2.《ネタバレ》 大林監督のセンスに、作画スタッフが全くついてゆけてないという感じがしました。元々が「ダメな時の東映動画」クオリティですから「線がいっぱい描かれた原画が動く」とか「線画だけの映像」とか「画面の一部だけを作画してある」とかいう特殊な状態が、単なる手抜き以上のものに見えてこないという悲しさ。原作のレトロな、時代ゆえの味わいも表現レベルが低いとパッとしない地味なアニメにしかなりません。クライマックスの突如SFな暴走は当時の大林監督の好不調の激しい波の、あまりよろしくない面が出たって感じですが、ああいう見せ場でも作らないと単調で仕方ないといった感じがあったのも事実で。併映が『スヌーピーとチャーリー・ブラウン』、当時の混沌としたアニメブームを象徴していた感じでした。