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パーマネント・レコード

[パーマネントレコード]
Permanent Record
1988年上映時間:92分
平均点:7.00 / 10(Review 2人) (点数分布表示)
ドラマ青春もの学園もの音楽もの
新規登録(2004-05-10)【やましんの巻】さん
タイトル情報更新(2010-08-09)【M・R・サイケデリコン】さん
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監督マリサ・シルヴァー
助監督スティーヴン・パール(第二助監督)
キャストアラン・ボイス(男優)
キアヌ・リーヴス(男優)
ジェニファー・ルービン(女優)
キャシー・ベイカー(女優)
バリー・コービン(男優)
リチャード・ブラッドフォード(男優)
パメラ・ギドリー(女優)
音楽ジョー・ストラマー
編曲アンソニー・マリネリ(ノンクレジット)
撮影フレデリック・エルムズ
製作フランク・マンキューソ・Jr
パラマウント・ピクチャーズ
製作総指揮マーティ・ホーンスタイン
編集ロバート・ブラウン[編集]
スタントリック・エイヴリー
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2.《ネタバレ》  主人公かと思われた登場人物が、映画が始まって三十分程で、自ら命を絶ってしまう。
 それでも、そこに驚きは無く(あぁ、やっぱり……)という思いに繋がるのだから、如何に丁寧に「死に至る心境」を描いていたのかが分かりますね。

 学園の優等生で、人気者であり、恋人も、親友もいるはずなのに、何故か孤独を漂わせているデビット。
 幼い弟に対し、自分と入れ替わらないかと提案するシーンなんて、特に印象深い。
 「楽しいぜ、みんなのアイドルさ」「僕の方は一日中、眠れる」
 という台詞からは、彼が感じている重圧と、そこから解放される事を願う気持ちが、痛い程に伝わってきました。

 そんな彼の親友であり、映画後半の主人公となるのは、若き日のキアヌ・リーヴス演じるクリス。
 親友のデビットが残した遺書代わりの手紙を目にし、衝撃を受ける姿が、何とも痛ましい。
 「すべてを完璧にしたかった」「だめだった」
 という短い文面を読み上げ、その深い絶望を感じ取って、思わず嘔吐する。
 そんな場面を目にすると、映画前半での「デビットに同情する気持ち」も、瞬く間に吹き飛んでしまいますね。
 自殺という行いが、如何に残された者達を傷付けるかについて、改めて考えさせられました。

 そんな具合に、色々と心に響いてくる内容だったのですが、映画としては、クライマックスの演奏シーンで盛り上がれず、淡々とした流れで終わってしまったように思えて、少々残念。
 デビットの遺作である曲を、クリス達がバンド演奏する事を期待していたのに、ヒロインの独唱という形になったのが、どうにも肩透かしだったのですよね。
 そこはやっぱり、手紙と楽譜を受け取ったクリス自身に演奏して欲しかったなぁ……と思ってしまいました。

 一夜明けての、ラストシーン。
 デビットの転落死を経て、崖に設置された金網は、さながら彼の墓標のようでしたね。
 そんな金網に手を添えて、寂し気な姿を見せていたクリスが、呼び掛ける声に振り向き、名残惜し気に金網を見つめながらも、仲間の許へ歩いていくエンディングは、とても好み。
 悲しみを抱えながらも、それに囚われる事は良しとせず、生きる事を選んでみせるという、前向きなメッセージが伝わってきました。

 自殺というデリケートな問題を扱いながらも、決してそれを肯定せず、勇気を持って否定してみせた一作だと思います。
ゆきさん [ビデオ(字幕)] 6点(2016-08-24 09:26:05)(良:1票)
1.…おそらく10代の頃にこの映画を見たなら、もっと素直に感動できたんだろうなあ。親からも、学校からも、友人たちからも期待され続けた青年が自殺する。その死が、周囲に与えた衝撃と動揺を描いた群像劇としてある本作。若い頃なら、死んだ青年の「苦悩」や「純粋さ」(…歳の離れた幼い弟に対してだけ、素直に心を開くあたりの描写は、どこかサリンジャーの小説の主人公たちを想わせる。特に、最後にやはり自殺する「バナナフィッシュにうってつけの日」のシーモア・グラースに)に“共感”し、あるいは、彼のことを結局何も分かってやれなかったことに激しく後悔する親友(演じるのは、若きキアヌ・リーブス。ナイーブでナーバスな心の揺れを見事に演じてみせる)の「苦悩」や「純粋さ」に“感動”できただろう。が、今のぼくには、「自殺とは、どれほど無責任で身勝手な愚考であることか」という、まったく逆の〈メッセージ〉こそをこの映画から受けとめてしまう。…そのひとつの死が、どれだけ周りの人間たちを蝕み、心を“殺してしまう”か。決して映画がめざそうとした方向とは正反対の、「ある残酷さ」を読み取ってしまうのだ。もっとも、そういう「両義性」を持ちえたことが、この作品を、単なる感傷的な凡百の青春映画を越えたものにしたことは間違いない。そのひとつの死を、彼や彼女たちはいかに乗り越えたか、そんな「喪の仕事」にきちんと心をくばった本作の作り手たち(というか、この程度の脚本からかくも“深い”視点を観客に読み取らせた監督)の誠実さを、ぼくは称えたい。後にデヴィッド・リンチ作品で開花することになる、アメリカ地方都市の光と陰の部分を繊細にすくいとった撮影監督フレデリック・エルムスの映像も、ジョー・ストラマー(!)のしみ入るような旋律も、作品に贅沢なプラスアルファを与えている。そして…これはあくまで個人的にだけど、わが愛しのジェニファー・ルービンがかくも初々しく画面を彩り、あまつさえクライマックスをまかされている、このことだけでもぼくには忘れ難い映画なのであります。思えば、もはや“B級”映画でやたら脱ぎまくる「ジャンク女優(トホホ)」程度にも知られていない彼女の映画をレビューしたくて、ぼくはこのサイトに書かせていただくようになったのだった。…それだけでも、「8」点を献上する価値ありでしょ(笑)
やましんの巻さん 8点(2004-05-14 20:43:26)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 7.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6150.00%
700.00%
8150.00%
900.00%
1000.00%

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