2.《ネタバレ》 しっとり系。でもホラーの雰囲気は抜群。恋とホラーは雰囲気作りが命。前半から中盤にかけての雰囲気作りはB級作品とは思えない凝りよう。廃墟系の建物が多いのがまた良いですね。
『正体不明系ホラー』はその正体がわかると途端に恐怖が半減してしまうものも少なくありません。ですがこの作品は子供ゾンビが出た後も、一定レベル以上の恐怖クオリティーを保っています。恐怖演出が上手なのかもしれませんね。
『血縁関係には手を出さない。』『でも興奮すると手がつけられない』このあいまいなルールが非常に良い。こちらの振る舞い方次第で助かるかもしれない。でも絶対に安全と言うわけではない。だから気が休まらない。だから助かったときの開放感が大きい。これ大事。恐怖は希望と背中合わせになっているからこそ、より一層輝きを増すのです。
地主を徹底的にクソ野郎に描いているのも重要。最後の犠牲者なわけですが、変なカタルシスまで得られる始末。復讐とは無関係な人、気の良い若者達などかわいそうな犠牲者たちがいるため、ハッピーエンドとは言い難い。子供ゾンビの肩をもつわけにもいかない。でも母娘が助かるので、見終わったあとの満足感は高いです。
B級ホラーにありがちな、『夜のシーンがみづらい』っていうのは、この作品も例外ではありません。いや、この作品は特に見えづらい。とゆーかもう真っ暗でほとんど何も見えない。そんなシーンが結構いっぱいあります。そこだけ減点。