1.ええと、別に「残酷」でもなければ「ドラゴン」でもない、まあようするに(中華風)時代劇なんですけどね。キン・フー監督 = ワイヤー・アクションの開祖、なんて図式だけで本作を観てしまえば、やはり後のカンフー映画ほどの迫力も無いし、そもそもこの映画よりは、チャップリンの『キッド』の夢のシーンの方がよほどワイヤー・アクションっぽい。しかし、この映画はやはり、雰囲気をあじわいたいもの。政変劇から一変、舞台は辺境の地、竜門の宿。胡散臭い場所に胡散臭い連中が集まってくる、この胡散臭さ(←何となく、わかりますよね??)。活劇は、アクションのみではなく、雰囲気に支えられていることが、わかります。