折した人間ですが、観始めてわりとすぐ同じ匂いを感じました。そしてその予感は残念ながら当たっていた。90分弱なのでかろうじて一気に観れたが、120分あったら挫折していたことだろう。 センスがあるのはわかる。70年代に、しかも20代という若さでこれだけの世界観を打ち出せるルーカスはすごい。しかしだよ、もうちょっと話にメリハリあってもよかったんじゃないのかい?…いや、メリハリはあるのかな。ストーリーに感情移入できなくて観客が置いてけぼりになってしまってるのがきついのかな。 強烈な印象を残したのはやはりラストの夕日。あのシーンを希望の象徴ととる人が多いんだろうか? 私には絶望の中、呆然と立ちすくむ主人公に見えるのですが…。 【pb】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-09-26 12:48:46) |
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22.製作年の割には新しく感じる。近未来の雰囲気も良く出てると思う。終盤のカーチェイスも派手さは無いけど結構ドキドキした。だけどストーリーの肝腎なところが何となく間が抜けている気がする。簡単に脱出できる監獄?とか、ぬるい警備体制とか(あの仮面みたいな顔の警備ロボ、全然役に立ってない)。予算超過のため追跡終了には思わずずっこけた。ラストも太陽にほえろみたいになってるし。もう一工夫欲しかった。 【鳥居甲斐守】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-03-06 23:14:52) |
21.ルーカスの初めての作品らしいので期待したが、もう一つ。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-09-04 21:13:32) |
20.《ネタバレ》 ジャケ借りして観たのはいいけれど、退屈でした。最後の急激な色の転換は個人的に好きだけど、それまでの過程がなぁ・・・。 【ヴィン】さん [DVD(字幕)] 2点(2006-05-23 13:23:21) |
19.《ネタバレ》 今見ても悪くないです、むしろ斬新。監獄のシーンなんてのは圧巻です。地面も壁も天井も隔たりがない真っ白な世界。「CUBE」のヴィンチェンゾ・ナタリ監督の作品である「NOTHIG」は、ほとんどこの映画のパクリに思えます。シニカル・コミカルな面もあり(マヌケで弱いロボット警官や理想主義で外に出たがる仲間やホログラムから出てきてクルマをぶつける黒人や予算オーバーで捜索を打ち切るシーン等々・・・)、主人公のキャラがちょっと弱かった(デュバルなのに・・・)とは思いますが、派手なルーカスではないものの、されどルーカスという作品でした。 【ぼぎー】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-05-03 01:34:48) |
18.理解に苦しむ映画だった。ちょっと期待してたのに全然面白くないし、退屈になってしまう。終始盛り上がりに欠け、なんとなく暗い。ルーカスはどういう映画を目指して作ったのだろうかと思った。 【スワローマン】さん [地上波(字幕)] 2点(2006-04-17 23:26:00) |
17.終始非常に退屈で淡々としすぎで意味わからない記号が次々でてくる。 はっきりいってつまんないけどこれキューブに影響されてるのかなぁ。 こんなの一般受けするわけない本当マニア映画。どちらかというとB級映画が 好きだがこちらの色は嫌い。かっこつけてるけど変にださいの。 B級ならB級で馬鹿を突っ切ってほしいのに。 【とま】さん [地上波(字幕)] 1点(2006-02-23 20:20:02) |
16.かなり期待していたのでちょっとがっかりでした。DVDも買うかどうか迷っていたのですが、レンタルで正解。正直眠くなりました。古い近未来SF映画らしい世界観は好きなんですが、話がたいくつでした。 |
15.《ネタバレ》 全体主義SFといい、白い近未来像といい、いかにも70年代で古い事この上ないですが、気にならず堪能できたのが意外。細部にも神経配らせて丁寧に創り上げられた物は、いつ観ても鑑賞に堪えうるもの何なんだなぁ…と思いました。アート性と娯楽性のバランスが絶妙。白基調の世界から一転して赤い大夕焼けへの変換は「ブレードランナー(完全版)」ラストの森林滑空に匹敵する位に好きです。 関係ないですが漫画「BLAME!」は「ブレラン」よりこちらに多く影響を受けてる感じですね。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-06-12 01:13:16) |
14.《ネタバレ》 終始退屈です。クライマックスの牢獄からの逃亡劇すらスリルがあるような無いような。音楽はわざとつまらない物にしたそうで、本当につまんない。画も抽象的で何か訴えたいのかもしれないけど何だかさっぱり分からない。これが分からないのは自分のせいだ、大人になれば分かる筈だとLDを捨てられないで年に一回はプレーヤーにかけて試してるが、今でも分からない。 【リン】さん 2点(2005-02-14 14:27:24) |
13.《ネタバレ》 要するに何だったんだろう…?徹底的な管理社会になった世界がどんなものかというメッセージ的映画?まあ最近近未来映画では最終的に人間が機械に支配されるっていう考えが流行ってるみたいだけど、ここまで冷淡に描写したものは観たことが無い。冷淡すぎて全然話の中に踏み込めませんでした。 唯一主人公が地上に脱出したシーンはちらっと感動しましたが、そこに至るまでにほぼ全滅させられたオレの脳細胞は感動を与える機能すらほとんど残ってなかったようで、まさにあの真っ白な空間で働く人たちのようにオレもとてつもない空虚感でした。 ほんと、自分も放心状態になってしまうぐらい空っぽで虚しく、それに観てるほうもあてられてしまう感じで、ある意味かなり恐ろしい映画です。これから観る人は気をつけてください。いやマジで。 【TANTO】さん 1点(2005-01-27 11:09:58) |