6.《ネタバレ》 しょうこりもなくまたスカパーを見ている。
SFやホラー系はBC級まで幅広く網羅しているつもりだったが、これは未見。
ちょっと邦題に悲惨さを感じる。原題は原作どおりイカしているのになあ。
ヒロインの髪型や服装に時代を感じる。が、男性にはほとんど時代を感じなかった…。
さて、本作は13年前の凡庸な監督の作品としては、なかなかの出来と思った。
見せ方もそうダサいものとは感じられず、アクションも悪くないと思う。
私は寄生生物のキモさに目をそむけたくなった。触手が、触手がプルプル…。
黒人の友達がカメラ目線で「あいつにだけは寄生されたくないぜ」と言ったり、アンドリューの不自由な足がラストでちゃんと効いてくる、などのあざとい演出はあるが、まあそういったお約束どおりの展開のわりには、飽きさせず、最後まで楽しめる。
何よりサザーランド父の存在感には脱帽した。彼も今では「キーファーのお父さん」と呼ばれるようになってしまって、嬉しいのか淋しいのかどちらだろ。
しかしまあ、父はすごい俳優さんなのであった。エイリアンから「お前は手ごわい人間だ」と言われるに足る人物を、余裕しゃくしゃくで演じきった。
善玉であるにもかかわらず、「この人何か悪いこと企んでいるのでは」と思わせるのは難しそうだ。サザーランド父はそういったキャラに本当にぴったりだ。あの意地悪い目、他人を嘲笑うかのような口元、やー、サザ父の存在感はすごい。
息子役の俳優がイマイチ無名でパンチに欠ける役者さんであったため、なおさら父が強調され、父に始まり父に終わる作品となったのであった。