2.「ロシア映画が、ハリウッドばりのエンターテイメント化!」などと、夕方のニュース等で「ナイト・ウォッチ」と共に注目作として紹介されていましたが、出来はかなり荒っぽい作品でした。
アクションシーンこそ派手な作りでしたが(個人的には、冒頭で落下した軍用ジープは爆発して欲しかったです)、脚本がお粗末だった感は否めません。主人公の行動理由や、性格など、ドラマに関わるものが描かれていなかったため、ストーリー的にも盛り上がりに欠ける感じです。展開も、観客不在のまま進められ、主人公が途中長い間画面に現れないなど、基本的な見せ方が出来ていないという印象を持ちました。
封切り以降、ロシア映画の話題がピタッと止まったのが、無言の評価をよく表していると思います。ロシア製エンターテイメント映画を否定するわけではなく、むしろ将来への期待を込めた、「未熟な作品」という言葉がこの作品にぴったりの位置付けではないでしょうか。