1.《ネタバレ》 ダルトン・トランボの偽名、ロバート・リッチのアカデミー最優秀ストーリー賞受賞で有名だが、
ジャック・カーディフ撮影の蒼空と積乱雲が鮮やかに映えてより印象に残る。
様々な動物たちの駆け回る雄大な放牧地から、後半は車が走り回るメキシコ市内へ。
クライマックスの闘牛場はさらに華々しい色彩に彩られ、悲壮を引き立てる。
少年が間一髪で牡牛を救うものと思いきや、さにあらず。
大統領に嘆願するため街中を彷徨い歩く少年と、闘牛場を駆けまわる牡牛が対となるが、
牡牛自身の尊厳と勇敢が勝利する、というストーリーがやはり泣かせる。
二人が寄り添いながら出口へと向かうシルエット、そのラストショットが素晴らしい。