3.終始一貫して、スパイ映画シリーズの“米英の両巨塔”のいくつもの過去作、あらゆるシーンのオマージュ、焼き直し、丸パクリのオンパレードではあった。特に、もはや「神」と化したAIを巡る攻防は、「ミッション・インポッシブル」の現在公開中の最新作そのままだったとも言えよう。
ただ、全編通して“二番煎じ”ではあったが、繰り広げられるアクションシーンの質は総じて高かったと思う。
そして、何と言っても、我らが“ワンダーウーマン”が、相変わらず強く、美しいので、良しとしたい。
Netflixのオリジナルアクション映画において全般的に言えることだが、良い意味でも悪い意味でも感じる“ライトさ”は、インターネット配信で楽しむには、個人的にちょうどいい。
これが、紛れもなく重厚で面白い娯楽大作の傑作であったとしたら、映画ファンとして劇場公開されないことを口惜しく思うことだろう。
僕自身が子供の頃は、週末のロードショー番組で放映されるアクション映画やSF映画を、特に何も考えずに気楽に観ていたものだが、Netflixオリジナルの娯楽映画はちょうどそんな感じがする。
週末の余暇時間に、特に期待せずに観始めて、「意外と面白かったな」とエンドロールを迎える。それくらいの映画がちょうどいい時もある。