1.《ネタバレ》 姉の高校時代と現在にギャップがありすぎて一瞬唖然とする。また屋敷の場所が世田谷区豪徳寺と書いてあったのに現地が甲州恵林寺付近なのも飛びすぎている。
それはまあいいとして、内容的にはどこに共感すればいいのかわからない。前半は主人公の生い立ちを見ているので態度保留のままとしても、後半の惨劇以降はさすがに老人の復讐を期待することになるが、しかし肝心の対決の結末がすっきりせず、主人公が勝手に充足して最後は逃げを打ったようなのは気に入らない。また序盤で思い切り殴られた子役が迫真の演技で、途中で出た偽善者の救いの手も叩き潰したからには暴力路線で全編統一かと思っていたらそうでもなく、最終的には怪しげな宗教が最強だったというのは誠に心外である。ラストで意味不明な外国人が「可哀想な人」というのも上から目線で苛立たしいが、もしかして制作側としては観客にも同じように感じてもらいたかったのか??? それにしては全体に信用できない雰囲気が満ちており、最後まで疑心が解けないまま終わる胡散臭い映画だった。
なおどうでもいいことだが、盗人の手を砕く罰というのは現代ではちょっと考えられないが、近隣国(半島でなく大陸の方)で街の庶民が実際にやっている動画を見たことがあるので、そういう場所ではまだ生きている風習らしい。