36.《ネタバレ》 内容の量に比べて尺が妙に短いし、ストーリー上は突っ込みどころ満載だし、結局は映像の美しさでカバーしちゃってるんだろ?という気はするのだが、それでもどきっとするショットがあるから見切られない。例えば、爆破寸前、エスカレーターで下るケイトと上昇するエレベーターを同時に収めた構図とか。それと、こういうのは、脱獄がばれて失敗したり、逃げたと思ってもすぐに警察がどこかで待ちかまえていたりするパターンに慣れてしまっていたので、何だかんだあっても一直線にハッピーエンドに向かう展開は、ちょっと嬉しかったりする。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-03-17 00:41:05) |
35.特典映像の「フィリッパのシャワー」を見つけた瞬間、リモコンボタンを押していた自分。。。 【マー君】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-06-04 11:26:36) |
34.《ネタバレ》 「そこに愛があれば、それで良いのか?」というのが観終わった直後の正直な感想でしたね。復讐のために、何の関わりの無い人たちに、この世の地獄を味あわせておきながら、愛にすがりながら罪を償おうとする心理がどうしても受け入れ難かったです。何せ、夫の復讐を果たした後で他の男を愛するようになるわけですから。 まあ、逆に言えば、このような終末的な状況にありながら愛情に包まれる事こそこの世の天国なのかもしれませんね。 後半出てくるイタリアの田園風景は非常に美しかったです。 【TM】さん [地上波(字幕)] 6点(2011-08-06 00:01:26) |
33.主役二人の設定がとても変わっているラブロマンス。 ところがこの凝った設定が災いしたのか、中盤からの粗い展開がやたら目立つ。 そのため、ラストシーンから冒頭に、しいてはタイトルの意味にも繋がるといった妙味も、 何とかこじつけてまとめたという印象しか持てなかった。 役者さんはがんばっているし、キャラ描写も演出も映像も決して悪くないだけに勿体ない。 【MAHITO】さん [地上波(字幕)] 4点(2011-07-28 06:22:50) |
32.《ネタバレ》 一連の事件について道徳的に許されることは無いですが、フィリッパは悪人ではなく罪悪の意識も痛いほど伝わってきました。そんな彼女が純粋な愛で救われる様子は自然で美しかったです。またこの作品は視覚的にも美しく、特にイタリアの田舎に入ってからはそれこそ天国に近づいたかのような不安感からの解放を味あわせてくれました。ただもう少し不幸な彼女を演出すれば道徳的に受け入れやすいものになったのかもしれないと思いました。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-04-29 00:01:17) |
31.《ネタバレ》 最後まで2人に感情移入できなかった。まず爆弾を仕掛ける動機が腑におちない。教師がそこまでやるか?ケイト・ブランシェットは苦悩が演じきれていない。若い憲兵隊が恋に落ちるのは仕方ないにしても、ケイトまで「愛してる」と言わせてしまうと、逆に希薄な感じになってしまほど、ケイトの心情が掴みにくいと感じる。 ラストのヘリで上空に上ってHEVENへとは如何なものか、耽美的なシーンでもないぞ。心中の哀しみを描いたら日本の浄瑠璃や歌舞伎の方が一枚上手だ。 現代版ロミオとジュリエットと思って観てもも禁断さが浅いよなあ。 憲兵の父が息子を何も責めないシーンが良かったのと、確かに風景は美しかったので6点献上。 【カボキ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-12-17 05:53:37) |
30.あやしく、退廃的なストーリーと映像に惹かれました。フィリッパとフィリッポの愛、しかし、あとに残された家族は、、、と考えてしまいました。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-08-31 11:18:04) |
29.《ネタバレ》 クッシーの遺作脚本だそうです。 トム・ティクヴァは有望株とされてるらしいが…どうもモノマネに終わった感じだ。 だいたいクッシー作品の重要人物がネイティブの英語をしゃべってはダメでしょう。 今までケムにまいて高尚化してきたことが、英語ということでいっぺんにそこらの作品と同レベルにまで引きおろされてしまう。 究極の愛とは相似形になることなのか…というようなテーマが感じられますが、それなら、それならばー、ケイト・ブランシェットではやっぱりイカんではないか。 だいたい二人の名前まで同じにして強調しているわけだから、ここはフィリッポと同じダークな髪と瞳の女優を当てなければ意味が無いではないか。逆に、フィリッパに金髪の男優を持ってくると、ハリウッドぽくなってしまうのでダメなのです。ああキャストがイカんかったです。 フィリッポのフィリッパに対する感情は、「ドラマチックなシチュエーションにおいて発生したファン心理」なので、「ファン心理」ということで「相似形」になっていくわけです。 「ファン心理」とは「あなたになりたい」なので、普通の男女間では自分に無いものを求めたりしますがここではどんどん同じになっていきます。「とんでもない間違いをおかして自分を捨てたい女」と「あなたになりたい男」がドンピシャではまってしまったのです。そして、どちらかがどちらかになるのではなくて、二人ともボーズ頭の性別年齢不詳の人物になるのです。 フィリッポの父親が訪ねてきたとき、一度は「連れて帰ってください」と言ったフィリッパは、「愛しているのか」と聞かれると「愛している」と答えます。 このときの彼女の心情を想像すると、「私と彼はもう同じ人間なので区別がつかない。離れていたって、自分が死んだらどうせ彼も死ぬだろうから、ここで引き離されることにあんまり意味は無い」というようなものだったのでは。 このような話であるならば、それを演じる男優と女優の外見が全く似ていなかったというのは悔やまれますね。ラストの効果とかも全然違ったと思います。クッシーはどういう配役にしたかったのかなあ。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-27 17:23:59) |
28.《ネタバレ》 プロローグはなかなか緊張感があって良いのだが、後半は美しく見せようというだけ。悪人も全員裁いてるわけじゃない。 結局この二人は無関係の人達に最後まで迷惑かけっぱなし。ラストだってあの後機体が落下してくるわけだし。 【へろへろ】さん [地上波(字幕)] 5点(2008-09-24 11:49:18) |
27.トム・ティクヴァ監督は退廃的な話を描くのが上手だと思います。 破滅に向かって静かにすすんでいく二人の姿に感動しました。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-04-21 03:43:32) (良:1票) |
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26.《ネタバレ》 予備知識はほとんどなにもなく、ケイト・ブランシェット主演というだけでレンタルしたものだが、これは思わぬ拾い物だった。 約90分と短い映画で、ストーリーといえば、一組の男女が愛(復讐も広義の愛だよな)のために破滅へと突き進んでいく、というだけのものである。 彼らの行動だけを見れば、何人もの殺人を犯した挙句、自分も死に急いでるに等しいのだが、愚かにも邪悪にも無軌道にも見えないのはすごい。 ケイト・ブランシェットの名演はもちろんだが、ジョバンニ・リビジのイノセントで、それでいて暗いまなざしが実によい。リビジの父親役のレモ・ジローネが、出番は少ないにも関わらず、印象的な演技である。 舞台はイタリアで、主人公ふたりの会話は英語なのだが、それもまた、彼ら二人の世間から隔絶された立場を効果的に伝えている。 多用される鳥瞰や俯瞰。映像も緊張感があり美しい。逃亡の途中、丸刈りにしたケイト・ブランシェットは、まるで古代エジプトの王妃のように静かな美しさを湛えていた。リビジの弟役の少年の無垢な美少年ぶりがアクセントか。 【yhlee】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-07-27 17:19:05) (良:1票) |
25.《ネタバレ》 観ているときは大変興味を引かれたし、観終わったあとも面白かったと素直に言える。しかし、よくよく考えると様々な問題を綺麗な心中劇で誤魔化された感じがしなくもない。使った爆弾にしてもたまたま家にあったというのは酷い設定だし、計画もずさん。もともと爆弾使えば他の人間を巻き込む可能性は高いわけで、普通は拳銃やナイフなりで殺そうという発想にいくのが自然だろう。罪も無い人を殺してしまった罪滅ぼしが、心中という形で成立するのかどうか…。気になる点が多々あるにしても、少なくとも観ている最中はそういったところをあまり気にさせない。それだけこの映画には独特の魅力があったということなんでしょう。けれど、冷静になるとネタがネタだけにやはり評点は下がります。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-12-08 21:27:52) |
24.美しい映画、けっこう染みました。キエシロフスキーの脚本だったんですね。なるほどなぁ。今年一番の作品。彼の映画が好きな人にはこれも楽しめると思います。「愛している」というセリフですが、彼女なりの責任の取り方なんじゃないでしょうか。 【小原一馬】さん [地上波(字幕)] 9点(2006-11-21 23:06:24) |
23.一種のサスペンスものか。でも何とも言えない演出、展開は面白い。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-09-02 16:40:14) |
22.読書をするときに「行間を読む」と言うことがあります。直接的な文の表現を読みとるだけでなく、文章の流れから全体の雰囲気を掴むことが読書における楽しみ方の1つです。 この映画にも同様なことが言えます。登場人物達からはハッキリと感情を表す言葉があまり聞けません。しかしながら、何故か考えた事や感情が伝わってくるのです。主人公2人の想いと未来への希望が、スクリーンから感じられました。 また、クシシュトフ・キェシロフスキには珍しく、エンターテイメント的な部分もあり、すごく楽しめました。この辺りは監督の影響かもしれませんね。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-07-23 18:27:05) |
21.《ネタバレ》 トム・ティクヴァ作品で見たことがあるのは「ランローララン」のみで、それがノリは良いけど薄っぺらい印象でした。なのでキェシロフスキ脚本を監督するの~?と思っていたのですが、実際は素晴らしい映画でした。 静かで美しい。精神的にも視覚的にもシンプルになっていく二人の行き着く先が空、というのは納得しました。 しかしケイト・ブランシェットは本当に表現力のある女優ですね。 【トマトマート】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-26 23:26:13) |
20.《ネタバレ》 オープニングから痺れた。一分の狂いも無く着実に進行していく悲劇、スリリングで一気に物語に引き込まれました。憲兵隊に拘束され魂の抜けたような表情で尋問に応じるケイト・ブランシェットの演技、それを優しく守護天使のように見守るジョヴァンニ・リビシ演じる刑務官の青年。悲しい、悲しすぎる!でも温かい。さすがキェシロフスキーが生み出したキャラクターだけあって魅力的です。何故彼が彼女に惹かれたのかという具体的な理由は映画では明確に提示されていないのですが(弟が彼女の生徒だったということ以外)、それが却ってこの一種のファンタジーとも取れる物語に深みを持たせていると思います。(流石に“運命の出会い”と言ったら甘すぎでしょう)後半、二人が頭を丸めてからはもはや何の映画か分からず一時的にストーリーラインを見失いかけたけど、クイラマックスへの盛り上げ方がこれまた素晴らしく、後はただひたすら流れに身を任せてHEAVEN<天国>へと昇天していくだけでした。 【かんたーた】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-04 18:16:59) |
19.イタリアで教鞭をとる「一介のイギリス人女教師」が、「たまたま」火薬と起爆装置を手に入れて、社会正義の為に「単独テロ」を行うという荒唐無稽さ。どこぞの巨匠の遺稿か知りませんが、中途半端なサスペンス映画みたいな、こんな設定が必要だったのか? ハリウッドだったら絶対こんな話にはしない筈。全編が寓意に溢れてる様には感じられるものの、それが意味する所が理解できない。だから坊主頭のお遍路さんの様な二人も理解できない。こういう映画だと、何故か「美しい映像」が過度に評価されて、高尚な作品に見えるから得ですよね。ハリウッド映画にだって美しいショットは沢山あるのに、その多くは「くだらない」の一言で済まされてしまう。だから私も、本作の評価は一言で済ませたい。つまらない、3点献上。 【sayzin】さん [DVD(字幕)] 3点(2005-04-19 00:08:58) |
18.ラストのヘリと大空のシーンが綺麗で忘れられない。 【ゆきむら】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-04-05 15:38:27) |
17.《ネタバレ》 こんなこと絶対ない!と思いながらも、なぜか腹が立たない。もしかしてこれは聖書の一節のような、寓話めいた世界なのではないかしら、と思ったからだ。お父さんに「彼女を愛してしまった」と告白するシーンから、おや、これはサスペンスではないのだな…と思いはじめる。翻訳によるのかもしれないけれど、ふつう「彼女に恋をしてしまった」でしょうが! そして教会で父と再会するシーン。要職にありながら、その顔に泥をぬるような行為をした息子と彼女に「でも息子はあなたを愛しているんです」って、こんな父親いますかね。寛容すぎる!まるで聖人じゃないですか。そして無言ののち「愛してる」と答える彼女。場所が教会だけに、父親は2人のひっそりとした結婚式を司る神父様のようだ。そして「ヘブン」への新婚旅行に旅立つ2人…はたして神様は十字架を背負ったふたりに「許し」をあたえたのでしょうか?それがわかりません。 【ETNA】さん 7点(2004-09-06 21:18:09) |