5.《ネタバレ》 クオリティ自体はまずまずだが、同じ話で同じ役者でなんと7作目なので、ややマンネリで少々飽きが来るのは致し方のない所か。でもまあ路線変更されても困るし、心地良い類いのマンネリだとも言えると思う。個人的には十分に満足。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 6点(2019-11-28 21:45:03) |
4.《ネタバレ》 シリーズ第7作。今回は冒頭にいつもの主題歌が流れないので、このシリーズとしてはちょっと異色なオープニングだ。前作「お竜参上」に引き続いて加藤泰監督が登板しているが、さすがに3本目ともなると平凡な印象で、どちらかといえばオーソドックスな仕上がり。公害問題を絡めているのは実際に公害が社会問題化していた時代背景を取り入れた結果だと思う。同じ年に東宝も公害問題をテーマにしたゴジラ映画「ゴジラ対ヘドラ」を製作しているが、本作は公害問題はあくまで背景にすぎず、シリーズ作品として見た場合、さしたる違和感もないのだが、なにか中途半端に当時の社会問題を取り入れてしまった感があり、そこがちょっと残念。先にも書いたように加藤監督のほかの2本と比べて平凡な出来ではあるのだが、殺された鶴田浩二の遺体を目の前に組の者たちが泣き崩れるシーンの長回しや、そのシーンの最後で突然始まるお竜の独白のシーンは加藤監督らしいこだわりが見え、印象に残る。お竜が陸軍大臣と会うシーンは、陸軍大臣のキャラクターがテンション高くて思わず笑ってしまった。クライマックスの立ち回りの場所が鶴田浩二の初七日法要の場というのもある意味強烈だが、喪服姿で啖呵を切り、立ち回りを演じるお竜のかっこいいこと。やはりこのシリーズを見るたびに思うが、お竜というのは藤純子いちばんのはまり役で、彼女以外のお竜は考えられない。鶴田浩二の幼い息子との交流はもう少しドラマを持たせたほうが良かった気がするが、それでも二人が抱き合うシーンはとても感動的でまさに名場面と言っていいくらい。たとえ凡作であっても印象に残るシーンやセリフがあるだけで見て良かったと思えるから映画というのは不思議だ。好きなシリーズなので次回が最後の作品になるのがちょっと惜しい気がする。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-04-16 14:28:21) |
3.《ネタバレ》 うん!確かに公害問題というテーマを取り入れるのは鼻に付くし、善と悪の描き方なんかもいまひとつな感じなんだけど、相変わらず藤純子演じるお竜さんはかっこ良いし、いや、ただかっこ良いなんてもんじゃない。かっこ良すぎる上にとにかく美しい。特にラストの方の喪服姿の中で啖呵を切る場面とその後の決闘シーンで見せる涙とそして、最後の最後にきて、それまでは何か平凡な感じの出来だったのに殺された鶴田浩二の息子が「おばちゃん!」て言いながら藤純子と抱き合うシーンには思わず涙が出そうになりました。この場面だけでこの作品、それまでの内容が全てぶっ飛ぶぐらいの名場面に1点プラスの7点!これまで観た加藤泰監督によるこのシリーズの中では一番、下のような気がするけど、それでも殴り込みのシーンの迫力なんて、正に任侠映画て感じで良いんじゃないかと思う。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-10-30 21:25:52) |
2.公害問題を絡めちゃったというのがちょっとわざとらしくて鼻につくが、それでもストーリー上さしたる違和感もなく組み込んでしまう作品の強引なパワーは、ある意味凄いかもしれない。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 5点(2005-06-26 01:59:14) |
1.説明不能の面白さ。この映画がどうして面白いのかわからない。カッコよすぎる鶴田浩二が殺されて組の者たちが泣き伏している中、藤純子以外の照明が落ち、独白を始める。ここから先、この映画は奇妙な方向へと向かう。それまでは仁侠の世界と明治時代という背景がバランスよく進行していくのだが。この進行を一本の大きな幹とするなら、前述したシーン以降、ブワッとその幹が枝分かれする。陸軍大臣をブン投げるあたりからその枝分かれは一気に加速し、また絡みつきながら向かうべき終末であるチャンバラで再び一本の幹に収束する。こうやってダラダラ書いていっても何故面白いのかまでたどり着きそうにない。逆に言葉で説明するほど遠くなる。とりあえずわかったのは映画に思想も哲学も物語もいらないということ。映像美だって本来いらないものかもしれない。いや、ウソ。やっぱりこれらは必要なものである。ただ、私が言いたかったのは、そういうものがなくても映画を作れちゃう選ばれた人間はごく僅かに存在している/していた、ということだ。 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-06-18 23:41:33) |