1.《ネタバレ》 京都、沖縄、東京の三か所を舞台にした内容。
3か所の話に関連性はないが、同じ日本でも、所変われば様々な人がいて、様々な人間模様が存在しているんだなぁ、という一種の感慨を覚えた。
この映画、ボリュームが半端ない。
2時間の尺を存分に使っている。
それだけ人間模様がてんこ盛りだし、存分に楽しむことができた。
★京都篇
ラッパーの生態は生理的に受け付けなかったが、女が男を一途に愛するまでの過程、時間の重さ、愛情表現の面白さ、観るべきものはあったように思う。
★沖縄篇
ドキュメンタリー。とにかく個性的で、異形な人物が数多く登場する。
色んな人間が流入してくる、沖縄ならではの特色が出ている。
中には、これまた生理的に受け付けない人間も出てくるが、それも個性ということで。
沖縄はまさに人間的カオスなのでありました。
★東京篇
途中まで、なんてチープな設定なんだ・・・と思いながら観ていたが、終盤であっと言わせる展開に。
意外にも、よく作りこまれた話だった。
リアリティはないが、物語としての面白味はあった。
その筋に疎いので、蒼井そらという名前は知っていても顔は知らず、エンドロールを見た後、初めて気づいた。
どうりで、内面と外面の両面から滲み出るエロスを感じた訳だ。
声色、七変化、肌質・・・うーむ、さりげなく、それでいて豪快にエロイ。
男は最初、女を相手にせず、見下していたが、終盤から立場が一気に入れ替わった。
この立場の逆転劇が凄まじい。
しょせん、男と女とでは、生命力が違う。
男は生気を奪われ、女は元気を取り戻す。
男は生命力という点で、女には太刀打ちできないということを、まざまざと見せつけられた気がする。
そういう意味では、男にとって、とっても怖い内容。
なんとも語りつくせぬ、素晴らしく濃い内容です。
山本政志監督の次回作を観てみたい、と思わせられた圧巻の一本でした!