1.《ネタバレ》 わぁー、なんで私がレビュー第一号なんだーーー
普通にビデオ出ているのに、もったいなーい!
、、といいつつ、私も今回やっと観たわけですが。
内容的には、情熱的メロドラマです。
都会の欲求不満な女性(若尾文子)と、熱いだけで子供な青年(北大路欣也)とのロマンスなのです。
若尾文子は二の腕のたるみが気になるものの、足もスラリと綺麗で、美白で、とても色っぽいです。
それに対し、北大路はドラえもんみたいで、全然かっこよくないです。
でも、このドラえもんの様な垢抜けない感じが、見事に役にハマっています。
さすがは増村保造監督という感じです。
それにしても、北大路のバイク運転技術はすごい!
私もバイク乗りですが、あの運転は見事だった。
さて、内容に話を戻します。
北大路の若い情熱が若尾文子に向けられます。
その情熱に若尾文子は吸い寄せられてしまいます。
外見とか世間体とか関係なく、ただただ「自分のことを好きと言ってくれる」ということに惹かれてしまうのです。
もし本当だとすれば、女性を口説くには、一にもニにも情熱ということになります。
いや、情熱が一番に決まってます!
情熱さえあれば、ドラえもん田舎男でも、洗練された大人の都会人女性を口説けるのですから!
決して傑作とは思えませんが、本作はとても味わいのある作品だと思いますね。
「好きだから会いたい」。
この言葉、非常に含蓄があります。
だけど、実際には厳しい現実社会が横たわっています。
現実社会と「好きだ」という感情とが、激しくぶつかり合い、そこにジレンマが生まれ、言葉では言い表すことのできない状況に男と女は巻き込まれる。
そういった様子が、映像的にとても巧く表現されています。
それを巧みに表現してみせた増村監督は、まさに職人監督だと思いました。