3.《ネタバレ》 カナヅチだった男が泳げるようになるまで。この程度の認識で見始めましたが、思いのほか重いお話で参りました。事前にどんな物語か知っていたら観ていなかったでしょう。設定が怪しい映画はそれなりに覚悟して(心に予防線を張って)観るようにしているのですが完全に油断してました。もっとも、これはイントロダクションからある程度は予測できた事態なので、迂闊だったと言わざるを得ません。映画鑑賞の修行がまだまだ足りませんな。とはいえ、観てしまったものは仕方ありません(なんのこっちゃ)。 良かった点は、最終的に主人公とスイミングの先生がくっつかなかったところ。安直なロマンス着地でお茶を濁すお話ではないので、配慮ある脚本だったと考えます。ただし、本作の結末が正解(正義)だとも思いません。本ケースは極めて稀な成功例であり、万人に適応させるのは酷な話です。悔やんで、悔やんで、悔やみ抜き、後ろ向きのまま人生を終えたとしても誰がそれを責められましょう。駄目だとも、情けないとも思いません。我が子を亡くすのは、この世の終わりに同じ。事故時の記憶が失われたのも、"自死に至る痛み"を緊急避難的に緩和するためです。個人的には本当に、本当に、そっとしておいて欲しいと願います。前向きであることは素晴らしいですが、後ろ向きでも許して欲しい。ほらこんな感想になっちゃう。だから観たくなかったんです。 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 5点(2025-04-24 00:13:30) 《新規》 |