3.このタイトルから何を想像すればよいのか、「血みどろ」はいいとしても、何で「入江」なのか?
要するに、遺産相続に絡んだ殺人劇で、その遺された不動産資産というのが、入江だった、というそれだけの話。
しかし、それだけと言うには、あまりに人が死に過ぎ、死体が登場し過ぎるのが、本作の特徴です。冒頭、ロマンチックな音楽が流れる中で、唐突に行われる殺人劇。念の入ったカメラが、いかにも「これは只者じゃないな」と思わるのですが、中盤以降、ひたすら繰り返される殺人と死体の描写は、かなーり残酷趣味の方に主眼が置かれてます。突き刺さり感というか、めり込み感というか、まあ、特殊効果はあくまで当時のもの、とは言え、やってることはなかなかエゲツないです。死体に纏いつくタコ。
という、殺し合いのデスゲームが展開され、もはや誰が勝利を収めようとどうでもよくなってくるのですが、この陰惨な雰囲気が、ラストで一変して、これって実はブラックユーモアなんだよ、と言わんばかり。
いまさら、そんなこと、言われてもねえ。あはは。
という、ちょびっと上級者コース(?)、みたいな作品でした。