6.《ネタバレ》 最後は素晴らしいまでの大円団。
とてもよく出来た脚本だ。
アッパレ。
それにしても、主演のアンナ・マニャーニがどうしても魅力的に見えない。
他の作品でも何度か観たことのある女優だが、どうしても魅力を感じない。
3人の男をここまで手玉に取るほどの魅力があるんだろうか。
女優としての魅力なのか?
よく解らない。
この部分が解らないと、男性として感情移入するのは難しい。
そこが個人的な本作の難点だった。
テクニカラーの映像はとても美しい。
やっぱりジャン・ルノワールという監督は、画的に見栄えのする作品を撮らせたら天才だ。
『ピクニック』のモノクロ映像も素晴らしかったが、『河』や本作の様なカラー映像も素晴らしく美しく撮る。
それが凄い。
モノクロで美しい映像が撮れる監督でも、カラー作品を撮った途端、凡庸な映像がしか撮れなくなってしまう監督が多い中、これは凄いことだ。