1.ニセ朝吉親分登場の巻。悪い兆候です。主人公のニセモノが出てくるようになったらもう、ネタ切れの可能性大。実際、「ニセモノ登場」のエピソード一発のみ、という感じで、後が続きません。勝新も何をどうしてよいのやら、とりあえずしきりと足を組んでみたりするのだけど、足が短くてツラそう(大きなお世話ってか)。朝吉親分、「オレが本物だ」と名乗って見せるのもカッコ悪いし、と言って名乗らないままでは盛り上がらない。で、結局やっぱり、盛り上がることなく、シマリの無い展開に終始してしまうのでした。ラストは無理矢理、大勢の敵との決闘(もうヤケクソみたいな展開です)、これをさらにダイナマイト炸裂させ派手に演出しようとしたのが裏目。気が付いたらいつのまにか決闘が終わっており、もうグダグダ。賑やかしに白木みのるや藤田まことを登場させても、別にありがたくもなく。本作、空振りとしか言いようがないですね。ましてや、ニセ朝吉とニセ清次がこの後、準レギュラー化(?)しちゃうなんて、悪名シリーズ、先が思いやられちゃう、の巻でした。