4.《ネタバレ》 変身!ダンス!冒険!
おじゃ魔女やプリキュアシリーズの『東堂いづみ』印ということで変身アクションあり、ダンスシーンありで要所要所多作品との共通点があるオリジナル劇場アニメ。
しかし本作の主人公たちの設定は卒業間近の中三という事で朝のアニメよりかは対象年齢を高めているような気がする。
『卒業』をキーワードに新たなステージに悩み苦しみながらも、己に向き合い、未来に向けて走り出せ…というまぁ文字や言葉にするとどうしても陳腐に見えるけれど、それをまっすぐにやりきった作品だと思える。まぁちょっと急ぎ足だし、かなり説明が多いような気がするけど。
5人の団結とネガティブ面からの脱出は、掘り下げれば面白くなりそうだけど、思ったよりあっさりしているのが残念で、結局センターポジションの女の子以外の迷いと成長がよくわからないまま良くなっているようにも見えてしまいました。まぁここに尺を使うのもアレな話ですが。
アニメーションとしてはのレベルやビジュアルはやっぱりレベルも高いし、女の子も可愛いし、チームワークを駆使したバトルシーンはなかなかの見応えだし、情報を可視化出来るという能力もありそうで無かったのでビジュアル的に面白かったです。そしてダンスシーンはさすが東映アニメーションなだけに良く出来ている…でも、この世の鍵を握るのが凡庸に聞こえるトランスっぽい現代ダンスミュージックってが勿体ない。もっと本作の雰囲気にあわせた作りに出来なかったのかと思ってしまう。
そして終盤、ラスボス的な奴が主人公に見せた「やがてくる現実」というものがただ年老いて行くというのも陳腐な感じであった。リアリティある現実のどうしようもない虚無感や未来への失望感みたいなものが描写されてくるのかと身構えていたのでちょっと肩すかしでした。
…とまぁ良いところと勿体ないところが混在する本作ですが、着地点はとても気持ちよく終わる事が出来ました。
…って続きあるんかい!なんだコレ本編よりおもしろそうじゃん!何かシリーズかにする予定なのでしょうか。とにかく今後が気になりますね。