18.《ネタバレ》 原作未読でこの映画自体全く知りません
でしたが、民放BSの番組表に載っていたので取り敢えず録画して
見始めたのですが、確かに重い映画でしたが、普通なら早回しで観
るのをじっくりと最後まで見入ってしまいました。
規士君は亡くなってしまいましたが、あれ以外の結果だったらこの
家族はその後は維持できなかったでしょうし、被害者側であったが
故に悲劇的な事件を乗り越えて生きていくであろうことが予感でき
ラストの余韻は言われているほどには悪くはなかったです。
久しぶりに心に残る映画でした。
満ち足りた幸せな家族に降ってわいた息子の失踪と殺人事件。
家族の中での立場の違い故に異なる心情を抱いてしまう3人が丁寧に
リアルに描かれていました。
家が特定され卵を投げつけられ落書きをされSNSでの誹謗中傷はさも
ありなんという風景で、それゆえ法務省がタイアップしていたのでしょ
うか。法務省もさることながら、息子を心配する両親に捜査に支障がでる
からと何も状況を伝えない警察にも反省を促したいですね。
ところで、息子の情報を得ようとファーストフード店で高校生たちに聞
いて回るお母さんのところは違和感がなくもありません。高校生が問題を
起こしたなら普通はまず学校の担任の先生に当たるでしょう。マスコミ
もまず学校に殺到し、校長先生が慌てて記者会見を開くのが世の常ですね。
家族を中心に描いた為に余分な学校の存在は消してしまったようです。
ちなみに、衆人環視の中でお父さんを殴って、その後は土下座ってあまりの手のひら
返しですが、世間とはそんなものでしょうね
ジャーナルの記者の人や男刑事さんも意外といい人でしたね。結局犯人の少年
たち以外は登場人物の中に悪い人はいませんでした。