都会のアリスのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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都会のアリス

[トカイノアリス]
Alice in the Cities
(Alice In Den Städten)
1973年西独上映時間:110分
平均点:7.68 / 10(Review 50人) (点数分布表示)
ドラマモノクロ映画ロードムービー
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2008-05-02)【にじばぶ】さん
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監督ヴィム・ヴェンダース
キャストリューディガー・フォーグラー(男優)フィリップ・ヴィンター
イエラ・ロットレンダー(女優)アリス・ヴァン・ダム
リザ・クロイツァー(女優)アリスの母親 リザ・ヴァン・ダム
チャック・ベリー(男優)本人(ノンクレジット)
ヴィム・ヴェンダース(男優)ジュークボックスの傍にいる男(ノンクレジット)
脚本ヴィム・ヴェンダース
挿入曲ザ・ローリング・ストーンズ"Under the Boardwalk"他
チャック・ベリー"Memphis Tennesse"
撮影ロビー・ミューラー
マーティン・シェーファーアシスタントカメラマン / スチール撮影
配給フランス映画社
字幕翻訳吉岡芳子
あらすじ
ドイツ人監督、ヴィム・ヴェンダースの「ロードムービー三部作」の一作目にあたる作品。無職三十男と少女との心の交流を描いたロードムービー。三部作の中でも最も出来がよく、隠れた傑作。ランキング入り間違いなし?!
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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50.これほど台詞が少なく、そして台詞をあまり必要としない映画は始めて観た。この映画は穏やかで美しい音楽や二人の息のあった素晴らしい演技や、数々の綺麗な風景など、台詞以外の部分がとても鮮麗されていて思わず見惚れてしまった。そしてストーリーは有りがちな設定だけど、その馴染みやすい平凡なストーリーは食い入るように観れてしまった。その中でも二人で取った証明写真をアリスが見つめ、笑顔になり、そして女の子らしい格好になったあの場面は、少女の“恋”の芽生えを美しく、そして繊細に描いていた。あの場面は、僕の一番のお気に入りのシーンです。そしてその後の展開は切なさがドッと込み上げてきた。大げさに言えば、片想いの恋をしている時の切なさになんとなく似ている。それほどラストは切な過ぎで、胸が苦しくなる。今も苦しい。この苦しさが消えるのに何日かかるかな?あぁ~苦しい・・・
ボビーさん 10点(2004-09-28 22:57:13)(良:2票)
49.《ネタバレ》 同じテーマでネタも似通っているのに、アメリカとドイツではずいぶんと違った表現になるところが面白いです。お国柄なのか、監督の個性なのか。たぶん両方です。コメディテイストのハリウッド版に対し、こちらは静かな余韻を大事にしている印象で、言葉を変えると薄味でした。表情が読みにくい二人にはあまり感情移入できなかったのですが、警察が母親の帰国を告げて、これでお別れと思った時に募った寂しさには我ながら驚きました。お気に入りのRPGが終わってしまう感慨に似ていました。二人の間には疑似的な親子の絆が出来ましたが、彼女には母親がいます。物語はまだ途上という印象が残りました。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-02-16 13:18:47)(良:1票)
48.《ネタバレ》 よく並べられて語られる“ペーパームーン”と“アリス”だけど、“ペーパー”が大人の男と少女が並列なのに比べて、"アリス”は男の、少女への依存度ぐっと高いのですよね。警察からアリスが逃げてきたときの嬉しそうな顔。"この子に選ばれた”、自らの内面を放浪していた彼にとってこのことがもう決定的な指針となったはず。そんな微妙な心の内を「どういうことっ?」と怒るお巡りさんに説明するのは難しい。最初から最後までテンション高く突っ走る"ペーパー”と違い、こちらは徐々に人間関係が熟成されてゆく感じ。どちらも好きです。
tottokoさん [ビデオ(字幕)] 7点(2013-01-26 16:39:41)(良:1票)
47.うまくいかない者どおしが、寄り添うというお話。互いに歩み寄りすぎたり、歩み寄ることでうまくいったり、あるいは、性的な関係になったりしないところが、よいところ。
ペーパームーンとは外形的なところ以外全く似ていない。むしろ、パリ、テキサスのミニマル版といったところか。
みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 7点(2012-12-01 01:20:01)(良:1票)
46.《ネタバレ》 自然を相手にやたら写真を撮りまくり、訳のわからぬ独りごとを言うフィリップ。別れた女に会いに行っても、彼の話は一方的で相手には通じない。
そういう彼がふとしたことから9歳の女の子アリスと旅するようになった。大人になりきれていないフィリップに対して、この少女はしっかりした面を持っていて好き嫌いもはっきりと言う。母親と離ればなれになってもなかなか弱音を見せないし、アムステルダムでは、オランダ語がわからない彼を逆にリードする。しかし気丈に見えてもやはり少女、唯一トイレに隠れて泣くシーンが印象的だ。
祖母の家を探す旅で二人は少しずつ心が通じ合うようになる。写真を撮ったり、泳いだり、へんてこな体操をしたり・・・。実に心が癒されるシーンの連続だ。
結局は警察に任せておけばあっさりとなのだが、回り道をしたことによって、フィリップも成長したということだろう。
ペーパームーンと比較される映画だが、悪いことはやっていないし、情感漂うこっちの映画が私は好みだ。
ESPERANZAさん [DVD(字幕)] 8点(2011-08-06 13:06:53)(良:1票)
45.《ネタバレ》 ヴェンダース監督の作品では一番のお気に入りです。ちょっと心が疲れた時なんかにふと観たくなる映画です。ちょっと子どもっぽさを見せる大人の男とちょっと大人びた言動を見せる少女の2人旅。2人でスピード写真に収まるシーンが大好きです。今までに僕が観てきた映画の中でもかなりお気に入りのワンシーンです。1枚目から最後の1枚まで、2人の表情が少しずつ微妙に変化し、最後の1枚は2人とも実にいい笑顔になる。2人の旅の心の変化がこのスピード写真の2人の表情の中に表現されていたように思います。その写真を嬉しそうに眺め、大切に鞄にしまいこむシーンのアリスがとても可愛らしかったです。アリスがこの男に抱くほのかな恋心と旅の冒頭、全くの無表情だった男が旅の終着点に向かう最後の列車の車中、実に穏やかな表情に変わっていたのがとても印象的でした。どのシーンも観る者の心に優しく響くとても静かなロードムービーです。
とらやさん [DVD(字幕)] 9点(2009-02-13 23:56:21)(良:1票)
44.《ネタバレ》  未見の方には「ペーパームーン」の亜流と思われがちだが、中年男(31)と少女、モノクロ映像以外、共通点はあまりありません。
 それにしても能書きばかり並べて、気に入らない事の全てを社会や周りのせいにするこの主人公、会社の上司、挙句の果てには元カノの家に押し入って愚痴を吐き散らし迷惑がられ…こんなジメジメした男、日本にもいますよね?(笑)女に絶対モテないナンバー1ではないでしょうか?
 そんな男でもさすがに小さな子供相手にはおとぎ話しかさせてもらえない。
 映画の主観はライターもどきの男側ですが、そんな情けない男相手に小生意気な少女アリスがどう対応していくのか見方を考えると面白さも変わってきます。
 画面いっぱいに映るアリス、たまに鼻なんか弄ったりしながら。おばあちゃんの家を探す気なんか毛頭ないといった表情がたまらなく可愛い。このアリスに魅力を感じないと映画自体失敗作と判断されてしまうでしょう。
 結局二人は自分たちの力ではおばあちゃんの家にたどり着くことが出来ず、警察が加わるのですが、そう考えるとこの旅はいったい何だったのか?…でも間違いなく二人に変化があって…なんだか可笑しくてしかたありません。
 アリス役の女の子は今頃は40代半ばでしょうか、どんな成長を遂げたのか気になるのは私だけではないと思います。
 ヴィム・ヴェンダースは映画とロックが大好きなんですね。
 ラストシーンは「夜の大捜査線」のオマージュに見えました。反対に証明写真のシーンはヴィンセント・ギャロが「バッファロー66」でオマージュしているように感じました。
 それとチャック・ベリーの演奏ですが、あれはDVD「スウィート・トロント」からの抜粋です。
クロエさん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-11 08:35:58)(良:1票)
43.《ネタバレ》 アメリカでのヴィンターの写真には、人の姿がなくただの風景画。そこには彼自身の思いも存在もなく、ただ自分が「それを見たという証拠をとり続けている行為」だけでしたが、アリスと出会い彼女と行動を共にする中で最後には人や自分を映すようになった。その行為は前のそれとは違い、「その場所で人と触れ合い彼の思いが存在した証拠」になっていてその違いは大きいような気がしました。大事なのは身体的な移動の旅より、精神的な移動の旅。そういった面でもアメリカでの一人旅よりアリスとの旅の方がずっと意味があり、彼を変えたのは綺麗な景色でも美しい音楽でもなく、非人間的なテレビを見て育った一人の少女だったのではないでしょうか。
ちゃじじさん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-04 16:14:28)(良:1票)
42.すごくドラマチックな出来事が起きるわけではないんだけど、このほんの数日間が二人の人生にとって特別な時間になることがわかる。無気力で弱い中年男と、身勝手な母親にふりまわされる少女の間に、不思議なくらいに深い共感が絆をつなぐ。アリスが連続写真を眺める場面はいい。似たようなエピソードは他の映画でもあるけど、この映画が一番無垢で、嘘がなかった。冒頭は色彩に欠ける寒々としたモノクロだと思ったが、後半になると白い日差しが中心になった温かいモノクロになる。心にしみわたるような、やわらかくて淡い光がある。 

また、アリス役のイエラ・ロットレンダーがすごく魅力的な空気を持っていた。気が強くてわがままで、でも寂しがりやで健気。無邪気で可愛らしく、だけど微かに女性を感じさせる微妙な年頃でもある。とても美しい子だと思った。フィルが守ってあげたくなるのもわかる。 

優しく、素敵な作品だ。この映画には川原で拾ったきれいな石のような、素朴で手のひらに馴染む柔らかな美しさがある。
no oneさん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-03-17 15:34:49)(良:1票)
41.物語は結末も含めてありがちな設定である。しかし、観ていて飽きない。なぜか?それはこの映画が独特の雰囲気を持っているからである。その雰囲気とはどういうものか、それは私にとってとても曖昧なものである。上空からの眺め、ケーブルカー(?)、車から見えるドイツの街並、フェリーと水面、そういった風景群が体の中にスッと入ってくるとでも言おうか。言葉では説明しづらい。確実に言えることは、私はこの映画に対してとても素直な気持ちでいれるということである。個人的に時間をおいてまた観直す必要有。
はざま職人さん 7点(2004-09-02 23:22:13)(良:1票)
40.船の上、幼い娘を抱えて鼻歌を口ずさむ母親、その娘と見つめ合い微笑むアリス、風になびく髪の毛、カメラを構えるフィリップ。他には何もいらない。もうそれだけで、この心は幸せに満ちあふれるんだ。なんとも健気で、なんとも無垢で、なんとも切ない。これは恋を恋と気付く前の少女の恋だろう。白と黒の映像、口少なげな台詞、優しいメロディ。あったけぇ。その全てがゆっくり胸に染み込んでくる。壮大な風景への開放感と離れ行く列車への寂しさが混在するラストシーンは、恐らく映画史上最も美しい。レンタカー、安レストラン、空港のトイレ、電車がうるさいホテル、証明写真、日光浴の公園...。何気ない光景たちがアルバムのように記憶に残る。きっと大人になったアリスの胸の中で、何より大切なものとして輝くのでしょう。
紅蓮天国さん 9点(2004-05-25 22:53:42)(良:1票)
39.これマジいいよ。いやマジで。もーね、泣いてもうたよ。それも、ドワーッじゃなくてジワーッてくる感じで。アリスとフィリップが、なんか観てて、ホノボノしてるんだけど、なぜかせつなくてジワーッてくる。んで観終われば、感動でまたジワーッてくる。思い出して、あったかい気持ちになって、またまたジワーッてくるねん。都会暮らしの孤独に疲れ果てたフィリップが、アリスと過ごすうちに徐々に癒されていくねんけど、ついでに観てる俺らも癒されるてまうそんな映画。最初は、白黒やし退屈な映画かなって思ったけど、まったく退屈じゃなかったよ。二人のコンビ、ズーッと見てたいって気持ちで逆に終わるのがおしいくらいやった。ちなみに俺が好きな場面は、二人で泳ぎなら相手をののしるシーン。笑い泣きしてもーたよ。都会の暮らしに疲れ果てた人には特にオススメな映画です。
なにわ君さん 10点(2004-05-11 15:43:49)(良:1票)
38.淡々と続いてゆくロード・ムービー。だけどとても心地よい。気楽な一人旅からひょんな事から9歳の少女との旅が始まる。はじめの頃少女がポラロイドでフィリップを写し、“これがあなたの顔よ”と見せた時写ってたのは憂鬱そうな寂しそうな表情をした彼だった。それが少女との旅によってだんだんと彼の表情にも輝きが出てくる。海水浴のシーンは二人ともとても楽しそうだった。少女役のイェラ・ロッドレンダーが又とても良い。わがままで、気まぐれで、子供らしくなくて、だけどとても魅力的。帰りの列車のシーンが特に好き。この旅は二人のこれからの生き方を大きく変えてゆくのだろう・・・。
fujicoさん 8点(2004-02-04 14:05:43)(良:1票)
37.ついつい応援したくなる映画です。普通「子供の涙」をクローズアップする作品が多いけど、今作のアリスは泣かない。母親がいなくなり、辛いのにフィリップには自分の弱さをひた隠す。そんなアリスがフィリップの運転する車の助手席から移り変わる町並みを見ている表情に寂しさを漂わせます、そう、視聴者にだけ本当の表情を見せてくれています。私にとっては愛すべき作品となりました。
旅立ちの日さん 10点(2003-05-19 08:53:33)(良:1票)
36.子供らしからぬ姿と子供らしいあどけなさが入り混じる不思議な魅力を見せるアリスに点数の全てを。内面がノッペリと描かれたフィリップには退屈さしかなく。当たりかもと思ったけどハズレだった残念な作品。
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 5点(2023-01-05 16:40:28)
35.空港で母親の手紙をみた後、普通なら一緒にオランダにはいかないでしょう。皆さんこの人のことをダメ男と仰っていますが、中年毒男の立場からすると、この時点で「聖人」に見えました。私ならとっととどっかに預けてトンズラします。間違いなく。
マー君さん [DVD(字幕)] 6点(2015-09-27 12:55:29)
34.淡々とした流れのロードムービーながらも、主人公と少女の距離感がとてもいい。
ベタなエピソードや演出はほぼなし。モノクロ映像の中に映しだされる風景、彼らのひとつひとつの行動や仕草、表情が、徐々にじんわりと、心に沁みいるような情感を与えてくれる。
ヒロイン役の少女の魅力はもちろん、ラストのカットも印象深く、主人公の心情変化をさりげなく描いた監督さんのセンスが光る映画。
MAHITOさん [DVD(字幕)] 7点(2015-01-15 06:46:43)
33.《ネタバレ》 ベンタースの映画では一番か?
5年に1度くらい見直したくなる映画
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 10点(2014-08-03 19:40:07)
32.アリスが疎ましく思えてしまったこともありましたが、「パリ、テキサス」の方が私には軍配が上がったと思ってしまいました。ですが、今からちょうど40年前のアメリカ、オランダ、ドイツの風景が新鮮で、風まで感じてくるようで、不思議な感覚でした。
HRM36さん [DVD(字幕)] 7点(2013-07-31 15:46:35)
31.上質でセンスあふれる作品でした。二人の関係が少しずつ深まっていく様子が、ジワ~と心にしみていくようでした。そしてアリスがどんどん可愛く見えてきて、ラストは切なかったです。ハリウッド的なゴテゴテした装飾がなく、シンプルな中にもメッセージがぎっしりと詰められていて、作り手のセンスを感じました。
ramoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-16 21:07:25)
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【点数情報】

Review人数 50人
平均点数 7.68点
000.00%
100.00%
212.00%
300.00%
400.00%
5510.00%
648.00%
71326.00%
8918.00%
91020.00%
10816.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.25点 Review4人
2 ストーリー評価 8.66点 Review3人
3 鑑賞後の後味 8.33点 Review3人
4 音楽評価 8.50点 Review4人
5 感泣評価 7.50点 Review2人
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