女は夜の匂い(1962)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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女は夜の匂い(1962)

[オンナハヨルノニオイ]
A Cause,A Cause D'une Femme
1962年
平均点:8.00 / 10(Review 1人) (点数分布表示)
モノクロ映画犯罪ものロマンス
新規登録(2004-10-29)【やましんの巻】さん
タイトル情報更新(2010-07-14)【にじばぶ】さん
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監督ミシェル・ドヴィル
キャストミレーヌ・ドモンジョ(女優)
マリー・ラフォレ(女優)
ヘルムート・グリーム(男優)
ジャック・シャリエ(男優)
ジル・ハワース(女優)
オディール・ヴェルソワ(女優)
脚本ミシェル・ドヴィル
ニナ・コンパネーズ
撮影クロード・ルコント
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1.もう30年近く前(いやはや…)にテレビ放映で見て、その後10年ほど前にビデオで再見。以来、見直す機会に恵まれないものの、今なお小生には忘れ難い作品のひとつです。日本でのタイトルはレレレだけど(検索すると、まっ先に日本の小林旭主演作『ネオン警察・女は夜の匂い』だの、洋画ピンク作だのがヒットする…悲しい)、とっても小ジャレたフレンチ版赤川次郎(?)とも評すべきライトなロマンチック・ミステリーであります。

もっとも、何人もの女性と同時に付き合っているものの、一度も真剣に愛したことのないプレイボーイが主人公。コイツが女のひとりに偽証され、殺人犯として追われるものの、いつも女たちに匿われて救われる…というストーリーにゃ、思わず「ケッ!」とくる御仁も多いことでしょう。しかし映画は、そんなお調子者の男のスッタモンダを描きつつ、ちっともイヤミじゃない。むしろ、こんな男を好きにならずにはいられない女性たちの「愚かさ」を、むしろ“女ゆえの「可愛さ」”としてユーモアたっぷりに描いている。このあたり、監督のミシェル・ドヴィルと女性脚本家ニナ・コンパネーズの才気が光っています。

そして主人公は、逃亡と真犯人探しの中で、はじめて女性に心奪われる。けれどそれは人妻で、いくら彼が生まれてはじめての“純粋な愛”を捧げても、彼女の心は夫のものだと悟らされてしまう。その時、主人公は、鏡に映る彼女の後ろに立ち、彼女の顔を両手で包み込みながら「ほら、これが笑っている時のきみ。これは泣きベソ顔のきみ、おこりん坊のきみ、(目尻を吊り上げて)中国人のきみ…」と、百面相(?)ごっこのイタズラをするんだけど、そこには、はじめて女性を好きになったのに、どうしようもない男の悲しみとあきらめが痛いほど感じられる。そう、ぼくはこれほどロマンチックで、洒落ていて、でも切なくて、叙情的なシーンを、今にいたるまで見たことがない。だからこそ、このほとんど語られることのない映画のことが、未だ忘れられないのであります。

ヌーベルヴァーグ全盛の頃に作られながら、いかにもフランス的なコケットリーとソフィスティケ-トを持った、むしろ「古い」タイプの映画には違いない。けれど、ぼくはこんな「おフランス」な味わいも心から愛していきたい。…自分にゃ縁のないものだから、いっそうのこと(笑)
やましんの巻さん 8点(2004-11-01 13:45:04)
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【点数情報】

Review人数 1人
平均点数 8.00点
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600.00%
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81100.00%
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