23.《ネタバレ》 冒頭のお婆ちゃんとの会話が楽しいし、五右衛門風呂のくだりがお茶目で特に可愛らしい。中盤のとらやで寅さんを囲んでの会話や、早稲田大学でのくだり。満男と江戸川の土手での会話…。本作は心に染みるシーンが多かったなと。尖った寅さんも好きだけど、個人的には丸くなった寅さんの方がやっぱり好き。 終盤の由紀ちゃんとの会話、「その人が寅さんじゃいけないの?寅さん好きなのね、おばちゃまが」からの手作りサラダをパクっと食べて、「うん、良い味だ。由紀ちゃんもうんと恋をしていい詩を作んな。」…なんてカッコいいの。 【はりねずみ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-05-31 22:29:36) |
22.《ネタバレ》 シリーズ40作目。邦画が眼中に無かった当時から「…なんじゃこのタイトル?」って思ってました。サラダ記念日って全然覚えてないけど、当時流行ったんでしょうね?私が産まれる前からやっていた寅さんと、流行りモノのコラボに、何か居心地の悪さを感じた記憶があります。 シリーズ50作のタイトルを並べて、観てない人に『変だと思うタイトルは?』ってアンケート取ったら、きっと本作か『寅次郎頑張れ!』のどっちかが1位になると思います。 どうしたんでしょうか?この頃の寅さん。新規開拓に余念が無いのか、ずいぶんと必死さを感じてしまいます。この必死さは、最近で言えば、大御所演歌歌手が、若者にウケてるアニメ主題歌を熱唱しているのを観てしまったような。自分がどの立場で聴けば良いのか戸惑ってしまう、そんな居心地の悪さ。ずっと寅さんを観てきたファンも困ったことでしょう。そして俵万智のファンは…どれだけ観に行ったんでしょうね? 作中の早大生・原田由紀ちゃんが、俵万智の事だったと、後になって気が付きました。 サラダ記念日もそうですが、ドラマとの繋がりを意識して三田佳子に女医さん役をやらせたっぽいこと。長渕・志穂美回もそうでしたね。でもそんな事しないでも、マンネリでも良いから手堅く創るか、創るのをお休みしてもいいのにって、思ってしまうのが私の結論です。 今回のマドンナは老婆=中込キクエと言えるかもしれません。寅さんと良い出会いをして、悲しい別れをしました。ワットくんの話が出てきたのは懐かしかったです。(あ、ワットくんの回は私が変なタイトルだと思う頑張れ!の回だ) 最後、満男の疑問に寅が答えるってパターンが、今後定着してくるんでしょうか? 今回、説明もなく『とらや』が『くるまや』になってたのにびっくり。あとあけみが出なくなって、今後は三平ちゃんがレギュラー化するそうで、ちょっと残念。あけみ良いキャラだったのになぁ。 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-01-28 22:18:33) |
21.《ネタバレ》 ついにサブタイトルでオリジナリティを放棄してしまって、その時点で制作側の志の低下が窺えるのだが、さらに問題だったのは、マドンナの三田佳子の造形から何からが、その2年前の大河ドラマ「いのち」の主人公そのまんまだということ。監督は一体何がしたかったのだろうか?そんなに慌ててシリーズを埋めなければいけなかったのか?●そんなわけで、そのままだったらシリーズ最大の駄作というか愚作となることは間違いなかったのだが、それを大きく救っているのは、何といっても前半のお婆ちゃんとのやりとりです。電球1つがあるだけで、夜になれば座っている空間以外の周辺は全部真っ暗という木造家屋。やっぱり寅さんにはこういう舞台が似合う。小諸の病院への駆けつけシーンも、ああそういえばこのシリーズは、「自分にどうしても会いたいと言ってくれる人がいれば、すべてを放ってでもすぐ会いに行く」という行動の美しさを描いてきたんだなあ、と思い起こさせる。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2021-01-12 01:38:38) |
20.山田洋次監督の作品はあまり好きではないのですが、寅さんだけは別。毎回ワンパターンで、特に何が起きるというわけでもないのですが、あの「とらや(くるまや)」の居間で、おなじみのメンバーが語り合うシーンが出てくるだけで安心できます。 で、なぜか見逃していた本作を初めて見ましたが、やっぱりいい感じ。相変わらずワンパターンで、失恋にすら至らないような顛末でしたが、それで十分。三田佳子は医者役がよく似合います。尾美としのりと三田寛子が大学生役というのが、時代を感じさせます。しかし大学の風景だけは、今とあまり変わらない気が。それはそれでまた問題ですが。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-01-25 02:04:39) |
19.《ネタバレ》 寅さんin早稲田は面白かったな~~、そこで寅さんが披露した話に出てくるワットくん懐かしいね~。唯一のとらやでのガス爆発事故だったもんな~。あ、そういえば「とらや」から「くるまや」に暖簾の表示が変わってた。なんだかどうもいろいろ事情があったようで、ついに40本代目突入で長くやっとけばいろいろあんな~~、とか考えたり。そういう意味でも、寅さんの年齢もあってかマドンナとの恋模様もちょっと変わったかな?と思った一本でゴザイマシタ 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 7点(2015-11-11 17:22:48) |
18.寅さんが恋をしなくなったらもうそりゃつまんないでしょ。 昔のあの腹かかえて笑えるような寅さんが、 なんだか大人(というか年相応)になってしまって、バタバタ感が薄いな。 まあ、そりゃだれだって年とるんだろうけど、そんなことを忘れさせてほしいじゃん。 この先のシリーズが心配になってきだす一作です。 |
17.寅さんシリーズとしてはごく普通の作品だと思う。 前作の終盤で良いセリフが多かったが、今回も後半で「何のために勉強するのか...学のない自分は悩んだ時にサイコロを振って決めるが、大学に行っていればどうしたらいいか自分の頭で考えることが出来る」といううようなやりとりはなかなか考えさせる。 それでも多少マンネリ感の漂う状況を今後どうしていくか。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-10-11 21:03:31) |
16.《ネタバレ》 ○渥美清の死を予感させるオープニングには驚かされた。○マドンナが未亡人というもうやりつくした設定に無理があるかな。○死んだおばあさんとの話や大学での話は印象的だが、全体的にまとまりに欠けるかな。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-08-16 21:22:51) |
15.《ネタバレ》 【おばあちゃんに連れられ一泊 小諸篇。今回のマドンナは三田佳子さん。】 計48作中の第40作。逆算してまだ残り8回もあるのに なんだか最終回でも始まるかのようなしんみりした始まり方に一抹の寂しさを感じてしまった。 そして最初のエピソードとなる独り身のおばあちゃん。寂しい思いで過ごしていながら、最後は家で死にたい わざわざ病院などでは死にたくないといった他人事ではない話。そしてとうとう家を離れることになった時に自分の家をじっくり見つめるおばあちゃん。そんな瞬間を目にし、とても切なく悲しくやるせない思いに駆られてしまった いや、悲しい。。。 果たして女医を演じる三田佳子先生と、ただの通りすがりの旅人だった車寅次郎さんが行った行為は正しかったのでしょうか 後になって考えてみるといろいろ複雑な思いに駆られてしまったこともまた事実です。もうこの家に帰って来れる事はないのだろうと分かっていながら 最後にほんの一目家を眺め 長く暮らした我が家に別れを告げたおばあちゃんの切ない思いとあの表情、きっと忘れられませんね ずっしり心に響いてしまった とても悲しいお話となってしまった今回です。 尚且つ、今回から あけみが居なくなってしまった 別の意味でもとても寂しくなってしまった今回です。でもマドンナとの絡みとそのマドンナとお別れに向かってゆく流れはいつもの如くで十分楽しめました。でもこの作品のMVPは絶対的にあのおばあちゃんでした。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-08-01 23:24:02) |
14.母と娘、おばと姪など、マドンナと寅さんが気になるもう1人の女の子がいる作品って、例えば「寅次郎春の夢」なんかもそうですが、寅さんの絡みが2人に分かれてしまうところがあって今一つ寅さんとマドンナの心の触れ合いが少なくなってしまいますね。 この頃になると寅さんも段々大人しくなってくる。マドンナがとらや(あっ、そうだ。本作から事情があってくるまやに屋号が変わりましたね)を訪ねる。そしてまずは帝釈天にお参りしたいという。寅さんが若い頃なら「ワタシがご案内しましょう!」と尻尾ふって一緒について行くんだけど、源公や三平ちゃんに案内に行かせる。こういう何気ない1つ1つに寂しさを感じたりします。 本作はマドンナとの恋よりも、小諸のおばあちゃんが印象に残りますね。「寅次郎恋愛塾」でも、長崎の五島でクリスチャンのおばあちゃんと人生最後の楽しい夜を過ごしました。僕の好きな寅さんは色々ありますが、こういう時の寅さんもとても好きですね。 そう言えば御前様も珍しく寅さんを褒めてくれました。褒めたつもりは無いんだが…と言いつつも「近頃は金儲けしか考えない輩が増えてきたが、寅のような無欲な男と話しすると心が休まります。寅はこのままでいいんです。」と。時はバブル全盛期。サラリと時代への皮肉が込められています。 「サラダ記念日」って懐かしいですね。作品の中でも所々で詩が挿入されますが、寅さんが早稲田大学を訪ねた時の詩は寅さんの良さがとてもうまく表れています。 「寅さんが 早稲田の杜にあらわれて 優しくなった午後の教室」 【とらや】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2013-10-12 12:43:05) |
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13.今作から実家の「とらや」が大人の事情で「くるまや」へ名称変更してた。調べてみたらこの頃に帝釈天にある「柴又屋」という団子屋が「とらや」に名前を変えてしまい、これでは宣伝になってしまうので止む無く映画の中では「くるまや」に変えたそうだ。商標登録とか出来なかったのかな、残念。ストーリーも、、、寅さんの勢いなし。三田佳子さんがやってた医者ドラマに寅さんがゲストで出たような気もしなくはない。時代背景も現代に近づいてきた。シリーズも終盤、こっからは寅さんの元気がなくなるかな。タコ社長もなんだか痩せちゃって、せつない。 大学で講義した20作目のワット君の話がもはや懐かしく愛しく感じた。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 4点(2013-01-11 19:10:56) |
12.《ネタバレ》 マドンナは三田佳子。 サラダ記念日ありましたね。前作の寅次郎物語に比べると見どころが少ないかなと。寅さんも元気がない。元気印のあけみもいなくなってしまったし。満男もまだ大人しい。大学の講義を受ける寅さん。どっかで似たようなシーンがあったような。夢枕かな。かもめ歌では夜間学校で同じような場面があった。その頃の寅さんと比べると表情が乏しく、滑舌も悪いし、学生たちに聞かせる話のキレとノリがいまいち。三田佳子が寅さんに惚れるというのも無理があるよ。この後、ゴクミシリーズに突入していくのも仕方がないかな。 この回から「とらや」がいつの間にか「くるまや」に。やっぱり寅さんが帰るのは「とらや」だよ。どこの「とらや」が何と言おうと、「とらや」は「とらや」だ。 【onomichi】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-29 23:38:23) |
11.《ネタバレ》 寅さんシリーズにしては平凡な印象。 面白かったのは早稲田大学へ紛れ込んだ寅さんが起こす騒動ぐらい。 くるまやでのひねくれて家族を困らす寅さんにはガッカリだし、 三田佳子との恋路もいまひとつ。 【mhiro】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-02-20 23:55:50) |
10.サラダ記念日かぁ・・・ なんかこの頃がえらい昔に感じるなぁ・・・ 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-06 17:25:06) |
9.筒井康隆の『カラダ記念日』を元にした作品。違うっての。しかし何がどう『サラダ記念日』なのか。それは観ればわかる。マドンナの名前がタワラマチならぬ、ハラダマチコ(←頭使ってるか?)。そして劇中に挿入される、ミソヒト文字のタワゴトの数々。果てはわざわざ寅さんにサラダを食わせるために、失恋までさせる(←いや、そこまでひどくはないけど)。しかも何がワケワカランと言って、『サラダ記念日』と言いながら、実際には早稲田大学のプロモーション映画になっていること。ワセダ恐るべし。早稲田のキャンパスライフはメチャ楽しい!ということをアピールするためなら、昔々の中村ワット雅俊の恥ずかしい話まで蒸し返しちゃう(授業中でしょ)。いやー楽しそうな大学だなあ。みんなサワヤカ。幸せの青いハンカチ、ってやつですかね。なんのこっちゃ。そーいやワセダと言えばその昔、クワタを入学させるためならわざわざ新しい学科の創設までした、とかいうウワサもあったっけ(ホンマかよ?)。いやスミマセン、早稲田に恨みがあるワケでも何でもないんです、ペコペコ。どっちかっつーと、すぐに「東大」を出したがる山田監督、たまにはこういうのもイイんでないの?とも思ったり。 ところで本作には、進学か就職かに悩む満男の姿が。当時はバブル経済、就職は引く手あまた(なので実際私の幼馴染もほとんど高卒で就職しました)。ちょっとこの時期にこういうテーマを描くのは違和感が無いでも無い。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2006-11-30 23:31:11) |
8.シリーズも末期の40作目。公開当時に大ブームを巻き起こしていた俵万智の「サラダ記念日」を基にした作品らしいけど、原作はやってた頃知らないし、また読んでもいない(「サラダ記念日」という本の存在もこの映画を見たあと初めて知った。)ので見た頃はときおり入る詩がいったいなんなのか全く分からなかった。また話のほうもこれといったみどころもなく、全体的にあまり印象に残っていない。そういえば渥美清はこの頃から病魔に侵され始めたんだよなあ。ちなみにこの回から三平ちゃん(北山雅康)が登場し、なんの前触れもなく「とらや」の屋号が「くるまや」に変更。 【イニシャルK】さん [地上波(邦画)] 5点(2006-05-26 01:44:24) |
7.これ、今、思い出した。我が地元、長野県は小諸が務台なんだよね。寅さん記念館にも二度ほど行ったっけ!そんなことよりもそうねえ、もう、この辺りの作品はどれも同じような感想しか書けない。寅さんが年々、パワーダウンしてきているのが見ていても解るのである。可も無く不可もなくってところだが、まあ、地元の美しい風景を山田洋次監督は美しいその町並みをそのままに美しく撮ってくれているという意味で特別1点プラスしての6点てことで、甘い気はするが、これを見て、だからと言って本家本元の「サラダ記念日」を読もうという気持ちにはなれない。 【青観】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-04-13 23:05:22) |
6.40作目。後期の作品ではいい方だと思う。早稲田と寅さんてのが意外な感じでおもしろい。寅さんがほとんど柴又にいるってのも珍しいと思う。妙に詩のテロップを入れるのはちょっと邪魔。結構時代を感じさせる作りになってた。 【バカ王子】さん 5点(2004-05-16 23:45:23) |
5.《ネタバレ》 小諸が舞台。柴又以外にここにも寅さん記念館があるのはご存知でしょか?中々いいところでした。ここは寅さんにとっては第2の故郷との事です。私が早稲田に入学したのが調度この年だった事もあり、結構親近感をもって見ることができました。(入学当時はこのシリーズにあまり興味はなく、撮影に来ている事も知りませんでしたが・・・)庶民生活を描いた、国民的映画でもあり、その時々の時代背景を意識して、織り込んでいくのは悪くないと思うが、サブタイトルをそのまま持ってくるのはいかがなものか?内容的にもちょっと意識しすぎで、迎合しすぎなのも否めない。 <追記>17年ぶりに再見。小諸の記念館は数年前に行ったら閉館していたし、早稲田もその後の著しい再開発で撮影当時の建物は殆ど残っておらず時の流れを感じるが、今となっては貴重な映像に(ちなみに現在のキャンパスには「立て看」は皆無です)。挿入歌でなぜかサザンを使っているのも新鮮(この後山田監督は徳永英明推しになっていくわけだが)。あらためて見るとマドンナは寅さんと年相応で「大人の恋」という落ち着いた感じで中々雰囲気がよいのだが、交流がちょっと少ないのが残念。でも、マドンナの方は結構寅さんに惚れてる印象でいい感じであったのだが、最終的には寅さんが逃げた?格好に。インテリ批判がベースにある本シリーズではあるが、マドンナが医者という事もあってか全体的には「学」の重要性を訴えるテイストになっているのが異色。ただし、終末期医療という重たいテーマは本シリーズには少々似つかわしくないような。尚、諸々の事情により本作から「とらや」が「くるまや」に変更されており、御前様が「近頃は金儲けしか考えん人間がこの門前町にも増えてきました」と皮肉を述べているのだが、この辺はかなり因縁深さを感じるシーンでもある。 |
4.後期の中では秀作の一つ。言うまでもなく、このシリーズはプログラム・ピクチャーなんだけど、この作品、かなり深いんだよ。例えば、お馴染みの冒頭の歌の場面。賑やかな祭の場面で始まるけど、この頃、ちょうど昭和天皇のXデーへの配慮から、CMなんかでも自粛、自粛って騒がれてる頃だった。この祭の場面は、暗にそんな当時のいささか行き過ぎな自粛ムードへの疑問が暗示されている。また、寅が絡むお婆ちゃんとのエピソードも、結局病院で死にはするものの、連合いと暮らした自分の家で人生を終えたいと、自分の意志を主張するお婆ちゃんと、自分の意志とは無関係に体中管だらけにされて、死ぬ日まで周りに決められてしまう天皇と、いったい、どっちが幸せなんだろうって問い掛けがあるんだよね。う~ん、深い!深いぜ、山田洋次さん! 【ひろみつ】さん 9点(2003-12-26 22:21:21) |